レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [3]
作者: たこやきDJ   URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2011年01月22日(土) 12時38分45秒公開   ID:MR.JAqBDX.k
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7月26日午後2時54分 食堂車

「…ルーク君。これからどうするのさ。」

美雲さんは手を組みそれを後ろにやって何か愚痴をこぼしています。

「うーん…とりあえず、メモも手に入ったことですし…美雲さん、行きたいところはありますか?」

僕がそういうと、美雲さんはしばらく考え込んで、何かをひらめいたかのように手をポンと打つと、僕たちに大声で話しかけてきました。

「私、マックスさんの部屋へ行きたい!!」

マックス?…ああ、あの道化師達…

「え、でも迷惑なんじゃあ…」

アロマさんが言いました。ま、普通はそれを考えるでしょう。

「大丈夫!!マックスさんはいつ来てもいいて言ってくれたし!!」

…ま、確かにそう言ってましたけど…いいんですか?それで…いいんでしょうか?」

「…ルーク、どうします?」

うーん…僕が最終的ジャッジをくだすんですか…ここは喧嘩両成敗で!!って違います!!

「うーん…ま、いいでしょう。許可はもらったはずですし。」

「けって―い!!じゃ、4号車の1号室へ行こうか!!」

うーん…良かった、ですよね?とりあえず、トランプを返しに行くついでに、マックスさんの部屋へ行ってみましょうか。

「うんうん、じゃ、行こっか!!」

そう言って、美雲さんは猛ダッシュで4号室へと走って行きました。…タチミサーカスってすごいんですね。

「じゃ、ルーク、行きましょうか。」

アロマさんもてくてくと歩いて行きました。…アロマさん。前よりも少し大人になった気がします。…は!!な、何を考えているんだ僕は!!さーて、僕も行きましょう。

7月26日午後2時55分 タチミサーカスの部屋

「うわぁ…すごいです。」

僕はついつい無意識のうちに行ってしまいました。だって…壁には鞭やらリボンやら、床にはボールやらフラフープや、色々あるんですよ!!サーカスって感じがします。

「ハニー達、よく来たね!!」

さっそくマックスさんのお迎えです。ミリカさんやベンさん。スタッフの人、さらには団長までいます。…全員集合ですね。

「あ、マックスさん!!」

美雲さんのテンションもMAXまでいってます。

「ハニー、よく来てくれたね。ささやかなプレゼントをあげるよ。」

そう言って、マックスさんは近くにあった帽子からバラを取り出しました。

「ハニー、プレゼントだよ。」

そう言って、マックスさんはバラを三雲さんにプレゼントしました。

「うわぁ!!ありがとうございます!!」

美雲さんは、バラをもらってきゃあきゃあ騒いでいます。

「気にすることないさハニー、紳士のマナーだよ。」

…二人の話はどんどん盛り上がっていきます。その間僕たちは、他の人たちと話をしておくことにしました。

「ミリカさん。」

とりあえず、僕は近くに居たミリカさんに話しかけました。

「ん?なに?」

ミリカさんは、無邪気な笑顔で答えてくれました。

「そもそも、なんでこの列車に乗っているんですか?」

僕がそういうと、ミリカさんは少し考え込んで、何か思い出したかのようにぴょんと跳ねると、僕に言いました。

「うーんとね。いわゆる海外進出って奴、日本ではかなり有名になったから、海外でも有名になっちゃおうってわけ。」

なるほど…モレントリー急行に乗った理由、それはスコミリアに移動するためのようです。

「本当に苦労したんだよ、全世界の言葉覚えるの。」

なるほど…どうりでイギリス語が話せるわけです。

「こらぁ!!ミリカに何ちょっかいだしているんだよ!!」

あ、人形使い…腹話術師の人形がなんか怒っています。

「だ、ダメだよリロ君。そんなこと言っちゃあ…」

…この人、いつも同じことを言っている気がします。

「大丈夫だよリロ君。私達ただ世間話しているだけだから。」

あ、アロマさんが人形に…その人形を操っているベンさんに話しかけています。

