レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [3]
作者: たこやきDJ   URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2011年01月22日(土) 12時38分45秒公開   ID:MR.JAqBDX.k
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(証拠品・怪盗ヤタガラスからの挑戦状)
「怪盗ヤタガラスからの挑戦状。ロンドン警視庁と日本の警視庁に届けられたらしい。
『ロンドンと日本の警察様へ
 最近元気にしていますか?
 私が最近盗みに入らないからさびしくなっていない?
 と云う訳で、モレントリー急行に飾られている、クイーンエメラルドを、
7月26日の午後2時に盗みに行っちゃいまーす。
覚悟しておいてねー。
 大泥棒 ヤタガラス2世より』
と云う内容だ。」

「…大泥棒、ヤタガラスですって!!」

!!…先生が久しぶりに大声を出した。そ、そんなにすごい人なのかな、ヤタガラスって。

「先生?ヤタガラスってなんですか?」

ルークもやっぱり気になっているらしい。手帳をポケットから出しながら言った。

「ヤタガラス…最近世界を騒がしている、大泥棒だよ。」

レイトン先生は帽子のつばをつかみながら言っていました。

「それで…チェルミー警部、クイーンエメラルドはどこに…」

レイトン先生がそういうと急にチェルミー警部は苦い顔をしてこう言った。

「…無い。」

「はい?」

ルークはつい聞き返してしまったっぽい。そりゃいきなり無いと言われても…

「無いんだよ!!1両目の車掌室に保管されていたはずのクイーンエメラルドが!!」

えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!な、無くなったって…

「…ヤタガラスが盗んでいった可能性はあるんですか?」

「いや、ヤタガラスは犯行時間をきっちり守る。ヤタガラスが持っていった可能性はほぼないと言っていいだろう。」

へ?…じゃあ、一体誰が持って行ったんでしょうか?…………私は違いますよ!!

[深まる謎・消えた宝石]
「モレントリー急行のシンボル、クイーンエメラルドが消失した。いったいどこへ行ったのだろうか…」

「…謎が謎を呼ぶ。そういうのでありますかなぁ…」

バートンさんが何か言っている間に大沢木さん…なつみさんは何か考え込んでいた。そして手をポンと叩くと…

「ヤ、ヤタガラスやてぇ!!御剣の兄ちゃんの知り合いやないかぁ!!」

大沢木さんがかなりの大声で全く知らない人の名前を言いました。

「御剣…?一体誰ですか?」

私は当然聞くべきことを聞いた。御剣なんて人、聞いたことも見たこともありません。

「御剣かぁ?そうやなぁ…あえて言うならば、凄腕の検事、やなぁ。事件をズバズバッと解決することもあれば成歩堂の兄ちゃんを手伝うこともある、まさに凄腕の検事や!!」

…ん?いま、聞きなれた名前が聞こえてきた気がします…成歩堂?どこかで聞いたような…

「な、成歩堂って!!先生のライバルじゃないですか!?」

そうだ!!さっき新聞に載っていた、日本で大活躍している、成歩堂龍一弁護士です!!

「成歩堂?ああ、あの私をうまく追い詰めてくれた弁護士ですかー。」

小池さんも成歩堂龍一弁護士に会ったことがあるらしいです。成歩堂さんって顔が広い人なんですね。ロボットみたいな人からアフロヘアーのカメラマンまで知り合いが居るなんて…

