レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [3] | |
作者:
たこやきDJ
URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net
2011年01月22日(土) 12時38分45秒公開
ID:MR.JAqBDX.k
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大沢木さんはそういうと…デジタルカメラ、略してデジカメを出してきた。 「…そのアナログカメラで。」 「し、仕方ないやないか!!あまりにきれいだったんで…つい持っていたデジカメで撮ってしまったんや!!悪いか!!確かにうちはデジカメやら3Dやらそんなのは嫌いやけどな……わ、わっかたわかった!!この写真やるからそんな目で見るのは堪忍してくれへんかぁ。」 そうして僕たちは大沢木さんの写真を奪い取る…貰うことにした。 (証拠品・景色の写真) 「あるカメラマンが撮った写真。見せられないのがもったいないほど美しい自然が写っている。12時30分に撮られた。」 「ほら、ついでにこれ見てみぃ、本社から貰ったんやでぇ。なんとなぁ!!これに向かって日本語で話すとイギリス語に翻訳されるんや!!ほれ!!こっちにはイギリス語が日本語に聞こえるイヤホンもあるでぇ!!」 そういうと僕たちにスピーカーとイヤホンらしきものを見せつけてきた。だからこの全くイギリス語が話せなさそうな人がぺらぺら話せたわけだ。 「…先生、なんですか?この胡散臭い物体は。」 僕はつい口に出してしまった。だって目の前にあるのはネジやらなんやら色々付いている小型スピーカーとイヤホンがあるんですよ。実際に使わない限り絶対気づけませんって!! 「ルーク、確かにこのような物体はあまり見かけないかもしれない。だが、実際に翻訳されているんだ。信じるしかないと思うよ。」 先生の一言は僕の心に妙なほどに突き刺さった。確かに、実際に翻訳はされていますからね。どうともこうとも… 「ほれ!!これはおまけや!!」 (証拠品・どら焼き) 「あるカメラマンから貰ったもの。日本では結構有名なお菓子らしい。賞味期限が8月2日。」 僕は目の前に食べ物を出されて少しよだれが出そうになった。これが東洋の有名なお菓子、どら焼きか… 「ルーク…なんで日本のお菓子がこんなところにあるんですか?」 僕はアロマさんの急な質問に答えられなかった。いや、答えられるはずがなかった。だってここはイギリス、しかもロンドンですよ!!なのに日本のお菓子がここにある理由、僕に分かるはずないじゃないですか!!先生、助けてください!! 「…大沢木さん、なんで日本のお菓子がこんなところに…」 さすが先生です!!僕の必死の訴えを感じ取ってくれるなんて!!先生はやっぱり凄いです。 「ええとなぁ…ほら、空港で買ったんやけどなぁ…すっかり食べるの忘れていたんや。だから…あげるんや!!うん。あげるんや!!ほら、遠慮なく受け取りぃ!!」 そうして僕たちは無理やりどら焼きを押しつけられた。 「ほな!!これ以上ここに居ると何もかも奪いつくされそうやわ!!わいはもう客室へ帰るでぇ!!」 そういうと大沢木さんはいきなり客室の中に入ってピシャッと音をたてて入って行った。 「…先生、この列車には嵐のような人しか乗っていないんですか?」 僕は肩を落としながら言った。だって…本当に疲れたもん… 「いや、たぶんまともな人も乗っているはずだ。」 先生は冷静に言ったつもりだろうけど、僕には見えた。頬を伝っている冷や汗を。しかも多分って… 「とりあえず、そろそろ部屋に戻りましょうか。つくまでだいぶかかりそうです…」 「そうですね。じゃあ先生、3号室へ戻りましょうか。」 「ああ、では戻るとしようか。」 そうして僕たちはひとまず部屋に戻ることにした。小池さんたちは食堂室、マリアンティア夫人は展望デッキ、大沢木さんは自分の客室へと戻って行った。 7月26日午後1時15分 自室 私の名前はアロマ。アロマ・ラインフォードです。今私たちはモレントリー急行の自分たちの客室に居ます。だけど…まだ窓の外はトンネルの中、この状態があと15分は続くそうです。もし部屋の照明がなかったら今頃この部屋は真っ暗になっています。文明科学の進歩ってすごいですね。今私たちはさっきのカメラマンさん。大沢木さんから貰ったどら焼きを眺めています。