レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [3]
作者: たこやきDJ   URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2011年01月22日(土) 12時38分45秒公開   ID:MR.JAqBDX.k
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「プランクトン運転手、あなたが、クイーンエメラルドを狙っているという噂が流れているのです。」

先生がそう言うと、プランクトン運転手の頬が少しひきつりました。

「それって…立派な動機じゃない!!」

美雲さんが驚いた顔で叫びました。そんな大声で言わなくても分かりますよ。

「でも、たかがうわさ、そんなもんでは動機にはなりはしないね。」

プランクトンさんは、やれやれと言った感じに首を横に振りました。

「……確かに、そうですね。」

先生は、プランクトンさんの言う事を認めちゃいました。

「そうだ、それに、まず俺を疑った理由が知りたい。」

プランクトンさんは、余裕の笑みを浮かべています。

「いいでしょう。あなたを疑った理由……それは。」

       くらえ!!

     (証拠品・金庫)

「これです。」

そう言って、先生は金庫についてのメモを突きつけました。

「……これが、どうした。」

プランクトンさんは、全く動じていません。

「プランクトン運転手…この金庫を開けるには、あなたの指紋が必要だそうですね。」

先生がそこまで言うと、しまったと言った感じのリアクションをプランクトンさんはとりました。

「要するに…あなたを疑った理由、それは、あなたが居なければ、この宝石は盗めないという事です。」

先生…やっぱり凄いです。

「だから、あなたは疑わしいのです。」

それ…疑わしいというより、犯人ほぼ確定じゃないですか!!

「…残念。残念ながら、金庫を開けるには、もう一つ手順があるのを知っているかい?」

プランクトンさんは言いました。そういえば、パスワード……パスワードが必要でしたね。

「パスワード……ですか。」

先生は言いました。その顔は、予想通りといった顔でした。

「ああ、そのパスワードを知っているのは、会社のお偉いさん達だけだ。俺に分かるはずがない。」

そこまで言うと、プランクトンさんは鼻で笑いました。これは……真犯人のとる行動ですね。

「……………ちなみに、パスワードはいったい?」

先生はプランクトンさんに尋ねました。

「そんなこと教えられるか!!」

プランクトンさんは半分キレ気味です。無理もありません。いきなり犯人扱いされ金庫のパスワードまで教えろとなると…

「……当ててみせましょうか。」

先生は不敵な笑みを浮かべました。

「9364872745……ではありませんか?」

先生は言いました。あれ、その数字列、どこかで聞いたことのあるような……

「!!………なぜ、知っている!!」

プランクトンさんは、かなり動揺しました。それと同時に、僕は思い出しました。先生の言った数字列……それをどこで見たかを……

「それは……」

       くらえ!!

     (証拠品・メモ)

やっぱり……先生が突きつけたメモは、僕がリラックスルームで見つけたメモでした。

「このメモは………!!こ、これは……」

プランクトンさんはひどく焦っています。おかしいですね。焦るのはヤコウダケ予算管理んのはずですのに。後ろを見ると、ヤコウダケ予算管理人は、冷や汗を流していました。やっぱり……

「先生、そのメモ、ヤコウダケ予算管理人の……」

僕が言うと、先生は黙ってうなずきました。

「プランクトン運転手、このメモはあなたのものですか?」

「い、いや……違う。」

プランクトンさんは、しどろもどろに言いました。

「では……なぜそこまで焦っているのですか?」

先生は更に追い詰めます。

「……焦るに決まっているだろ。パスワードが書かれた紙を人が持っているとなると。」

プランクトンさんは体制を整えました。

「う……」

先生は黙りこんでしましました。

「それにだ……思い切り怪しい人物が、一人いるじゃねえか。」

そう言って、プランクトンさんはヤコウダケ予算管理人の指さしました。

「わわわわわわわ私ですか!!」

ヤコウダケ予算管理人は、物凄く動揺しています。

「そうだ!!おまえだ!!」

プランクトンさんは無我夢中で叫び続けています。真犯人臭がプンプンします。

「落ち着いてください。まだ犯人と決まったわけではありません。」

先生がプランクトンさんをなだめています。

「…………まぁ、そうだけどな……」

プランクトンさんはとりあえず落ち着きました。やれやれ………

「ヤコウダケ予算管理人、お話を聞かせてもらえませんか?」

先生が尋ねました。今さらですけど……間宮さん。いませんね。

「え………何をですか?」

ヤコウダケ予算管理人は頭に「?」マークを浮かべています。

「………ウエイトレスの格好をしていた理由を。」

ジャーンガラガラガラガラガシャン

………出てきました。ヤコウダケ予算管理人に……サイコ・ロックが!!

