レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [3]
作者: たこやきDJ   URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2011年01月22日(土) 12時38分45秒公開   ID:MR.JAqBDX.k
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「やらせく…」

「羽祖紺君、普通の言葉で喋ってくれないかなー。」

小池さんは目に付いている青いレンズをいじりながら羽祖紺さんに話しかけた。

「…よろしくお願いします。」

羽祖紺さんは遂に標準語で話しかけてきてくれた。

「じゃ、私たちはそろそろ食堂車に向かうねー、良い子のみんなー、また会えるといいねー。」

そういうと小池さんと羽祖紺さんは食堂車へと向かって行った。

「…行っちゃいましたね。なぜか、妙に疲れちゃいました。」

ルークは少し肩を落としながら言った。

「わ、私もです。日本って、あんなインパクトの強い人が多いんですね。」

アロマも少しため息をつきながら言った。

「ふぅ、なにか嵐の後の静けさって感じあがしますね…」

ルークは深いため息をつきながら言った。たとえ私でも、少しあの人のペースについて行くことはできない。

「とりあえず、二つ目の部屋へ行ってみようか。」

私がそういうとルークとアロマは少し駆け足で二つ目の部屋まで歩いて行った。その後を私は歩いてついて行った。

「先生、ここには誰がいるんですか?」

ルークは二つ目の部屋、いわゆる二号室を指さしながら言った。

「確か、ここには宝石商の夫を持つ、マダム・マリアンティア夫人が乗っているはずだ。」

「あら、それはわぁたくしのことざぁんすぅか?」

すると後ろから何とも言い難い喋り方の夫人の声が聞こえた。

「どぅもぉ、わぁたくしぃこそ、マダム・マリアンティア夫人ざぁましょ。」

目の前に居るこの喋り方が特徴的な夫人こそ、マダム・マリアンティア。宝石商の夫を持っているため、かなりの大金持ちだ。頭には花が付いたピンク色の麦わら帽子らしきものをかぶっており、上半身はフリルと宝石が付いているピンク色のワンピース、下半身は少しモコモコと大量の宝石が付いているピンク色のワンピースを着ている。靴はピンク色のハイヒールをはいている。顔は少し薄ピンク色のファンデーションで染めており、歳は…30歳〜40歳ぐらいだろうか。肩にバッグをかけている。結構痩せていて、なかなかの美人だ。

「ううう、ぴ、ピンクな方ですね…」

アロマは目を少しつむらせながら言った。直接見るには少し刺激的すぎる色だからだろうか…

「せ、先生、少し目が痛いです…」

ルークが目を手で押さえながら言ってきた。ルークにもこの色は刺激的すぎるようだ。

「あぅらぁん、そんなぁにわたぁしぃかぅら目をそぅらしちゃって…」

マリアンティア夫人はピンク色のワンピースをチラつかせながらささやきかけてきた。

「せ、先生!!マリアンティア夫人の文章には全然、漢字が含まれていません!!」

「ルーク…そういう言葉は現実世界では通用しないものだよ。」

私はシルクハットのつばを持ちながら言った。

「え、でも、これは二次小説だし…」

ルークが身も蓋もないことを言っているが私はあえて気にしないことに決めた。

「先生、ルークは何のことを言っているんですか?」

アロマが首をかしげながら不思議そうに尋ねてきた。

「アロマ、まだ君にはまだ分からなくていいことだよ。」

「あんらぁ、さんにぃんだぁけぇでなぁに盛り上がっているぅんでぇすか?」

…ルークの言うとおり、かなり文章に漢字が少ない。改めて思うが…モレントリー急行、なかなか変わった客が多いものだ…

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7月26日午後1時5分 飛行機内

「後3時55分もあれば…ロンドンにつきます。」

僕はいちるさんの返事を聞いて安心した。ハイジャック犯たちがこの調子だと目覚めるのに後3時間くらいはかかるからな。

「ナルホド君、真宵様…まだ起きる様子がありませんね。」

春美ちゃんが僕のスーツの裾を引っ張ってきながら言った。幸いにも5分くらい前に春美ちゃんも起きてくれた。なんでも真宵ちゃんのミートボールを少し分けてもらって起きるのが遅くなったとか…でも、ハイジャック犯が気絶した後に起きてくれてよかった。

「成歩堂、…どうも妙だと思わないか?」

「私も同感ね。今回の事件、誰かが裏で糸を引いているみたいな…」

僕も御剣と狩魔検事と同じ意見だ。空港で起こった捜査官殺人事件、さっき起こった飛行機ハイジャック事件、さらには2か月前に起こった密輸組織メンバー殺人事件。何かつながっている気がする…

