レイトン教授×逆転裁判　暗闇の時計塔　逆転旅行　[2]

作者： たこやきDJ   URL： http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2010年07月31日(土) 13時46分31秒公開   ID：kccVdmsyCdk

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「だ、だれですか！！今聞きなれないことを言ったのは！！」 裁判長も少し落ち着きがなくなっている。まぁいつものことだけど… 「さ、裁判長！！私ではありませんよ！！」 亜内検事も冷や汗いっぱいになりながら否定した。まぁいつものことだけど… 「わ、私でもないからね！！」 真宵ちゃんも険しい顔つきで否定した。まぁいつものことだけど… 「私ですよ。」 法廷中にこの声が聞こえた。法廷中の人間はその声の主がいる方向へ向いた。そこには… 「…成歩堂龍一弁護士、見苦しいですよ。」 そこには証人がいた。 「きゅ、急に大声をあげて…」 「ジロッ。」 「い、いえ、なんでもありません…」 裁判長の異議は人睨みで跳ねのけられてしまった。 「…どういうことですか。」 「見苦しい、ただそれだけです。異議を唱える前にちゃんと証拠品を出してもらわないと…」 証人は余裕の表情で髪に手を当てながら言った。 「くっ！！…」 僕は何も言えなかった。 「な、ナルホド君。なんかむかつくよ、あの証人。」 「…僕もだよ。」 真宵ちゃんも僕も、あの証人に少しいらいらしていた。 「そろそろ私の証言も終わり、このままお話がないなら帰らしてもらいますが…」 　　　　　　　待った！！ 「ま、待ってください！！まだ尋問は終わっていません！！」 僕は必死に訴えた。 「…まぁよろしいでしょう。弁護士とは粘るに粘って最終的には負けてしまうものですからね。」 何だと…確かに僕はものすごく粘るが最終的には真実を見つけだしているじゃないか！！ 「では、次が最後の証言です。次の証言で何も見つけられなかったら私は帰りますからね。」 …次の証言でなにか絶対につかんでやる！！ 「これでもまだ私を疑うのなら証拠品で私を納得させてください。」 　　　　　　　異議あり！！ 　（証拠品・レイトン教授のストラップ） 証拠品で納得させる…その望み、この英国紳士のストラップでかなえてやろうじゃないか！！ 「…有程度さん。一つお聞きしてよろしいでしょうか？」 「…なんでしょう。」 …僕の推理が正しければこの証拠品…すごい力を持っている！！ 「…あなたは、間違いなく事件現場に行っていないんですね。」 「ええ。」 証人ははっきりと言った。それが自分の身を滅ぼすとも知らずに… 「それではみなさん、このストラップを見ていただけないでしょうか？」 僕はそう言うとストラップを裁判長たちに見えるように上へと持ち上げた。少し欠けていて…少し血の付いている。 「これは…この証人が先程提出した証拠品ですね。確か亜内検事が大ファンの英国紳士だとか…」 「さ、裁判長！！決して大ファンなわけじゃ…」 裁判長たちのやり取りは無視して僕は話を進めることにした。 「このストラップ、少し血が付いています。有程度さん、この血の持ち主に心当たりはありますか？」 「…ありませんね。ただ…3週間ほど前から血はついていました。」 「では…この欠けている部分、いつ欠けたか分かりますか？」 「おそらく…2週間ほど前に落してしまったときだと思います。」 …遂に…遂にこの完璧な証言を崩せる！！ 　　　　　　　異議あり！！ 「…有程度さん…遂に墓穴を掘りましたね。」 「ど、どういうことですか！！」 証人はいきなり異議を唱えられて少し戸惑っている。 「有程度さん。あなたはこのストラップの欠けている部分についている血は3週間前のもの、そしてストラップがかけたのは2週間前…と言いましたよね。」 「3週間前…2週間前…あ！！」 裁判長も気づいたようだ。 「その通りです、裁判長。」 僕は裁判長と目があった。…なぜかウィンクしてきた。 「まだ2週間前にはこのストラップは欠けていませんでした。しかし、3週間前にはまだ欠けていないはずの部分にもう血が付いています。」 バンッ 「まだ存在していない部分に血をつける。そんなこと不可能です！！」 「あっ！！………グググググ…」 証人は頭を抱え込み証人席に突っ伏してしまった。 「こ、これはどういうことなのですか！！成歩堂君、説明しなさい。」 「この矛盾があらわすこと事…それは！！」 「そ、それは何なのですか！！」 僕は少し証人のほうを見た。かなり精神的にまいっているらしい。ここから、一気に攻め落としてやる！！ 「それはもちろん。2週間前にストラップが欠けた、あるいは3週間前にストラップに血が付いた。このどちらかの証言、もしくは両方、嘘ということになります。」 「な、なるほど…」 裁判長は感心しているようだ。というより普通分かるだろ。 「でもナルホド君。この証言が矛盾していた…それがどういうことになるの？別に真犯人だという決定的な証拠になる訳じゃないし…」 真宵ちゃんの言うとおりだ。ここからは僕の得意戦法、ハッタリで一気に叩き潰すしかない！！ 「…実はこの矛盾、ある可能性を示しています。」 僕は胸を今まで以上に張って言った。 「ほう…それは一体何なのでしょうか？」 相変わらず裁判長は目を大きく開かせながら言った。亜内検事もメガネが少し汗で曇っている。 「仮にこの二つの証言が嘘だとしたら…ある推測ができます。」 「ほう…」 裁判長も興味深そうだ。 