レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [3]
作者: たこやきDJ   URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2011年01月22日(土) 12時38分45秒公開   ID:MR.JAqBDX.k
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       待った!!

「やはり…金品強奪目的でマリアンティア夫人は殴られたのですか。」

ううん…やっぱそうですよね。あんな金持ちを殴る理由なんて、強盗目的以外に考えられません。

「ああ、さっきも言った通り、マリアンティア夫人はかなりの大富豪だ。狙われてもおかしくはない。」

確か…先生の年収の10000倍の財産を持っているとか。要するに、先生は10000年たたないと、マリアンティア夫人の財産には追いつかないということですか。

「しかもだ!!その証拠に…」


「その証拠に、マリアンティア夫人のバッグには、全く宝石や金品が残っていなかった。」

       異議あり!!

      (証拠品・宝石)

ななな、なんですか今のはぁぁぁ!!腹の底から大声で、しかも人差し指まで突きつけて!!

「チェルミー警部、いったんこの宝石を見てくれませんか。」

そういうと、先生はさっき僕が先生に手渡した宝石をチェルミー警部に見せました。

「ム、何だそれは。」

「チェルミー警部、モレントリー急行には、他に宝石を持ってきた人はいるのですか?」

先生…あの、「異議あり!!」ってなんですか?聞いてみたいですけど…推理対決の邪魔をするわけにはいきません。

「いや、他には誰も持ってきていない。それがどうした?」

先生が口元にふっと笑みを浮かべました。あの笑みは…何か、少し余裕ができたときに浮かべる笑みです。

「では、この宝石はいったい何を表わすのでしょうか?」

「…それはどこに転がっていた。」

あ、チェルミー警部が少し汗をかいています。あれは…冷や汗というものですね。

「…ルークたちの話によると、宝石をすべて奪われたマリアンティア夫人が居たところに、この宝石は転がっていたそうです。」

先生は余裕たっぷりで答えました。警部と教授…この対決、もう少しで決着がつきそうです。

「ば、バカな!!だとしたら…その宝石はマリアンティア夫人のものか!!」

「ええ、そう考えるのが自然でしょう。」

良かった…僕が捜査して手に入れた宝石が、先生の役に立つなんて…これでまた少し株があがるな。

「うううう…だ、だがな!!その宝石は犯人が奪い忘れたものだと考えれば…」

「確かに、そう考えるのも自然でしょう。しかし、これであなたの推理は少し間違っていたことになります。」

先生…余裕しゃくしゃくですね。さすが、もう30を超えているだけあります。経験豊富です。

「う、うぐぐぐぐぐぐぐぐ…くそ、今回は私の負けということにしておいてやろう!!バートン!!行くぞ!!」

そういうと、チェルミー警部はドアを乱暴に開けて部屋から出て行きました。先生の勝ちは確定です。

「ま、待ってほしいであります。」

バートンさんもチェルミー警部に続いて、部屋に出て行こうとしました。しかし…

「待ってください。バートンさん。これに付いている血を、調べてもらいたいのですが…」

そういうと、先生はアロマさんが持っていた布ナプキンをバートンさんに手渡しました。

「これは…どこにあったでありますか?」

バートンさんが驚いた様子で布ナプキンを見ています。

「…食堂車です。この血液はだれのものか、調べておいていただきたいのです。」

「…分かったであります。」

そう言って、バートンさんも部屋を出て行きました。

「じゃあ、私は少し調べものがある。アロマたちは、この部屋に居ようが、外へ出て何を調べようと、私は構わない。」

先生は部屋を出て行こうとしました。ちょちょちょちょちょ!!ちょっと待ったぁぁぁぁ!!

「ちょっとレイトンさん!!せっかく探しだしたのにいきなりまたどこかへ行かないでくださいよ!!」

お、美雲さんナイス突っ込みです。

「すまない。調べなければいけないことがあるのでね。」

そう言って、先生は僕たちが渡した証拠品の数々を渡してきました。

「これを預けておこう。いざって時は、よろしく頼む。」

そう言って先生は部屋を出て行ってしまいました。…とりあえず、証拠品でも確認してみます。

(証拠品・お!カルト 7月号)
「日本の雑誌、主にオカルトな内容を扱っているらしい。(詳細)で詳しく読める。」
       (詳細)
『幽霊伝説!?暇に暇を持て余しているジャーナリストの諸君!!タイトルに興味があるなら下のほうを見てみるんだ!!

