逆転裁判小説集 禁断の逆転 後編
作者: 東条   2010年02月22日(月) 17時17分32秒公開   ID:Uk/VlOgR0.A
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禁断の逆転
       プロローグ

麻薬を買いにきた人間と麻薬を密売する人間が椅子に座っていた。

「麻薬密売にこんな凝った部屋でするとはね、禁断の間なんて部屋で」

麻薬を買いにきた人間は無気味そうに笑う。
麻薬を密売する側は麻薬を取り出し麻薬を買う側は金を取り出した。
本来なら、これで取引は成立。
事はここで収まったはずだった。
しかし。

「貴方に最高のプレゼントがあるんです」

麻薬を密売する側は恐ろしい声で言う。
その声に少し買う側はびびるが、プレゼントは何なのかと楽しみにしていたのであった。
その正体も知らずに。
そして、密売する側は何かを取り出した。

「地獄への切符をね、さようなら林間さん」

銃声が響いた。
弾丸は容赦なく、林間の頭を貫く。

「さて、後始末をしないとな」


つづく


〜前編までのあらすじ〜

一之瀬 健太郎に呼ばれ、一之瀬邸に来た成歩堂、しかしそこで殺人は起こる。
容疑者は、一之瀬 美羽、健太郎の妹である。
健太郎に頼まれ弁護をする事になるが。
担当検事は御剣。
証拠のオンパレード最悪の状態だった。
そんな中、成歩堂は重要な手がかりを見つけた。


人物ファイル

一之瀬 健太郎(24)昔、僕の弁護で無罪になった人、一之瀬コーポレーションの次期社長。

一之瀬 健  (53)一之瀬コーポレーションの社長、かなり無愛想。

一之瀬 美羽 (23)健太郎の弟、殺人事件の被告人。

中野 四郎  (39)一之瀬邸に仕える執事、大きな眼鏡以外特徴が少ない。

大沢木 ナツミ(??)芸能カメラマン、この人とは良い思い出が少ない。

雪村 冬彦  (36)詩人、謎が多い、今回の事件の被害者。

担当検事 御剣 怜待


証拠品リスト

弁護士バッジ 僕の身分を証明するバッジ。

指紋採取セット
       昔、御剣からもらった、ある人物との思い出の品でもある。

現場写真
       机の上に血が沢山。
       現場は密室。
       鉄格子の窓が隣と繋がっている。
       机の上に麻薬が少々。
       鍵穴にガムが。

ピストル   被告人の部屋で発見された。

麻薬の袋   一度開封された、粉末で被告人の指紋が付着。

阿弥陀川資料 枝分かれが多く、流れの速い川、死体をここに捨てたと思われる。

麻薬     百日紅の間で発見された、粉末で部屋の主の指紋が付着。

麻薬密売スケジュール
       麻薬密売のスケジュールが丁寧に書かれている。




      禁断の逆転
            探偵4

同日 5時23分 廊下

とにかく、被害者について情報が欲しいな。
そして、あの部屋の主も。
百日紅の間か覚えておこう。

「なるほど君、ひゃくにちべにって何?」

「ああ!これはね、さるすべり、って今はそんな事聞いてる場合じゃないよ!」

「相変わらず、ギャグの突っ込みはまだまだやな!ナルホドー!」

この声は、大沢木さん。
そう言えば、彼女銃声を聞いているんだよな。
彼女に銃声の事聞きたいな。

「イギアリィィィィ!証人、今はそんな事を聞いている場合ではありません!・・・・・みたいにな」

とりあえず、ギャグに関してはよくわからないので、適当にごまかすことにした。

「とにかく!あなたに聞きたいことがあるんです。まず銃声について聞かせてくれませんか」

「メチャロンや!驚くな!今回は金はいらへんで」

金を取ったほうがおどろきなんだけどな。
ちなみに、メチャロンは、めちゃ+もちろんだそうだ、彼女がいうには。

「あっ!すまん実はこの事証言するんや明日、と言う事でさっきの言葉は忘れてや」

ナツミさんが明日の証人だって!
相変わらず、酷い。


「後、カメラは見つかりましたか?」

「えっ!ああまだ、み、見つかってないで」

何故か沈黙した。
何か隠してそうな気がするのだが、サイコロックが現れない。
そうか、勾玉を春美ちゃんに渡しちゃったんだ。
不味いな、新しい武器を手に入れるチャンスだったかもしれないのに。

同日 7時23分 禁断の間

イトノコ刑事を見つけた。
被害者について、情報が欲しいけどこのノートはこちらの武器だ。
何とかして、情報を手に入れたいんだけどな。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「イトノコ刑事!」