「…ま、いいとするか。」

あれ?…なんか人形の表情が少し優しくなったような…ま、まさか…いや、ありえませんよね。

「ミリカ、俺ちょっと食堂車へ行ってくる。」

そう言って、団長のトミーさんは部屋を出て行こうとしました。

「ちょっと待って!!団長、さっき行ったばっかですよね?」

ミリカさんはトミーさんを呼びとめました。確かに、僕たちが出会ったのは食堂車でした。

「ま、そうなんだけどな、気まぐれって奴だよ。き・ま・ぐ・れ!!」

そう言って、トミーさんは部屋を出て行きました。

「うーん、団長さん。いったいどうしちゃったんだろう。」

ミリカさんはトミーさんのことを少し心配しているようです。

「なぁ、譲ちゃん。…ちょっと、話しねえか?」

その声の主はベンさんが操っている人形のリロ君です。正確にはベンさんが喋っているわけですが。

「え、私…ですか?」

その声に反応したのはアロマさんでした。

「そ、そうだよ!!少し…話でもしないか?」

…人形が、アロマさんを誘っています。よくよく考えたら、アロマさんっておしとやかでかわいくて、料理は下手だけど優しくて、普通に考えたら清純派だから、結構もててもおかしくありませんよね。

「別に…いいですけど。」

あ、アロマさんもOKしたようです。けっしてKOしたわけではありません。

「ほ、ほんとか。じゃ、こっち来てくれ。」

そう言われて、アロマさんはリロ君が居るところに行きました。…ペア成立…ですか?

「あーあ、どんどんペア成立しちゃってるよ。」

ミリカさんはふとつぶやきました。状況整理をすると…
三雲=マックス
アロマ=ベン&リロ(主に人形)
トミー(団長)=場が悪くなったので避難
スタッフ=無
っていったところですか。

「…ミリカさんに、好きな人は居るんですか?」

…僕は何を聞いているのでしょう。この空気からして僕は聞いてもよかったのかなと思ったことは内緒です。

「…うん。」

え、…まさか答えてくれるとは思ってもいませんでした。

「へー…ちなみに、誰ですか。」

僕はもう一声と言わんばかりに聞いてみました。ただ…英国紳士として僕が後々後悔したことは内緒です。

「えーとね…それは内緒。ただ、今は病院に入院しているの。早く…退院してくれないかな。」

ミリカさんは少し泣きそうになりながらも話してくれました。…これ以上首を突っ込んではいけない。僕はそう思ったので話題を変えることにしました。

「え、えーと…ミリカさんたちは、事件が起こった時、いったい何をしていましたか?」

「ぐすん……あ、えっとね。皆でショーをしていたの。マックスのトランプでマジックしたり、私のステッキで花を出してみたり、団長がジャグリングしたり、ベンが腹話術したり、大盛況だったんだよ!!」

…最初に少し泣いていたような…気のせい…ですよね。ショー…ですか。いったいどこでやっていたんでしょう。

「いったい、どこでやっていたんですか?」

「えーとね、食堂車、だから悲鳴が聞こえたときはみんな驚いて腰抜かして倒れちゃったよ。」

なるほど…僕たちが食堂車へ向かったときに倒れていた人、それはこの人たちでしたか。

「もうスタッフの人なんかメガネ落として、大慌てだったんだよ〜。」

「ちょ、ちょっとミリカさん!!そのことはもう言わないでください!!」

あ…スタッフの人、居たんですか。

「それとさ…その後、変なことが起こったの。」

変なこと?いったい…なんでしょうか?

「なんでだろうね…なぜかみんなぐうぐう寝ちゃったの。私達も、見ていたお客さんの人も。」

寝た?…もう少し話を聞いていたほうがいいですね。

「その他には…何か変わったことはありませんでしたか?」

僕は更に聞きました。これは余談ですが、食堂車と展望デッキはつながっています。

「えーと…スタッフさん。どうでしたっけ?」

ミリカさんはスタッフの人に話を押しつけました。無邪気な割には少しダークなところがあるんですね。

「え、えーと…そう言えば、ショーの途中で、ウエイトレスの人が食べ物を配っていました。」

ん、初耳ですね。詳しく聞いておきましょう。

「食べ物…いったい何の食べ物だったんですか?」

「えーと…カステラ、でした。客の人はみんな食べていました。私達もつい…」

カステラ?…あの、レシピに書いてあったやつですか。それと…ウエイトレス?