「隣の客はよく柿食う客ッスぅぅ!!」

「赤だし青汁黄バナナ!!」

さっきから糸鋸刑事と矢張は必死になりかをつぶやいている。話によると一つでもいいからセリフを残しておきたいそうだ…

「御剣…やっぱり、お前も何か感じるのか…」

「ああ、成歩堂もか。」

僕たちはやっぱり何かを体で感じていた、なんというか…その…まがまがしい感じを。とりあえず、後3時間55分はこの状況が続くだろう。ふぅ、真宵ちゃんにセリフがないことだけが心残りだけど、後、2時間もすれば起きるだろう…

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7月26日午後1時8分 5両目廊下

「あぅらぁまぁ、そぉんなぁ顔しちゃってぇ」

僕の名前はルーク、ルーク・トライトンです。今更だけど自己紹介です。え、なんで今更変わったかって?そりゃあ、先生のキャラはつかみにくいですからね!!当然です。

「先生…やっぱり苦手です。この人…」

僕はかぶっている帽子を手で軽くつまみながら言った。

「ルーク、そういうことは言ってはいけない。英国紳士としてはね。」

先生は相変わらずのお決まりセリフを僕に言ってきた。確かに僕は英国紳士とは言い難い、現に少し前の「時間旅行」事件の時に先生にそう言ってしまったからな、まず、英国紳士があんな泣き虫でいる訳にはいかない。

「ルーク、ちょっと…私、目が痛くなってきました。」

アロマさんが目を押さえながら言ってきた。確かに、ピンク色もさることながらこの宝石の輝きは目にかなり悪い。ふぐは自分の毒では死なないと云うがやっぱり本人は人にどんな感じに見えているかは分からないっぽい。

「もぉう、私がそぉんなに、ビューティフォーだからってぇ、そんなぁ態度ぉ見せなくてぇもぉ…」

ううう…漢字が増えて読みやすくなったのはいいけどやっぱりこの変な言い方はどうにもならないらしい。

「もぉう!!わぁたくし、気分がわぁるくなったザァマス。わぁたくし少し外の空気を吸ってくるざぁんすぅ…」

そういうとマリアンティア夫人は展望デッキへと向かって行った。この電車は展望デッキ、食堂車、キッチン、さらには客用の個室まであり、まさしく陸の豪華客船と呼ばれるにふさわしい電車です。この電車のは一回乗ったことがあるけど…まさかもう一回乗ることがあるとは思っていなかった。

「…行ったようだね。」

先生はシルクハットのつばをつまみながら展望デッキのある方向を向いていた。

「嵐…みたいな人でしたね。」

アロマさんも帽子の…髪のほうを少しいじりながら言った。

「先生、4号室には誰が居るんですか?」

僕は1号室と2号室に居た人のことを早く忘れるため、先生に4号室に居る人の説明をお願いした。正直、次はそこまでキャラクターが濃くない人のほうがいい。

「4号室かい?ここには日本人観光客の…」

先生がそこまで言うと目の前の扉が音を立てていきなり開いた。

「誰が観光客やてぇ!!わいはプロのジャーナリスト、大沢木なつみ(おおさわぎ なつみ)や!!ただの日本人観光客じゃあないでぇ!!」

…僕の願いは尊しく、今までよりかなりキャラの濃い人が出てきた。これは…いわゆる関西人って云う人だろうか?頭はアフロ、上半身には緑色のシャツ、下半身には薄茶色のスパッツ、首にはカメラをぶら下げており背中には機材や何やら色々な物を背負っている。歳は25歳くらいだろな…一応、女の人っぽい。にしてもなんだろう…この妙な関西弁は…

「…………」

先生はシルクハットを深くかぶりこんだまま黙りついてしまった。たとえ先生でもこんなにインパクトの強い人は話しかけづらいらしい。今更だけど、日本にはすごい人が住んでいるんだな…なぜか最初の小池さんのほうが明らかに普通の人に見える。

「なんや兄ちゃん!!いかにも「私は紳士ですよ。」と見せつけるような格好は!!こんなんが日本に居たら間違いなく大スクープやでぇ!!」

おおさわぎ…だったっけ?大沢木さんはカメラを先生に向けていて、今にもシャッターを切りそうな感じだった。ていうより…何だろう。「私は紳士ですよ。」と見せつけるような格好は!!と言われた時の先生のあの何とも言えないつらそうな表情は。いくら先生が理性が有って落ち着きもあり感情を表に出さない人でも少しいやなものがありますよ。