「……………………フッ。」

パリィィン

!?……いきなり錠が割れました。サイコ・ロックが解けました。

「いいでしょう……証言してあげようじゃないかぁ……」

!!……口調が変わりました。裏プランクトンさんです。

「……よろしくお願いします。」

先生……頑張ってください!!

       証言開始
      
      ウエイトレス

「単刀直入に言うとねぇ……萌えるんだよ」
「好きなんだよ……ナースとかウエイトレスとか……」
「クッキンの手伝いもしてあげようかと思ってねぇ……」
「配ってやったんだよ、客にさぁ……ショーをしていたねぇ……サーカスの連中が」
「その……何分か後だねぇ……事件が起こったのは」
「悲鳴が聞こえた時……私はウエイトレスの服を脱いでいたねぇ……」
「ま、乗客に見られちゃったようだけど……」

突っ込みどころが……それと、いちいち言い方がエロいです。

「萌える……ですか……」

先生は少し顔が引きつっています。流石に先生でも少し受け入れられませんか。キャラが思い切りあれですから。

「証言してやったよ……これで文句はないだろう?」

ヤコウダケ予算管理人は両手を広げてお辞儀をしました。腰にかかっている髪がきれいです。

「………では」

「分かっているよ。尋問でしょ?」

先まで読まれていますね……この人、最初とは全くイメージが変わりました。さぁ、たくさんの人が見ている中、うまくいくのでしょうか……?

       尋問開始

「単刀直入に言うとねぇ……萌えるんだよ」

       待った!!

「萌え………ですか」

萌え……それって、あれですか。
その……メイドとか。

「ええ、萌えだけど」

「そうですか……」


「好きなんだよ……ナースとかウエイトレスとか……」

       待った!!

「それは……コスプレ趣味というものですか?」

「…………………」

先生の質問にヤコウダケ予算管理人は無言で睨み返しました。
……怖いです。


「クッキンの手伝いもしてあげようかと思ってねぇ……」

       待った!!

「手伝い……といいますと」

「飲み物や食べ物を運ぶことぐらいかね」

「ふむ……」


「配ってやったんだよ、客にさぁ……ショーをしていたねぇ……サーカスの連中が」

       待った!!

「サーカスの連中、そこにいる人達ですか?」

先生はそう言うと、そこに居るマックスさん達を見ます。

「あれ、僕たちの事なのかな?」

当然です。
サーカスであって連中などと言うと。

「そうだけど」

「そうですか……」

うーん……いまいち、情報が手に入りませんね。


「その……約20分ぐらい後だねぇ……事件が起こったのは」

       待った!!

「その事をどうやって知ったのですか?」

「どうやってって………悲鳴が聞こえた時、事件が起こったのでしょ」

「では……悲鳴が2回あったことはご存知ですか?」

「え……何のことだい? 私は一回しか悲鳴を聞いてないけど」

あれ……今、おかしい事が聞こえたような……

「一つ訊きますが……あなたはその悲鳴が聞こえた時、どこに居ましたか?」

「食堂車だけど」

……明らかに、おかしいですね。

「では……その頃、サーカスの人たちや乗客が眠っていたのは知っていますか?」

「ええ……」

「では……当然、なぜ眠ってしまったのか知っていますよね」

え……そんなこと、先生も僕も知らないはずですけど。

「ええ、カステラに睡眠薬が…………あ!」

カステラに睡眠薬!?
それは何のことですか!

「ヤコウダケ予算管理人……なぜそんな事を知っているのですか?」

「ハッタリ……くそ!」

そう言って、ヤコウダケ予算管理人は悔しそうに唇を噛みました。
周りの観客も、驚いています。

「先生、いきなりハッタリをかけた理由は何ですか?」

僕が言うと、先生はニコッと笑って、

「ルーク君なら分かると思う。ヤコウダケ予算管理人が言った悲鳴の証言と矛盾する証拠品があるからね」

こう言いました。

「ああ……あの証拠品ですか」

       くらえ!!

