| レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [2] | |
| 作者：
たこやきDJ
URL： http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net
2010年07月31日(土) 13時46分31秒公開
ID：kccVdmsyCdk
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「裁判長、この凶器を鑑識課にまわしてください。もしこの血が被害者のものなら…僕の推理には何の問題もありません。」 「し、しかしですね。血が事件当日に付いたものかなんて…」 証人はまだ悪あがきをするようだ。ここら辺で一気に攻め落とすしかない！！ 「いいえ、鑑識課に渡せば血の乾き具合から見て…大体は分かります。いつ血が付いたかなんて。」 僕はとどめを刺した。だけど、本当にそうなのかはわからない。 「む！！し、しかし…」 証人はさらに悪あがきを始める。そろそろ、僕の得意技で勝負をつけるしかない。 「有程度さん、…こちらには本当に本当に決定的な証拠があります。裁判長や…亜内検事も知らない。」 「な、なんですと！！私も知らない証拠ですか。」 裁判長は驚いた様子で言った。検事席から亜内検事の声が聞こえた気がするが気のせいだろう。 「な、ナルホド君！！いつの間にそんな証拠品を持っていたの！！」 真宵ちゃんが驚いた様子で言った。 「真宵ちゃん、しっ！！」 僕は鼻に人差し指を押さえながら言った。 「？……ああ、なるほどね。ナルホド君も人が悪いねー。」 真宵ちゃんは状況を理解してくれたようだ。 「裁判長、とりあえずこの証拠品を鑑識課へ送ってください。決定的な証拠はその後で…」 待った！！ そこで声を発したものが居た。 「…もう、そんな面倒くさいことはしなくて結構です。私が犯人なのですから。」 証人…いや、真犯人は遂に犯行を認めた。 「で、では、あなたは平平平平を殺したことを認めるのですね！！」 「ええ、ただ、動機だけは…黙秘させていただきます。こればかりは言えません。」 証人は空の方向を見て言った。 「も、黙秘ですか……マぁよろしいでしょう。」 「（いいのか？）ま…無理に聞き出す必要はないか。」 僕は少し突っ込んだが納得した。 「それで…決定的な証拠とは何だったのですか？」 真犯人は聞いてきた。これからとんでもないことになるというのに… 「決定的な証拠…そんなのありませんよ。」 僕は堂々と言い放った。 「な、なんだと！！じゃ、じゃあ…」 「ええ、あなたは騙されていたんですよ。」 …自分で言うのもな…どうもしっくりこない。 「そ、それでは、あなたは私に嘘をついて無理やり犯行を認めさせたのですね！！なんと卑怯な！！」 真犯人は怒りをあらわにしながら言った。 「嘘…ですか。でも…僕はハッタリをかましただけですよ。」 「そ、そんな！！」 真犯人は証人席をたたきながら言った。 「それに…僕のあだ名、知っていますか？恐怖のツッコミ男、それと…恐怖のハッタリ男というあだ名も持っているんですよ。」 僕はお得意の戦法で証人に語りかけた。 「そ、そんな…………………くっ！！」 長い沈黙の後で真犯人は少し笑った。そして… 「あーはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっひっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへっへほっほっほっほっほっほっほっほっほっほ！！」 急に大声で笑い出した。頭を右手でつかみ、髪の毛はぼさぼさになり、あいているもう片方の左手で証人席で机をたたいていた。呼吸は乱れており激しく息をする音がここまで聞こえてくる。目は白黒しており脚は少しふらついている。 「私の腕も下がったものですねぇ、こんな運とハッタリだけでのし上がってきた弁護士に密輸組織のメンバーという誇り高き仕事を暴きあげられて上に殺人の一つや二つもまともに出来ないなんてね。