レイトン教授×逆転裁判　暗闇の時計塔　逆転旅行　[2]

作者： たこやきDJ   URL： http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2010年07月31日(土) 13時46分31秒公開   ID：kccVdmsyCdk

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「だ、だれですか。私はまだ言い終わってないのですよ。」 「…僕ですよ。」 声の主がいた方向には高ノ宮さんがいた。 「僕、説明できますよ。なぜ僕が見間違えたか。すべて説明できますよ。」 高ノ宮さんがものすごい真顔で言ってきた。 「なんですって…」 「ナルホド君。一体どういう展開になるんだろうね…この裁判。」 真宵ちゃんが不安そうに聞いてきた。 カンッ 「では、証言をよろしくお願いします。」 「…よろこんで…」 高ノ宮さんが少しほほ笑みながら言った。…そろそろ気合入れて突っ込まなきゃな。 　　　　　　　証言開始 　　見間違いをしてしまった理由 「…見間違いをしてしまった理由ねぇ…」 「さっきも言った通り少し記憶があさはかだったんだ…」 「それに…もう一つ理由があるんだ。」 「実はね、人が殴られたでしょう…ちょっと見に行ったんだ。気になったし。」 「そしたらね。後頭部に血が付いているように見えたんだ。後頭部に。」 「よくよく考えたらあれはただの見間違いだったんだけどね。」 「それで矛盾を指摘されるまで気付かなかったんだ。」 「後頭部に血に似たものが付いていたからてっきり後頭部を殴られたかと…」 「なるほど…見間違えてしまった…ですか。」 　　　　　　　異議あり！！ 僕はとっさに異議を唱えた。 バンッ 「本当に見間違えただけですか！！」 「…はい…」 あっさりと言われてしまった。 「この通りです。裁判長、この証言で弁護人の指摘した矛盾はすべて解決しました。」 「（…そんなバカな！！）くそ！！」 僕は自分でも冷や汗だらだらになりながら言っているのが分かった。 「な、ナルホド君。とりあえず…尋問したほうがいいんじゃない。」 真宵ちゃんがアドバイスしてくれた。 「そ、そうだね。」 僕は返事をすると思いっきり大声で裁判長に印象付けるように… 「弁護人には尋問の権利があります！！」 と言った。 「成歩堂さん！！そんな大声で叫ばないでください！！」 アリスさんが僕にも負けない大声で被告人席から言った。 「弁護人！！被告人！！そんな大声で言わなくても分かります！！」 裁判長が怒りの表情で言ってきた。 「…ごめんなさい…」 アリスさんが謝った。 「すいません。」 僕も謝っておいた。 「…弁護人の言うとおり、弁護人には尋問の権利があります。よろしいですね。亜内検事、証人。」 裁判長が二人に確認した。 「まぁよろしいでしょう。」 亜内検事が言った。 「…いいだろう…」 高ノ宮さんも了解した。 カンッ 「では弁護人。よろしくお願いします。」 「…はい。」 　　　　　　　尋問開始 「…見間違いをしてしまった理由ねぇ…」 　　　　　　　待った！！ 「…」 「…」 考えなしに「待った！！」をかけてしまう僕が情けなく感じた。 「次の証言よろしくお願いします。」 裁判長もあきれてものが言えないらしい。 「…はい…」 「さっきも言った通り少し記憶があさはかだったんだ…」 　　　　　　　待った！！ 「ちゃんと証言ははっきりさしてください！！」 僕はとにかく怒鳴りつけてみた。 「弁護人の言うとおりです。ちゃんと証言ははっきりしてください。」 「（いちばんはっきりしていないあんたが言えることか。）」 僕は心の中で突っ込んだ。 「…すいません。」 高ノ宮さんはとりあえず謝っている。 「裁判長、そのあたりで許してあげてください。次の証言、よろしくお願いします。」 亜内検事が必死に証人をかばった。 「…はい…」 「それに…もう一つ理由があるんだ。」 　　　　　　　待った！！ 「一体もう一つの理由とは何だったんですか？」 「…次の証言で言うので待ってくれ…」 僕は真顔で言われた。 「弁護人。ちょっと待ってあげるほうがいいであります。」 亜内検事が妙な言い方で言った。 「分かりました。」 僕はとりあえず言っておいた。 「…次に行くぞ…」 「実はね、人が殴られたでしょう…ちょっと見に行ったんだ。気になったし。」 　　　　　　　待った！！ 「なんでそんな危険なことをしたんですか！！まだ犯人がいたかもしれないのに…」 僕はとりあえず聞いてみた。 「…すいません。本当に少し気になったんだ…男の勘って奴だよ。」 僕の質問は男の勘という一言で片づけられてしまった… 「被告人。次からは気をつけるように。」 裁判長が険しい顔つきで証人に言った。 「…すいません…」 「まぁまぁ、裁判長、この証人が男の勘で事件現場に行ってくれたおかげで、決定的な証人ができたのですから。」 亜内検事が真顔で、途中から頭をぺしぺしたたきながら言った。 「それもそうですね。」 「（納得するなよ！！）」 僕は突っ込んだ。 「では証人、次の証言をよろしくお願いします。」 「…はい…」 「そしたらね。後頭部に血が付いているように見えたんだ。後頭部に。」 　　　　　　　待った！！ 「だけど…実際に血が付いていたのは前頭部のはずです。」 　　　　　　　異議あり！！ 「証人は今からそのことを証明してくれるのです。少しは待つのですね。」 亜内検事が異議を唱えてきた。 「亜内検事の言うとおりです。弁護人、少しは待ちなさい。」 しかも裁判長に叱られてしまった。 「ナルホド君。