  (証拠品・事件直前の出来事のまとめ)

「これですよね」

「ああ、悲鳴は2回聞こえて、食堂車に居た人間は2回目の悲鳴が聞こえる前に眠った。1回目の悲鳴は、食堂車より前の車両には聞こえなかった、って書いてあるからね。矛盾した証言をして、おかしいと思ってハッタリをかけてみたんだ。記憶が混乱しているんじゃないかなってね」

「そしたら、案の定ひっかったわけですか」

僕は心の中で笑う。
こんな人を予算管理人にするなんて、お偉いさんの目は腐っているんでしょうか。

「…………ごめんなさい、ちょっと……記憶が混乱していまして。証言を言い直したいんですけど……」

えー…………ここまで来て言い直すとは……ズルイです。
それに、喋り方が直っています。
いつもの穏やかな口調です。

「あの……帰ってよろしいでしょうか?」

突然、シリアスな空気の中に申し訳なさそうな小池さんの声が聞こえた。

「あの……少し、頭が痛くて、部屋に戻ってよろしいでしょうか?」

「もちろん、構いませんが」

「ありがとうございます。羽祖紺君、行くよ〜」

「え、僕もですか!?」

小池さんと羽祖紺さんがフェードアウトしました。
頭痛いとか言ってましたけど……本当はドラマが見たいだけじゃないですか?

「……で、証言を言い直したいんですけど……」

「構いませんけど」

先生がそう言うと、少しプランクトン運転手の表情が曇った気がします。

       証言開始

        訂正

「実は……私、睡眠薬をのんだ事があるんです」
「今まで私ここのカステラを何回も食べた事があるんです」
「今日も……こっそり食べたんです」
「そしたら……睡眠薬の味が少々……本当にわずか極微量ながら」
「だから……睡眠薬を連想してしまい……」
「確実ではなかったのですけど、つい睡眠薬と言ってしまいました」

「……無茶、ありすぎだと思うんだけど」

美雲さんがぼそっと言う。
まぁ、確かに、僕も無理がかなりあると思います。
周りの人達も少しざわめいています。

「な、なんですか!? で、でたらめじゃありませんよ!」

「……そうですか、ひとまずチェルミー警部、カステラに睡眠薬の成分が入っているか調べてもらいたいんですけど、ほらちょうどそこに」

先生が刺した指の先には都合の良いことに食べかけのカステラがありました。

「分かった」

チェルミー警部はそう言うと、周りに居る刑事たちに何か命令しました。
すると、周りの刑事たちは忙しそうに動き始めました。
流石警部です。権力はあります。

「………ひとまず、鑑識が終わるまで、尋問させていただきます」

       尋問開始

「実は……私、睡眠薬をのんだ事があるんです」

       待った!!

「睡眠薬……いかなる事情で?」

「仕事が仕事だから……」

「そうですか」

……あっという間に会話が終わりました。
これが……大人。


「今まで私ここのカステラを何回も食べた事があるんです」

       待った!!

「どんな味でしたか?」

「ちょ、美雲さん。何訊いてるんですか!?」

先生の代わりになぜか美雲さんが「待った!!」と言いました。

「私の味覚、結構すごくてね。どんな味も敏感に感じとることができるの」

それは……味覚が鋭いって事でいいんですね。

「ここのカステラの材料は……
タマゴ・Mサイズ8個
砂糖・250g
はちみつ・大さじ4
お湯・50cc
強力粉・200g
こんな所でしょうね」

僕はクッキンさんから貰ったレシピと照らし合わせてみました。
………全く一緒です。
一緒にメモを見た先生と美雲さんも驚いています。

「少し……オレンジの味がしました」

「クッキンさん、今日入れたフルーツ果汁は何だったんですか」

「……オレンジです」

………ヤコウダケ予算管理人の味覚は、確かなようですね。

「1週間ほど前に食べた味と全く変わらない味でした」

なるほど………全く、ですか。
ヤコウダケ予算管理人が言うのだから、全く変わらないのでしょう。

「……一応、証言に追加してください」

先生は言いますけど……こんなの証言に追加して、なんになるのでしょう。


「今日食べたカステラは、1週間前に食べたカステラと味は全く一緒でした」

⇒To Be Continued...

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