「もし…二つの証言が事件現場で起こったこと…要するに、血が付いたのも欠けたのも、事件現場で事件の時に起こったことなら全てつじつまが合うのです。」 「全て…ですか。」 裁判長はさらに興味深そうに目を大きく開いた。 「もし、証人が事件当日に事件現場に行き被害者を殺したとします。もし、その時にストラップをぶつけて欠けさして、被害者を殴った時にそこに血が付けば…」 「あ！！全て納得できます。」 裁判長は納得したようで手をポンと叩いて言った。 「ふん、ばかばかしすぎて声を上げる気にもなりませんね！！」 黙っていた証人がついに口を開いた。 「しょせんあなたの推理は机上の空論。何の根拠もない言いがかりだ！！」 証人の言うことはもっともだった。 「ちょ、それは私のセリフです！！」 すでに空気となっていた亜内検事も口を開いた。慌てて冷や汗まみれになりながら… 「どうしてもその推理を通したいのならば、このストラップが事件当日、事件現場で欠けたという証拠、そしてこのストラップに付いている血が事件当日に付いたものか、そしてこの血が被害者の血であるという証拠を提出してもらわないといけませんね！！」 証人は少し早口で言った。 「…有程度さん。あなたは僕が考えなしに異議を唱えるとでも思っているのですか？」 「…何が言いたいのです。」 証人がサラサラな自分の髪をつかみながら言った。 「まず、ストラップが事件当日、そして事件現場で欠けたという証拠。もちろんありますよ。」 「な、なんだって！！いや、なんですって！！」 証人は髪を握る手に力を込めて言った。 「な、ナルホド君。もしかして…」 「うん。あの証拠の意味、ようやく分かった気がするよ。」 カンッ 裁判長の木槌の音が法廷に響いた。 「では、成歩堂君。その証拠を提出してください。」 裁判長も木槌を手に構えて言った。…いや、「も」って言ういより「は」かな。 「ナルホド君！！何どうでもいいこと考えてるの！！」 真宵ちゃんに言われて僕は我に返った。本当に何どうでもいいこと考えていたんだろう… 「分かりました、その証拠品とは…これです！！」 　　　　　　　くらえ！！ 　　　　（証拠品・ガラスの破片） 「裁判長、事件現場に落ちていたという、この正体不明のガラスの破片。覚えていますか？」 「…ああ、あれですか。」 裁判長…もしかして忘れていたりなんかしていないよな。 「それで…このガラスの破片がどうかしたのですか？」 「裁判長、このストラップの大きさとガラスの破片、…何か大きさが似ていませんか？」 このストラップの欠けた部分の大きさとガラスの破片の全体の量の大きさ、…かなりぴったりだ。 「…おお、ぴったりはまるかもしれません！！」 「ええ、今は粉々に砕けているからはめることはできませんが…」 バンッ 「これはおそらくストラップの破片でしょう！！」 　　　　　　　異議あり！！ 「それがあなたの推理ですか。もう一度言いますよ、私はストラップをここに落したのです。踏まれて欠けたっておかしくないでしょう。」 「残念ですが有程度さん、もうその言い分は通用しません。」 僕は首を横に振りながら言った。 「な、なんですって…」 「あなた、さっき自分で言いましたよね。「ストラップを探しに行ったというのは嘘…」と、要するに、ストラップを落としたのも嘘。そうあなたは自分で証言したばっかりじゃないですか！！」 「う…」 証人は証言席に倒れた。 「し、しかしだな、いや、しかしですね。この通り、ガラスの破片には血が付いていないのですよ。死体の近くに落ちていたのは不自然ではないですか？」 証人は苦し紛れの弁解をした。 「いいえ、別に不自然なことではありません。あくまでも、死体の近くに落ちていたというだけで、別に絶対、血がつかなけれべおかしいというわけではありません！！」 「う、ぐぐぐぐぐ…」 証人はまた証人席に崩れ倒れた。 「し、しかしですね。なぜこのガラスの破片は粉々に砕け散っているのです。このストラップから事件当日に取れたのならば、落しただけでここまで粉々になるはずありません。」 証人は口元をゆがませながら言った。 「もちろん、なんの力も加えずにここまでガラスが粉々にあることはありません。」 「ふん！！やっぱり…」 「踏みつけたりした場合を除いて。」 証人が何か言いかけたがとっさに僕も喋った。 「ど、どういうことなのですか？」 証人はひどく動揺した様子で言った。 「もし…あなたが破片に気づいて粉々になるまで踏みつぶしたのならば、全て…納得できます。」 「な、ならば！！なぜ私がガラスの破片を踏みつぶす必要があるのですか！！」 言い方に「！！」が目立ってきた。…どうもキャラが変わってきたな。 「簡単なことです。もしそのままにしていたらあなたが事件現場に行ったことが分かってしまいますからね。人を殺してしまったあなたは現場から持ち去るという考えが回らなかったのでしょう。」 「ぐ！！し！！しかし！！」 ここまで「！！」が多いと少しうるさいな。 「しかし、このストラップに付いている血が事件当日に付いたものか、さらに被害者の血かどうか、まだ証明していないではありませんか。」 証人はこぶしを握り締めながら言った。 「このストラップに付いている血が被害者のものか…そんなことを証明するのはとても簡単です。」 「そ、そんなはずは…」 証人はものすごく焦っていた。しかし警察の力はすごいものだ。血痕の持ち主さえ特定できるようになったのだから… ⇒To Be Continued...

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