ちょっとは待ちなよ。」 真宵ちゃんにも叱られてしまった… 「…次、行きますよ…」 高ノ宮さんが「お取り込み中のところ申し訳ありません」みたいな顔で言ってきた。 「よくよく考えたらあれはただの見間違いだったんだけどね。」 　　　　　　　待った！！ 「…一体…何と見間違えてしまったんですか？」 僕は当然聞くべき事を聞いた。 「…今更だが……ジュース、ジュースと見間違えたんだ。」 「へ？」 僕は予想外の答えに一瞬驚いた。 「ジュ、ジュースですか。」 裁判長も少し驚いている。 「あの…何のジュースですか？」 「…スイカジュース…」 高ノ宮さんから帰ってきた返事に僕はまた戸惑った。普通トマトジュースだろ。 「スイカ…」 裁判長もつぶやいた。 「たぶんスイカジュースがかかっていたんだと思うよ。後頭部に、誰かの手によって。」 「（誰かの手によってって誰だよ…）」 「裁判長、確かに遺体のそばにはスイカジュースが落ちていました。被害者はかなりスイカジュースが好きだったそうです。そのジュースがこれです。」 いまどきスイカジュースか… 「受理します。」 （証拠品・スイカジュース） 「遺体の近くに落ちていたもの。中身は空っぽ。ジュースの色は深緑色。」 「（…この証拠品。明らかに矛盾しているな。）」 僕は心の中でつぶやいた。こんな矛盾、小学3年せいでも気付けるかもしれない。 「僕は…スイカジュースと血を見間違えたんだと思う。」 高ノ宮さんはぼそりと言った。 「では、そのことを証言に追加してください。」 裁判長が証人に言った。 「…いいでしょう…」 カンッ 「僕…現場に落ちていたスイカジュースを血と間違えてしまったんだと思う…」 　　　　　　　異議あり！！ 　　　　（証拠品・スイカジュース） 「みなさん。この証人は真っ赤な血とこの死体の近くに落ちていたスイカジュースを見間違えたといっています。よろしいですね。裁判長。」 僕は裁判長に印象付けるようにわざと問いかけた。 「え、あ、はい。」 「それでは、このジュースの色を見てください。」 そして僕は裁判長にジュースを見せた。 「…深緑色じゃないですか。血とは似ても似つかない…」 裁判長も気づいてくれたらしい。 「そ、そ、そ、そんなバカなことが！！」 亜内検事も慌てふためいている。 「お二人の思っている通りです。このスイカジュース…深緑色なんです。たぶん特別な何かなのでしょう。そして血の色は真っ赤です。」 バンッ 「どうやったら見間違えられるんですか！！」 僕は何時ものように顔をドアップにして言った。 「…………………………………ふぅ…参りましたよ。」 高ノ宮さんは急に敬語を使い始めた。 「ど、どうしたんですか。証人、あなた、何か隠していますね。」 裁判長が証人をにらみつけた。 「…これを見てください。」 （証拠品・脅迫状） 「高ノ宮仁塀様へ いきなりですがあなたは殺人を目撃しているはずです。 そこであなたは証人として呼ばれるはずです。 そこであなたはこう証言してほしいのです。 「音戯アリスが平平平平を殺した」 それさえ主張してくれれば別にどう証言してもかまいません。 あなたはこの手紙に逆らえないはずです。逆らった場合命を落とすことになりますから…」 「こ、これは…」 裁判長が目を丸くしていった。 「きょ、脅迫状でありますね。」 亜内検事もたじたじになっていた。 「…弁護士さん。」 「は、はい。」 高ノ宮さんは少し明るい顔になりながら言った。 「全てお話します。…真実をね。」 「…急な展開になってたじたじしていますが…証人、証言をよろしくお願いします。嘘偽りなく。」 「喜んで。」 高ノ宮さんは明るい顔で言った。 「ナルホド君。なんだか急展開になってきたね。」 真宵ちゃんがつぶやいた。…そろそろ大詰めだな。 　　　　　　　証言開始 　　　　　　　　真実 「まず音戯アリスさんが人を殺した。僕はそう主張しました。」 「しかし、それは真っ赤なウソです。申し訳ありませんでした。」 「確かに音戯アリスさんは被害者を殴っていました。ツルハシで。」 「しかしものすごく軽めに、やはり抵抗感があったようです。」 「それで…全く血は出ていませんでした。イコール彼女が殴った時にはまだ死んでいませんでした。」 「そして、平平さんはアリスさんが逃げた5分後位に起き上がりました。」 「そしてくらくらしながら平平さんは近くに乗り込んでいた車に乗ろうとしていました。」 「すると…ドアを開けた瞬間車の中からアリスさんにそっくりな人が出てきたんです！！」 「その人はいきなり平平さんを殴りつけました。」 「それで…僕、怖くなって…その場から逃げ去りました。」 「その後仕事が終わって家に帰った時のことです。脅迫状が届いたのは…」 「そういえば…殴られた衝撃で平平さんにスイカジュースがかかったのは本当ですよ。」 「これが真実…ですか。」 「はい…もう嘘偽りなどありません。」 高ノ宮さんははっきりと言った。 「弁護人、尋問、しますか？」 裁判長は真顔で聞いてきた。 「…裁判長、少し休廷してくれないでしょうか？少し依頼人に聞きたいことがあるので…」 ぼくは裁判長に問いかけた。…今の証言に尋問する必要はない。少し証言をまとめておけばいい。 (証拠品・高ノ宮さんの証言書) 「平平さんを殺したのはアリスさんにそっくりな人。スイカジュースが遺体にかかっていた。アリスさんは被害者を殴ったが殺してはいない。」 「…弁護士さん。」 高ノ宮さんは真顔でこちらを向いてきた。 ⇒To Be Continued...

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