「とりあえず!!私たちはそれが目的でモレントリー急行に乗ってきた。レイトン!!問題はお前らだ、なんでまたモレントリー急行に乗っている!!」

「依頼の手紙を貰ったからですよ。スコミリアからの…」

「なっ、スコミリアだと!!」

なぜかチェルミー警部が大きなリアクションをした。体を後ろにのけぞらせて、手を頭に当てて。

「チェルミー警部?どうかしましたか?」

「い、いや何でもない。とりあえず、ここは警察として私たちが捜査する。一般人は出て言ってもらおうか。バートン!!」

チェルミー警部がそういうとバートンさんは急いでマリアンティア夫人の息を確認しに行きました。

「……死んではいないであります。」

バートンさんがそう言った瞬間。私は心底からホッとしました。だって…こんなところで死なれたら…悲しすぎます。

「だそうだ。さぁ、一般人は出て行った出て行った。」

そうして、私たちはチェルミー警部たちに無理矢理追い出されてしまいました。

「…先生、どうしますか。追い出されてしましましたけど…」

「…そうだね。どうがんばっても、展望デッキには行けそうにない。だとしたら…もう一つの事件。クイーンエメラルド喪失事件のほうを調べるとしようか。」

レイトン先生はシルクハットを少し深くかぶり、1両目のほうを見ながら言った。

「先生、要するに…」

私は先生のほうをまっすぐと見つめながら言いました。…きゃ!!私、何、先生のほうを見つめているんでしょう。は、恥ずかしい…

「…アロマ?どうかしたのかい?」

「い、いえ!!なんでもありません!!先生!!要するに今からどうするんですか!?」

わ、私ったら、こんなんじゃ余計、先生に怪しまれるじゃない…先生…気付かないでください…

「?……要するに、宝石な無くなった1両目に行こう…と云うことだよ。」

…よかった。気付かれなかった…や、やだ、私ったら、キャラが変わりかけちゃっています。私はこんなキャラじゃありません!!

「スー…ハー…スー…ハー…」

「あ、アロマさん。何、深呼吸しているんですか?」

「………いえ、なんでもありません。さぁ、1両目へ行きましょう。」

私は無理矢理、話題を変えて早く1両目へ行くことにしました。先生とルークが不思議そうな眼で見つめていますが…私はあえて気にしません!!気にしたら負けです。

7月26日午後1時50分 運転席

「ここが運転席ですか…」

私はついつい口に出してしまいました。だってハンドルやらブレーキやらメーターやモーターや、色々付いているんですよ。機関車の割にはすごいです。

「先生、運転席に来るのは初めてですね。」

ルークもあたりをきょろきょろ見渡しながら先生に疑問を投げつけています。…いや、投げつけるなんて表現、とてもレディーには似合いませんね。

「ああ、だけど…勝手に入ってしまっていいのだろうか…」

先生も運転室をきょろきょろ見回しています。だけど…先生は私やルークと違って、運転手さんを探している様子です。

「ブルー…どこまでも深く、どこまでも美しい色。」

!!…すると突然、後ろから爽やかな男の人の声が聞こえました。

「おやおや、ようこそ、我が運転室、クリオネ・プランクトンのね。」

クリオネ・プランクトンさん…この列車の運転手らしいです。だけど…とても列車の運転手には見えません。どっちかと云うと船長さんに見えます。だってこの人、運転手さんなのに船長さんの格好しているんですよ。頭には船長がかぶりそうなぼうし。上半身も船長さんの着る服。下半身も船長さんの着る服。極め付けには靴と手袋まで、ゼーンブ、千兆三の装備なんです。身長は185センチ…くらいです。結構…イケメンです。歳は…25歳くらいですね。

「クリオネのように美しく、プランクトンのように華麗に泳ぐ。まさに、私は海の男なのです。…しかし、私がいくらビッグウェーブのように器が大きいからといって…勝手に入ってきたものをそう簡単に許すことはできませんねぇ…これだから最近の若い者は。大体…」

プランクトンさんは激しく自画自賛した後、急にこちらを睨みつけながら文句を言い始めてきました。これって…自分に優しく人には厳しくって奴ですか?

「お、あんたらもここにいたんか。」

私は後ろから突然声が聞こえたことに驚き、食堂車で拾った紙ナプキンを落としてしまいました。

「あ、大沢木さん。」

私はなつみさんのほうを見て改めて思いました。……すごい…アフロヘアーですね。

「大沢木さんなんて方言い方はやめぇやめぇ。なつみさんでええで。」

「そうですか。では、なつみさん。なぜあなたがここに…」

「それや!!ほら、あの不愛想なおっさんいたやんか。そいつの話によるとここにヤタガラスが現れる可能性があるやないか!!もしヤタガラスが現れたら、その姿を激写して新聞社へ持ち込めば大スクープや!!」