「ほう、なんかちっこいのも一人いるなぁ。…そこの君や!!青い服に青い帽子、青いズボン、まるで青いを人に表したような君や!!」

あ、青いを表した…日本人って遠慮がない人が多いのかな…それにちっこいのって…

「ほう、横にはカワイイ嬢ちゃんがいるなぁ、なんていう名前なんや?」

…なんでアロマさんだけ褒められているんだろう…少し嫉妬するなぁ…い、いやいやいや、将来、英国紳士になる予定の僕が嫉妬なんて…ううう、ナサケナイ m(−−)m

「あ、アロマです。隣の少年がルーク。そこの方がエルシャール・レイトン。レイトン教授です。」

「ほう…アロマにルークにレイトン教授ねぇ……レイトンやてぇ!!」

!!…急に大沢木さんはレイトン先生の名を発したときに大声を出した。正直、かなりビビった。

「あ、あんたがロンドンで最近名を広めているエルシャール・レイトンごとくレイトン教授やてぇ!!う、噂には聞いていたけど…まさかこんなんやとわなぁ…」

…こんなん?な、なんですかこの人!!レイトン先生のことをこんなん扱いするなんて!!レイトン先生は勇敢にも吸血鬼と剣を交えたことや悪の科学者と鉄パイプVS剣という無謀な戦いをしたことだってあるのに…見てくださいよ!!先生がさらにシルクハットを深くかぶっちゃったじゃないですか!!

「な、なんや、ルーク君やっけ?そ、そんな怖い目で睨まないでくれへんかぁ。………………………わ、分かったで、さっきの発言を取り消すから、そ、そんな目で睨むのは堪忍してくれへんかぁ。」

ん?いつの間にか僕この人を睨みつけていたんだ。しかも勝っちゃってるし!!先生もやっと帽子を少し浅くかぶってくれています!!

「それで…なぜ、日本のジャーナリストがわざわざスコミリアまで?」

やったぁ!!先生がついに話してくれた。僕の努力は報われたんだなぁ…

「お、よう聞いてくれたなぁ。ジャーナリストはスクープのためならばどこまでもいくんやでぇ!!ほれ、これ見てみぃ!!」

大沢木さんがそこまで言い終えると一冊の雑誌を差し出してきた。

(証拠品・お!カルト 7月号)
「日本の雑誌、主にオカルトな内容を扱っているらしい。(詳細)で詳しく読める。」
       (詳細)
『幽霊伝説!?暇に暇を持て余しているジャーナリストの諸君!!タイトルに興味があるなら下のほうを見てみるんだ!!

ちまたで最近流行っている幽霊伝説、なんと外国でもその伝説が伝えられていることが分かった。下ではそのことを詳しく説明しよう。

詳細・イギリスのスコミリアと云う地域に最近幽霊伝説がはやっているらしい。実際に幽霊の目撃例も出ている。もし、この幽霊の写真を撮ってきてくれた場合、100万円をあげよう。もし、興味のある方は(お!カルト)本社へ来てくれ。旅費は会社で出そう。本社の詳しい場所は次ページに…』
と云う内容だ。」

そこにはまぁ何とも言い難い内容が載ってあった。

「ひゃ、100万円ですか…」

僕はつい口に出してしまった。だって100万円ですよ!!誰だって最初はびっくりしますよ!!

「そうや、100万円や!!何があっても写真を撮ってくるんや!!旅費は会社が出してくれるからなぁ、半分は旅行目的なんやけどなぁ…」

大沢木さんはカメラのレンズを布で拭きながら言った。このカメラ…いまどきのレジカメと云うより…古いタイプのカメラっぽい。

「お、ルーク君いいとこに目を付けたなぁ、このレトロタイプのカメラはいまのデジタルカメラとは違ってなぁ、いい写真が取れまくりや!!」

大沢木さんは満面の笑みでこたえた。カメラのことになるとご機嫌になるらしい。

「ほら!!この写真見てみぃ!!この電車から見えた景色や!!きれいに写っているやろぉ!!」

そういうと大沢木さんは豊かな大自然の写真が写っている写真を見せてきた。

「確かにきれいな写真ですが…そのアナログカメラではすぐには現像できないのでは…」

あああああああああああああああ!!写真に見とれていて気付かなかった!!先生の弟子として…ナサケナイ m(−−)m

「う、そ、それはやなぁ…こ、このカメラで撮ったんや。」

⇒To Be Continued...

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