ちまたで最近流行っている幽霊伝説、なんと外国でもその伝説が伝えられていることが分かった。下ではそのことを詳しく説明しよう。

詳細・イギリスのスコミリアと云う地域に最近幽霊伝説がはやっているらしい。実際に幽霊の目撃例も出ている。もし、この幽霊の写真を撮ってきてくれた場合、100万円をあげよう。もし、興味のある方は(お!カルト)本社へ来てくれ。旅費は会社で出そう。本社の詳しい場所は次ページに…』
と云う内容だ。」

(証拠品・景色の写真)
「あるカメラマンが撮った写真。見せられないのがもったいないほど美しい自然が写っている。12時30分に撮られた。」

(証拠品・どら焼き)
「あるカメラマンから貰ったもの。日本では結構有名なお菓子らしい。賞味期限が8月2日。」

(証拠品・怪盗ヤタガラスからの挑戦状)
「怪盗ヤタガラスからの挑戦状。ロンドン警視庁と日本の警視庁に届けられたらしい。
『ロンドンと日本の警察様へ
 最近元気にしていますか?
 私が最近盗みに入らないからさびしくなっていない?
 と云う訳で、モレントリー急行に飾られている、クイーンエメラルドを、
7月26日の午後2時に盗みに行っちゃいまーす。
覚悟しておいてねー。
 大泥棒 ヤタガラス2世より』
と云う内容だ。」

(証拠品・記念硬貨)
「モレントリー急行で売られている記念硬貨。モレントリー急行の絵が彫られている。金貨に見えないこともない。」

(証拠品・メモ)
「9364872745と書かれている。ヤコウダケさんが座っていたあたりに落ちていた。」

(証拠品・ダイヤモンド)
「血だまりの中に落ちていた。マリアンティア夫人の持ち物だと思われる。かなり価値が高い。血はついていない。」

えーと…かなり色々ありますね。布ナプキンはバートンさんに渡しているからありません。…アレ?なんですか。

「アロマさん。何こっそり僕のポケットにメモを忍び込ませているんですか?」

「あ、ばれちゃいましたか…いや、渡そうとしていたのを忘れちゃって…とりあえず、リフレッシュルームのヤコウダケさんが座っていたあたりに落ちていました。」

…なんといきなりな…ま、これはヤコウダケさんのメモ。そう考えるのが自然でしょうね。

「で…これからどうするの?レイトンさんはまた調査していいって言ってたけど…」

美雲さんはこれからの行動をどうするか考えています。うーん…どうしよう?

「やっぱ捜査しましょうよ。先生の許可もいただきましたし。」

最初は捜査に乗り気じゃなかった僕も、なんだか捜査したくなりました。いや、結構楽しかったですし…捜査。

「そうですね。なかなか楽しかったですし。」

アロマさんも乗り気です。ということは…

「じゃ、行こうか。お先にー♪」

そう言って、美雲さんは先に部屋を出て行きました。やっぱ捜査フラグたっていましたね。

「…やっぱこうなるんですか。」

僕はつい言ってしまいました。

「そうみたいですね。では、行きましょうか。証拠品は全部持っていますね?」

「別にピクニックへ持っていくお弁当じゃないんですから…」

と言う訳で、僕たち三人は調査をしに部屋を出て行くことにしました。

7月26日午後2時40分 5両目廊下

「うーん…威勢良く外に出てきたはいいですけど…どうします。これから。」

僕たちは廊下へ出てきたものの、どこへ行こうか悩んでいました。

「うーん…廊下には誰もいませんしね。」

あたりを見回してみました。まわりには誰もいません。

「…食堂車へ行ってみない?誰かいるかもよ。」

美雲さんが提案しました。確かに、まだ食堂車にはあまり行ってません。美雲さんにしてはいい考えでした。…最も、よだれさえ垂らしていなければの話ですが。

「…まぁ、いいですね。行ってみましょう。」

僕はとりあえず賛成しておきました。よだれを垂らしていましたが、いい考えでしたからね。

「二ヒヒヒヒ、じゃ、行こっか。」

ちょ、そこで笑わないでください。

7月26日午後2時40分 食堂車

僕たちは食堂車に行きました。僕たちが食事をしていた時と同じように、あまり人はいません。ただ、少し見覚えのある人が居ました。

「おや、あなた方は…」

僕たちが見覚えのある人も、こちらに気づいたようで、こちらに近づいて来ました。えーと…ボーイの制服を着ていて、少し歳を召されていて、少し髭を生やしていて、白髪の紳士的な存在の人。顔に縫い目がある…はずないじゃないですか!!いったい誰でしたっけ…