「あんた!いやぁ本当に迷うっスね!この家はこの見取り図あんたにもやるっス!
 それより、なんっスか」

見取り図か一応貰っておこう。
後は、少し適当に誤魔化して。

「イトノコ刑事これ見てくれませんか」

僕はメモを手渡した。

「林魔 薬蔵、どこかで聞いた事があるっスね、何処でひろったっスか」

「さっき、巡査が落としていきました、ひょっとして手がかりですか」

すると、困った顔でイトノコ刑事が首を横に振った。
でも、関係ないとは言い切れないと言って、何とか情報を貰う事に成功した。

「林魔 薬蔵、さっき思い出したっス!奴は麻薬対策課の刑事っス!嫌な噂があって、警察局内で管理している麻薬を自分のものにしたり、横流しする事が噂になっているッス」

ふ〜ん、これで林魔が麻薬取引をした事に筋がとおるな。
噂になっていれば、さすがに横流しなんてできないだろうし。

「関係あるのは、麻薬密売だけだったっスね!では、自分はこれで」

イトノコ刑事もろひっかかてしまった。
じつは、あれは僕が紙に林魔 薬蔵と書いたのを巡査が書いたと言っただけである。
そう言えば、見取り図を貰ったな見てみるか。
部屋が沢山あるだけあって、見取り図を見るとギザギザの間の下に成歩堂と書いてある。
と言う事は、さっきの百日紅の間の主も分かるんじゃ。
僕は、百日紅の間を見つけ下を見ると名前が書かれていた。


その名前は












中野。
中野 四郎だった。

「なるほど君、あの人が真犯人だったんだね」

真犯人もわかった、後もう少しで探索を終わらせるか。


同日 8時23分 食事の間

「それにしても、さっきの紙きれ作戦は凄かったね、なるほど君も意外に悪だね、もしかしてこの事件の真犯人中野さんと見せかけてなるほど君?」

シャレにならない事を言うなよという目で見て溜息を吐いてしまった。
それにしても、彼が麻薬密売人と言う事が分かっただけで何も殺人を立証する証拠なんてない。
だから、安心できる状況ってわけでもないんだよな。
すると、後ろから健太郎君が現れた。

「こんにちは!成歩堂先生何か掴めましたか?」

「ええ!真犯人の名前が分かりました!」

その言葉に驚いてしまった。
確か、彼の弁護をした時改定直前まで何も分からなかったからな。

「やはり、経験積むと違いますね!で、誰なんですか?」

ここで、話すと少し不味いかもしれないな。

「別の場所に行きましょう、ここで言うと不味いかもしれません」


同日 8時34分 一之瀬廷 庭

「えええぇぇ〜!まさかあの真面目な中野さんが!」

「この事件は麻薬常習者しか事件の容疑者にはなりえません、麻薬密売人だと言う証拠は大量ですし、ただ殺人を立証する証拠がないですね」

健太郎君は少し下を向いて悲しんでいる。
中野さんは2〜3年前ここに来た執事さんだったそうだ.
2〜3年も付き合っていたんだ、悲しんでも不思議はないだろう。
話は変わるが、この庭は、埋蔵金が埋まっていると言う噂がある庭だそうだ。
マヨイちゃんはスコップを借りて掘りまくっている。
後、この庭で妙な事があったそうだ、最近この庭の土をこそこそと掘っている人間がいるそうだ。
使用人の誰かだろうと健太郎君は考えているみたいだ。

「なるほど君、500円あったよ!もしかして埋蔵金あったりして」

やれやれ、本来の目的を忘れてるな。

「なるほど君、白いものが見えるんだけど」

白いもの、何となく向かってみた。
すると、白いものが掘ったところから見えているが石ころかそれにしては、おかしい。
僕はもう少し掘ってみてと頼んだ。
僕は最後の驚きを味わうことになる。