やっぱ珍しいですよね。日本のお菓子なんですから。 「…先生、これ食べちゃあだめなんですか?」 ルークは少しよだれを垂らしながら言っている。どら焼き…小麦粉でできた生地の中にあんこが挟まっている食べ物。 「ああ、一応無理やり押し付けられたものだ、あの人の性格から、やっぱ返せといつ言われてもおかしくはない。」 私もそう思います。あのアフロの大阪人のカメラマンさんならいつ返せといってもおかしくありません。 「…そうですね。いつ返せと言われるか分かりませんもんね。」 ルークも納得したような顔で先生に答えた。どら焼きのことで議論していたその時… 『キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』 …い、いきなり耳をつんざくような悲鳴が聞こえました。な、なんなんですか。声にしたくても声に出せません!! 「アロマ!!君は客室に残っていてくれ!!ルーク!!悲鳴が聞こえた展望デッキへ行くぞ!!」 「はい!!」 「え、あ、え?」 私が戸惑っている間に先生とルークは扉を勢いよくあけて展望デッキへ行ってしまいました… 「…どうすればいいんですか?この状況。」 私は誰もいない方向に語りかけた。選択肢は二つ、一つ目は先生に言われた通りに客室で待っている。二つ目は私も展望デッキへ行く。…どうしましょう。もしここで部屋で待っている方法を選んだら「永遠の歌姫」の事件のようにセリフが「え、あ、ちょ。」だけで終わってしまうかもしれません。「悪魔の箱」事件の時は途中で気絶させられてセリフがルークたちの半分くらいしかなかったし…それ以前に、私一応レギュラーメンバーなのに「時間旅行」事件の時は途中から加わったし、「魔神の笛」事件の時は一切セリフがなかったじゃないですか!!「不思議な町」では一応、物語の重要なカギを握るキャラクターとしてセリフは最後らへんにありましたけど…ここで引っ込んでいたら一生セリフなしになってしまうかもしれません!! 「…先生について行ったほうがいいですね。」 私は心の中で激しく論争した結果、先生たちについて行くことに決めました。私は扉を勢い良くあけて展望デッキへ猛ダッシュでつっぱしって行った…はずでした。 7月26日午後1時25分 5両目廊下 ドン 「きゃあっ!!」 扉を出た直後、私は誰かにぶつかってしまい、そのまま床に倒れこんでしまいました。 「さ、サムさん?」 そう、目の前には以前にもお世話になったモレントリー急行の乗務員。サムさんでした。 「ベイベー!!いきなりぶつかってくるなんてひどいぜ!!」 サムさん。ラップが大好きで、いっつもサングラスをかけている駅員さん。とても駅員さんには見えませんけど一応駅員さんなんです。 「あれー?さっきのお譲ちゃんだねー?他の二人はどこに行っちゃったのかなー?」 !!…目の前に居たのはさっき廊下で会った、一号室に居る小池さん。最初見たときはロボットかと思ったけど、一応れっきとした人間らしいです。 「社長、ここは危険ですから、早く部屋に戻りましょう。」 小池さんの横には株式会社、《バクダス》の社員。羽祖紺祢賭さん。最初見たときはスポーツ選手かと思っちゃいました。 「いやねー、こういう状況はめったにないじゃん、だから行っておきたいんだよねー、展望デッキ。」 …なんか小池さん。罰当たりなことを言っている気がします… 「な、なんや、今の悲鳴は何や!!スクープの匂いがするでぇ!!」 そこで出てきたのは大沢木なつみさん。いわゆるフリーのジャーナリストらしいです。あのアフロ、一度見たら忘れられそうにありません。 「お!!嬢ちゃん!!一体何が起こったんや!!カメラのレンジを磨いていたら急に悲鳴が聞こえたで!!」 相変わらずカメラを首にぶら下げながら大沢木さんは大騒ぎしている。 「ベイベー達!!ちょっと落ち着いてくれないか?俺のヒートハートがさらに燃え上ってしまうぜ!!」 …サムさん。意味が分かりません。こんなこと言うのもなんですが… 「落ち着けるはずがないやろぉ!!あんな悲鳴が聞こえたんや!!ワイは意地でも展望デッキへ行くでぇ!!そこどくんや!!」 ドカッ 「おおおう!!俺のキュートなボディがぁぁぁ!!」 バタッ 大沢木さんに思いっきり突撃されたサムさんは床に倒れこんでしまいました。 「おっしゃぁぁぁぁ!!事件の匂いがするでぇぇぇぇぇぇ!!」 そう言って大沢木さんは猛ダッシュで展望デッキへと向かって行った。 「じゃ、私たちも行こうねー。」 