そうですよ！！私が一人であいつを殺したんですよ！！組織を裏切るなんて言いやがったあいつを消せと命令が来たから殺したんだよ！！悪いか！！密輸組織として人を殺すことぐらいなんてことはない！！」 真犯人は堂々と言ってはいけないことを大量に言った。というか…少しカミングアウトしすぎじゃないか。 「有程度溺屡！！あなたには言っていいことと言ってはいけないことの区別はつかないのですか！！」 僕は怒りをあらわにした。人の命を…何だと思っているんだ！！ 「ふん！！密輸組織へ加入して、遂に殺人まで起こし、プライドも何もかも捨てた私にやっていいこととやってはいけないことの区別なんてつきませんね！！」 真犯人は少しヤケになりながらムチャクチャなことを言い出した。それに加入って表現、少しおかしくないか？ 「な、なんということでしょう…ま、まさかこの事件がこんな展開を見せ始めるとは…」 裁判長もかなり驚いているようだ。相変わらず亜内検事は冷や汗だらだらになっている。相変わらずセリフもない。 「ねぇねぇナルホド君。…私が言うのもなんだけどさ、今、真犯人が言った言葉…少しおかしい部分がある気がするんだよね…」 真宵ちゃんが言ってきた。そういえば昔一回こんなことがあった気がする…あれは…葉桜院でおこった事件の時だ、真宵ちゃんが僕の推理の矛盾をしてくれた。…今回もまた助けられそうだな… 「…おかしい部分？」 「うん。真犯人がヤケになって言った言葉に少しおかしなところがあった気がするの。」 真宵ちゃんは首をかしげながら言った。さっきヤケになって言った言葉か… 「裁判長、…お願いがあります。」 「ム、何でしょうか？すでにあなたの依頼人の無実は証明されたのですよ。」 裁判長がこちらを変な目で見ながら言ってきた。まるで…もう許してもらえているのにまだ謝り続けている小学生を見るような目だ。…ちょっと虚しい。 「…この真犯人に少し証言をしてもらいたいのです。さっきヤケ気味になって言ったことを。」 僕は裁判長の目をしっかりと見ながら言った。亜内検事はすでに検事席に突っ伏している。すでに依頼人の無実は証明されたからだろうか、それとも検事にもう勝ち目はないからだろうか、どっちにしろこれから亜内検事にセリフはほとんど無いだろう。 「しょ、証言をですか？しかし依頼人の無実は…」 異議あり！！ 「証言をしてもらいたいんです！！」 僕は裁判長をにらみながら、少々強めに言った。 「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！わ、分かりましたから！！あなた、最近あの偽弁護士に似てきましたぞ。」 裁判長は人間におびえる子犬のような目をしながら言った。偽弁護士って…まさか… カンッ 「しょ、証人！！いや、真犯人！！さっきヤケ気味に言ったキョトをもう一度言ってください！！」 裁判長は少し下を噛みながら言った。 「ふん！！いいだろう。あんなこと、好きなだけ証言してやるよ！！」 真犯人はまたヤケになりながら言った。もう真犯人は罪を認めている。ここからは尋問というより…追究することになるだろうな。 証言開始 最後の証言 「そうですよ。私があいつを殺したんですよ！！上からの命令でね。」 「あいつが組織を裏切ったから殺した。それだけだ！！」 「犯行は全部一人で行った。殺人の一つや二つ簡単に出来ますからね。」 「密輸組織に入っている私にはプライドなんかありませんでしたからね…」 「…成歩堂君。本当に尋問するのですか？」 「ええ、だけど、尋問ではなく、…追究をします。」 僕はあごの部分に指を押さえながら言った。 「追究ですか…成歩堂君にはあまり似合わない言葉ですね。」 裁判長はかなり軽いノリで言った。 「うぐぐぐぐぅぅぅ…」 裁判長にものすごく失礼なことを言われた。あんたがそこに座っていること自体が奇跡だというのに… 「と、とりあえず、追究します。」 