「きゃあぁぁぁぁぁぁ!!!!」

真宵ちゃん!何があったんだ。

「大丈夫かい!」

掘ったところを見ると恐ろしい事に人骨があった。
何なんだ、これは。

「こ、これが、雪村さん・・・・・」

「違う!殺されたのは今日だこんな人骨になるのは、1〜2年の歳月が必要だ」

これが、何を意味するのかは分からない。
しかし、この人骨は何となくだけどこの事件で必要になる気がする。
これで、僕は明日の法廷にのぞめるはずだ。


つづく


人物ファイル

一之瀬 健太郎(24)昔、僕の弁護で無罪になった人、一之瀬コーポレーションの次期社長。

一之瀬 健  (53)一之瀬コーポレーションの社長、かなり無愛想。

一之瀬 美羽 (23)健太郎の弟、殺人事件の被告人。

中野 四郎  (39)一之瀬邸に仕える執事、大きな眼鏡以外特徴が少ない。

大沢木 ナツミ(??)芸能カメラマン、この人とは良い思い出が少ない。

雪村 冬彦  (36)詩人、謎が多い、今回の事件の被害者。

担当検事 御剣 怜待


証拠品リスト

弁護士バッジ 僕の身分を証明するバッジ。

指紋採取セット
       昔、御剣からもらった、ある人物との思い出の品でもある。

現場写真
       机の上に血が沢山。
       現場は密室。
       鉄格子の窓が隣と繋がっている。
       机の上に麻薬が少々。
       鍵穴にガムが。

ピストル   被告人の部屋で発見された。

麻薬の袋   一度開封された、粉末で被告人の指紋が付着。

阿弥陀川資料 枝分かれが多く、流れの速い川、死体をここに捨てたと思われる。

麻薬     百日紅の間で発見された、粉末で部屋の主の指紋が付着。

麻薬密売スケジュール
       麻薬密売のスケジュールが丁寧に書かれている。

一之瀬廷の見取り図
       一之瀬廷の見取り図。

白骨死体
       身元不明の謎の死体、一之瀬廷の庭で発見。


禁断の逆転
             法廷1
??月??日 ??時??分 ???????

どうやら、あの弁護士見つけたらしいな。
せっかく、あの刑事まで殺したのに全て水の泡だ。
しかし、何をやってもあの2つの事は隠し通さなければならない。
どんな、手を使ってもな




10月19日 12時13分 地方裁判所 被告人第9控え室

「どうですか、何か掴めましたか?」

美羽さんの問いかけにぼくはこくんと頷いた。
予想以上の収穫だったからな。
しかし、武器は手に入れても使いこなせなければ意味はない。
この武器は真犯人の罪を完璧に立証できるものではないからな。
そう言えば彼女ゴム手袋をしてるな。

「その、ゴム手袋は何ですか?」

「これですか、実は私重度の潔癖症なんです、家の中ではようやくゴム手袋を外しても大丈夫に
なったんですけど、あっ!そろそろ薬の時間です」

潔癖症ね。
なるほど、薬の事も聞いておくか。

「食後に飲むんですか、その薬?」

「はい、食べた後すぐ飲む習慣なんですが、さすがに今日は食事とか言ってられないので」

そう言って美羽さんは薬の袋を開封し飲んだ。

ふ〜ん。
って!そんなこと聞いている間にもう開廷するらしい。
急いで、入らないと。

同日 12時20分 地方裁判所 第9法廷

「これより、一之瀬 美羽の法廷を始めます」

「弁護側準備完了しております」

「検察側もとより」

相手は御剣だ、一体何が飛び出してくるんだ。

「10月17日、雪村 冬彦が殺害された、雪村 冬彦の身元は調査中だ。
そして、その犯人は一之瀬 美羽以外考えられない!!
その点を完全に検察側は立証するだろう、私からの冒頭弁論は以上だ。
それでは、最初の証人に登場してもらおう!捜査にあたった糸鋸刑事を入廷させてもらいたい!」

最初の証人はイトノコ刑事か。
確かに、僕は被害者の正体を知っている、しかしここで出す必要はないな。
とにかく、証言を聞いてみよう。

「捜査1課の刑事の、糸鋸 圭介ッス!早速証言するッス!」

証言開始!(事件詳細、被告人の逮捕理由)

「事件は、10月17日〜18日にかけて起きたッス!
 現場は、密室だったッス!鍵穴にはガムが詰まっていたっスが。
 新しいもので、固まり具合から17日の深夜ぐらいに入れられたものと思われるっス!。
 その鍵を持っていたのは、被告人っス!つまり、部屋には入れたのは被告人だけッス!。
 後、部屋から犯行に使われたと思われるピストルが見つかったっス!。
 それに、犯行時麻薬取引が行われていたっス!
 また、部屋から麻薬の入った袋も見つかり指紋もついていたッス!
 犯行は、被告人以外考えられないっス!」

とりあえず、新しい情報や突っ込めそうな所を狙ってゆさぶりをかけてみるか。
それにしても、鍵穴にガムが入ってたのは、新しい情報だ。
それについての情報が欲しいな。

「待った!鍵穴にガムが、入っていった!間違いないですね!」

「間違いないっス!」

無駄だと思うけど、もう少し突っ込んでみるか。
深追いは禁物かもしれないけど。

⇒To Be Continued...

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