…要するに、ここにヤタガラスが現れる可能性があるから写真を撮りにここへ来たってわけか…

「あれ、あのロボットみたいな女の人はどこへ行ったんですか?」

あれ?ルークの言うとおり、あのロボットみたいな人、小池さんが見かけられません。妙に子供に語りかけるような口調の。

「ああ、あの年齢不詳の女社長か。なんか自分の部屋に戻ったっぽいで、もう疲れたとか言ってたしな。」

なつみさんは頭のアフロをいじりながら客室のほうを見て言いました。自分の部屋…ですか。

「おやおや、あなた方はヤドカリですか?勝手に自分の貝にヤドカリが入られる時の貝の気持ち、あなた方にはお分かりですか!?」

…意味が分かりません。

「先生?どういう意味ですか?」

私は聞かずにはいられませんでした。ルークも手帳にメモを取りながら考え事していますし…

「…要するに、勝手に人の部屋の入るな。出て行ってくれ。ってことじゃないかな。」

…さすが先生です。ヤドカリと人間を掛け合わせた意味のない発言の意味を理解してしまうなんて…

「仕方ない。聞きたいことだけ聞いて、早く出て行こうか。」

「そこの小魚さん達、はやく巣に帰ったらどうだい?普段はおとなしい鮫が怒って食べてしまいますよ!!」

…要するに、早く出て行けということらしいです。

「分かりました。その前に、ここで宝石が盗まれたことは知っていますか?」

「ああ、知っていますよ。少し前、私がちょっと目を離したすきにここで大切に保管されていた宝石が盗まれてしまったんですよ。ふっ、愚かなる犯罪者、この天才神童運転手の名にかけて、海の色、ブルーのように華麗に追い詰めてあげようじゃありませんか!!」

…神童って…少し使う意味間違えている気がします。まず、あなたはすでに大人です。

「宝石が盗まれた時…あなたは何をしていましたか?」

「そうですね…海のことを思い浮かべながら、普通に運転していましたよ。」

「では…宝石はどこで保管されていたのですか?」

「そうですね…入口の横にある、重要保管金庫の中に保管していました。」

プランクトンさんの指さす先には、確かに、金庫がありました。ダイヤルやら、レバーやらいろいろ付いている。

「なるほど…では、そもそもなぜ宝石がモレントリー急行で保管されていたのですか?まずここは汽車ですし…」

「ええ、クイーンズエメラルドはこの電車の象徴ともされる宝石なんです。」

象徴…そんなにすごい宝石なのでしょうか?

「象徴?一体なぜ…」

「3年くらい前のことですかね…マグロのようなスピードで、流石にこの電車の予算責任者が、宝石を拾ってきたんです。」

ひ、拾ってきた!!まさか…そんなはずは…いや、あのことはもう忘れたほうがいいですね。

「アロマ、どうかしたのかい?顔が少し苦痛にゆがんでいるけど…」

そ、そんな!!私そんな顔していたのですか!?

「い、いえ、なんでもありませんよ!!プランクトンさん!!続きをどうぞ!!」

私は、自分でも大きな声で叫んでいることが分かりました。顔が赤くなるのを感じます。

「?…その予算責任者が拾ってきた宝石、クイーンエメラルドのおかげで、少々、予算不足だったこの急行を、一気に黒字にしてくれたんです。まるでお金になるクロマグロのように…」

あの宝石…クイーンエメラルドと云う名前を付けられたのですね…忘れましょう。あのことは…

「要するに…その宝石を売ったんですか?」

「いえ。」

「…どう云う事なのですか?」

「いや…まぁそのようなアレな質問は困るのですよ。」

そのようなアレ?どこかで聞いたことのあるような気がしますが…気のせいでしょう。

「そうですか…では、展望デッキで殺人事件が行われたのは知っていますか?」

「殺人事件…知りません。ただ…悲鳴が一度だけ聞こえた。」

…ここまできっぱり言われると、逆にすがすがしいです。悲鳴が一度だけ…記憶に残しておきましょう。

「そうですか?ちなみに…予算責任者とは、一体…誰なのですか?」

「黒真珠のように美しい瞳をしている。ヤコウダケ予算管理人のことですね・」

ヤコウダケ?これはまたキノコチック名前ですね。

「ヤコウダケ…………あの、本名は?」

…先生もキノコチックな名前に、少し驚いている様子です。

「クロシメジ・ヤコウダケ。みんなからはヤコウダケ予算管理人と言われています。」

ク、クロシメジ……キノコチックすぎて逆に笑えます。

「せ、先生、キノコチック…」

「しっ、では…ヤコウダケさんは、今はどこに…」

先生はルークが何か言おうとしたのを、速攻で止めました。なにか言ってはいけないことを言おうとしたのでしょうか……?

「予算管理人?今頃リフレッシュルームに居るんじゃないかな。予算管理人は青のようにきめ細やかな顔をしているから。」

リフレッシュ…ルーム?そんなもの、2年前にはなかったはずです。私は2年前、確かに先生とモレントリー急行には乗りましたが…そんな部屋はなかったはずです。

⇒To Be Continued...

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