「そのウエイトレス、いったいどんな人でしたか?」

「そうですね…長い髪を、三つ編みで束ねていた、それくらいしか覚えていません。」

三つ編み?…三つ編みの女の人、近々どこかで見たことがあるような気がします。

「他には…そうそう、悲鳴が2回聞こえてきました。」

2回?僕たちは一回しか聞こえませんでしたけど…

「一回目の悲鳴は、食堂車にだけ聞こえるような悲鳴でした。私たちはその時、腰を抜かしてしまいました。そして…2回目の悲鳴が聞こえる前に、食堂車に居た人は、みんな眠ってしまいました。2回目の悲鳴のことは、後で他に人に聞いて分かりました。」

ん!!スタッフの人がなんかかなり重要なことを大量に言った気がします!!メモメモっと…

(証拠品・事件直前の出来事のまとめ)
「事件直前、食堂車でタチミサーカスによるショーが行われていた。
 ショーの最中、ウエイトレスがカステラを客やタチミサーカスのメンバーに配った。
 悲鳴は2回聞こえて、食堂車に居た人間は2回目の悲鳴が聞こえる前に寝た。
 1回目の悲鳴は、食堂車より前の車両には聞こえなかった。」

…と、こんな所でしょうかね。大漁大漁。

「ですよねー。じゃ、私はそろそろ行きます。」

あ、少し怪しい雰囲気が漂っている美雲さんの話は終わったようです。それと…最初のですよねーって…いったい何の話をしていたんですか?
 
「あ、それでは私はこれで…」

あ、清純派美少女のアロマさんも話しが終わったようです。…何を言っているんでしょうか、僕。

「ルーク君、いったいどんな話をしていたの?」

二ヒヒと笑いながら三雲さんが言いましたけど…それはこっちのセリフです!!

「ルーク、何か収穫はありましたか?」

ム、なんですかその思わせぶりな口調は。

「その口調からして、アロマさんは何か収穫があったんですか?」

僕はアロマさんに当然のことを聞きました。いや、当然ではありませんか…

「…全くと言っていいほどありません。」

…酷いですよ。それ。あ、酷いとは、ひどいと読みます。決して醜いとは読みません。あ、醜いとは、みにくいと読みます。

「で、ルークには何か収穫があったんですか?」

…なんですか、その一方的な態度。ま、大いにありますけど…

「ありますよ。」

僕がそういうと、アロマさんも美雲さんもかなり驚いた様子で後ろに少し下がりました。…大げさです。ええ大げさ。

「そ、そーなんだ…で、何が手に入ったの?」

美雲さんも…そこまで驚く必要ないじゃないですか。とりあえず、メモを突きつけてやります。

「見てください。この情報を!!」

僕はメモを突きつけてやりました!!

「…へぇ、ま、いいんじゃない。」

あれ?…美雲さん。結構薄いリアクションですね。

「え、あの、それだけですか?」

僕はあえて聞いてみました。正直、この後僕がズタズタにされるなんて…思いもしませんでした。

「うん。なんかねぇ…ほら、アロマさん。」

「え、わ、私ですか!!ま、えーと、その、なんか、期待の割に情報が大したことがないというか…」

グハッ!!い、痛い!!心が痛いです。なんですかこの二人!!Sですか?ドSですか?

「と、とりあえず、行きますよ!!」

「行く?どこに?」

あぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉ!!イライラするなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

「きまっているじゃないですか!!カステラを配ったというウエイトレスに会いに行くんですよ!!」

僕は少し怒りながら言いました。本当にイライラします…

「…なんで?」

…そこまで笑顔で言われると、この世のものとは思えないほどイライラします。

「だ・か・ら!!そのウエイトレスが運んだカステラを食べた途端。みんな眠くなってしまったわけです!!だからそのウエイトレスを見つけだして話を聞けば何か分かるかもしれません!!だからウエイトレスの職場、食堂車へ行ってみようってことです。」

僕はぜいぜい言いながら、完璧に、分かりやすく説明しました。

「なるほど…じゃ、行こっか。」

そう言って、美雲さんは何事もなかったかのように、食堂車へと行きました。…はぁ、今からこんなにイライラしてちゃあ、寿命が縮みますね。

7月26日午後3時 食堂車

「さてと…とりあえず、チャコフさんを探しませんと。」

僕はふとつぶやきました。理由?そんなの決まっているじゃないですか。ボーイとウエイトレスには絶対つながりがあります!!

「って言ってもさ〜、ノリでここまできたはいけどさ…私達、かなり危ないことしてない?」

…ま、正論ですね。

「ルーク、で、チャコフさん見つかりそうですか?」

アロマさんは周りを見回しながら言いました。…あ!!

⇒To Be Continued...

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