「ちょ、社長、待ってください。」 そうしてとうせんぼしていたサムさんが倒れて、小池さんも大沢木さんも展望デッキへと向かって行った。 「わ、私も早く行かないと。」 私も急いで展望デッキへと向かいました。しかし、食堂車で何かに躓いてしまいました。 「きゃっ、な、なんですかこれ?」 私はつまずいたものを拾い上げた。 (証拠品・布ナプキン) 「モレントリー急行の料理の下に敷く物。食堂車の床に落ちていた。赤黒いものが付いている。」 「布ナプキン…ですね。この赤黒いものは何でしょう…先生の見せなきゃ!!」 私はそれをポケットに突っ込むとまた展望デッキへと走りに行きました。途中に悲鳴で驚き、倒れていた人が居ましたが、私は構う暇がありませんでした。 「はぁはぁ、展望デッキのドアが見えてきました!!」 そして私は展望デッキに通じる扉を勢い良くあけました。 7月26日午後1時35分 展望デッキ そこには、ルーク、レイトン先生、大沢木さん。小池さん。羽祖紺さんが呆然と立ち尽くしていました。そして皆の目線の先には… 「マ、マリアンティア夫人!?」 そう、目の前に倒れていたのはマリアンティ夫人でした。…頭から…血を出して倒れている。 「あ、アロマさん?どうしてここに?」 「アロマ、確か部屋で待っていてと…」 ルークと先生が何か言っていたが、私は言いたいことを思いっきり言うことにした。 「セリフ0はお断りです!!」 …言っちゃいました。ルークを除いてみんなぽかんとしちゃっています。この言葉の意味はルークと私にしか分からないはずです。 「せ、先生、な、なぜマリアンティア夫人は倒れているんですか?」 私は急いで話を目の前のことに集中することにした。 「うわぁ…あの譲ちゃんしけた空気作ってもうたでぇ…」 「よい子のみんなー、日ごろから空気を読む練習はしていこうねー。」 「しゃ、社長、あの子に失礼ですよ。まぁ、ばくまさうあまえもすご。」 …私は泣きたくなった。だってぼろくそ言われているんですよぉ。羽祖紺さんだって、ぼくもそう思いますが、ってあの特殊な言葉で言ってたし、そうですよね。目の前に死体があるのに今の言葉はありませんよね… 「せ、先生!!アロマさん。泣き出してしまいそうですよ。」 「う、うむ、アロマ、もう一回聴いておこう。なぜ展望デッキへ来たんだ?」 …私は泣き出しそうになっているのをぐっとこらえて先生の優しい言葉に答えました。 「…先生の役に立ちたかったからです。(セリフも残しておきたかったし…)」 私は心の中で少しダークなことを考えつつも返事をしました。 「そうか…ではアロマ、状況説明をしておこう。ルーク。」 「はい!!えーと、この展望デッキで、1時35分ころに悲鳴が聞こえました。悲鳴を聞きつけた僕たちは展望デッキへ行きました。すると、頭から血を流しているマリアンティア夫人が見つかりました。正直、死んでるか生きているかも分かりません。僕たちはもしやと思い、マリアンティア夫人のバッグの中には財布や金品は一切ありませんでした。このことから、マリアンティア夫人は金品強奪が目的で殴られたと思われます。現在、殴った犯人は見つかっていません。」 ルークは、まるで刑事のように手帳を見ながら、事件概要を、詳しく丁寧に教えてくれた。 ドガッ ルークが詳しく教えてくれている最中、ドアの音が乱暴に開かれる音が聞こえた。 「ここか!!悲鳴が聞こえた場所は。」 「ここでありますね!!」 「ちぇ、チェルミー警部!?」 そう、目の前に居るのはチェルミー警部、いつもポケットに手を突っ込んでおり、薄汚れたコートを着ている、ロンドン警視庁の刑事です。体格はがっしりしており、部下のバートンさんと一緒にいっつも事件現場に突っ込んでいます。 「む、貴様、レイトンか!?なぜこんなところに居る?」 「チェルミー警部、それはこっちのセリフですよ。なぜこんなところに?」 「ふん!!私はこの挑戦状に書いてある通りにモレントリー急行に乗っているだけだ!!」 相変わらずぶっきらぼうなチェルミー警部。…あれ?挑戦状って… 「チェルミー警部、つかぬことをお聞きしますが、挑戦状と云うのは?」 「ふん。今日は特別に見せてやる。最近ちまたを騒がしている、怪盗、ヤタガラスからの挑戦状だ!!ロンドン警視庁と日本警視庁に届けられた。」 ⇒To Be Continued... |
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