「あなたは…チャコフさんですか!!」

アロマさんはある人の名前を言いました。そうです!!チャコフさんです。前にこの列車に乗った時も少しお世話になりました。

「そういうあなた方は…レイトンさんのお連れの方々ですか。」

チャコフさんも気づいたようです。

「そういえば…あの後、パッポラッチさんはどうなりましたか?」

パッポラッチさん。あまり思い出す意味のない人です。というわけで、詳細が知りたい方は『悪魔の箱』をプレイしてください。

「相変わらずですよ。絵の掛け替えが大変です。」

うーん。相変わらずのようです。

「あなた方は、今回どういう理由でこの列車に?」

「相変わらずですよ。」

アロマさんも答えました。なんか、この列車に乗ると、色々な人と再会できますね。ま、モレントリー急行の乗務員ですから、当然ですね。

「おやおや、そうですか。それにしても、怖いですね。殺人事件が怒ってしまううえに、宝石まで奪われてしまいますとは…」

チャコフさんも知っていたようです。心を痛めています。

「チャコフさん。そう言えば、何か変わったことはありませんでしたか?」

僕は先生っぽく、話を聞いてみました。ま、あるはずありませんか。

「うーん…特にはありませんね。ただ、さっきレイトンさんがこちらにお見えになりましたよ。」

はぁ、やっぱ何もありませんか…って!!先生ですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

「せせせ、先生から、何か聞きましたか!?」

僕は大声で聞きました。ちょっとみっともなかったですかね…

「いや…宝石のことを少々…」

宝石…クイーンズエメラルドのことですか。あれ?今アロマさんの表情が一瞬ゆがんだような…気のせい…ですよね?

「いったい…どんなことを話したんですか?」

僕は美雲さんに構わず、話を進めました。いや、だってあまりにも美雲さんが空気になっているから…たまには話しかけてあげましょう。

「いや、ちょっとした世間話ですよ。」

うーん…チャコフさんは話してくれるようすがありません。最も、後で先生に聞けばいいだけの話ですが。

「そういえば、今回は日本の方々の乗客が多いですね。」

確かに、美雲さんや大沢木さん。小池さんから羽祖紺さんまで。よりどりみどりです。

「なんともまぁ…9人も乗っていらっしゃるんですから…」

…8人?あれ、僕たちがあったのは4人のはず…要するに、まだ未知の日本人が、この列車には乗っているということですね。

「では、私は仕事があるので、これで…」

そう言って、チャコフさんはボーイの仕事に戻りました。とりあえず、宝石のことは後で先生から聞くとして…9人?これはもう全員にあうしかありませんね。

「美雲さん。これからどうします?」

とりあえず美雲さんに話しかけてあげました。って…あれ?美雲さんがいません。

「アロマさん。美雲さんはどこへ行ったんですか?」

僕は近くに居るアロマさんに尋ねました。

「それが…」

アロマさんの指さす先には、何やら…おかしな格好をした人たちと握手をしている美雲さんがいました。えーと…ピエロと…腹話術師と…妙にきらきらしている女の人と…マジシャン…でしょうか?

「あ、ルーク君にアロマさん!!こっちこっち!!」

アロマさんが手を振ってきました。…行くしかありませんね。それに日本人が4人。コンプリートまであと一人です!!

「ふぅ、美雲さん。この人たちと知り合いですか?」

僕は少し小走りで三雲さんのいるところに行きました。

「知り合い…ではないけど…もしかして、ルーク君とアロマさん知らないの!?」

丁寧に、語尾に「!?」をつけてもらいました。

「知りません。」

僕とアロマさんはほぼ同時に、はっきりきっぱりと言いました。

「えええええええええええ!!日本最高のサーカス。タチミサーカスを知らないの!?」

タチミサーカス?聞いたことありませんね。

「美雲さん。タチミサーカスってなんですか?」

「あー、もう!!タチミサーカスって言うのはね…」

「ハニー、説明は僕に任せてくれ。」

⇒To Be Continued...

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