「ナルホド君も進化したねぇ、追究なんていう難しい言葉を使えるようになるなんて…」 真宵ちゃん…そこまでしみじみしながら言う必要あるのか… 追究開始 「そうですよ。私があいつを殺したんですよ！！上からの命令でね。」 待った！！ 「上からの命令…ですか。一体誰ですか？上って。」 「…教えられるはずがないでしょう。」 真犯人は真顔で言ってきた。まぁ普通は教えられないよな。 「本当に…常識もなくハッタリと運だけでのし上がってきた弁護士にあんなに追い詰められたとは…今も信じられませんね。」 真犯人は首を横に振りながら言った。というか急に敬語になった理由は…というかものすごく痛いところを突いてくるな。 「成歩堂君。常識を知ってください。」 ついには裁判長まで… 「ナルホド君はダメだね〜。」 …ここまで来るとただの集団リンチにしか思えないな。検事席から「わ、私の存在は…」と言う声が聞こえた気がするが気のせいだろう。 「とりあえず、俺が殺したんだ。」 「あいつが組織を裏切ったから殺した。それだけだ！！」 待った！！ 「裏切った…一体何をしたんですか。殺しまでするなんて…」 「ふん！！組織を抜けたいと言いやがった。組織に入ったら死ぬまで抜けられない、それが密輸組織なのにな！！」 真犯人は組織のルールを語りだした。死ぬまで抜けられない…恐ろしいものだな。 「それで…殺したんですか。」 「ああ、悪いか！！上からの命令に逆らったら自分まで殺されてしまうからな！！」 組織といえども自分の命、優先か… 「とりあえず俺は殺したんだ！！」 「犯行は全部一人で行った。殺人の一つや二つ簡単に出来ますからね。」 異議あり！！ （証拠品・凶器のツルハシ） 「有程度さん。…間違いなく犯行は一人で行ったのですね？」 「ああ、あたりまえじゃねぇか。」 真犯人は堂々と答えた。 「亜内検事。」 「………………………………あ、はい。」 机に突っ伏していた亜内検事が体を起き上がらせた。突然話しかけられたのでかなり驚いている。 「この証拠品について…少し尋ねたいことがあるんですが…」 そう言うと僕は凶器を亜内検事に見せた。 「これですか？」 亜内検事はセリフがもらえてうれしそうだ。 「ええ、この証拠品に付いている正体不明の指紋、これは…工事現場で働いていた人の指紋とも一致しなかったんですか？」 「ええ、それがどうかしましたか？」 亜内検事は真顔で言ってきた。何も知っていなさそうな顔で… 「…」 「…」 『…』 法廷の空気が一気に静かに、そして一気に亜内検事の方向へ視線が集まった。 「亜内検事！！なぜそんな大事なことを黙っていたのですか！！」 「へ？……………すいません。言うタイミングを逃しちゃって…」 亜内検事は何時もよりかなり弱気な感じに言った。…そんなにショックだったのかな？僕にやられたの。 「すいませんで済むはずないじゃないですか！！」 裁判長と亜内検事はまだ言い争っているが僕は無視してさっさと話を続けることにした。 「有程度さん。…あなた一人で本当にやったんですか？」 「さっきから何回も言っているだろう。」 真犯人はやれやれと首を振りながら言った。 「では…この凶器に付いている正体不明の指紋。一つはあなたのもとして…もう二つの指紋はだれのものなのでしょうか？」 「？………………………あ！！…し、しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」 真犯人は最初、頭に疑問符（？）を浮かべていたがすぐに状況を理解し、大声で叫んだ。 「な、成歩堂君。これは一体どういうことなのでしょうか？」 裁判長が目をパチクリさせながら言った。 「おそらく…この真犯人には共犯者がいたということです。」 「ひゃふひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！！」 亜内検事は口をあんぐりと開けながら叫んだ。 「この指紋。どう考えてもあなたにとっては不利なはずです。」 やめろ！！ 「や、やめてください！！そ、それにその指紋が私たちのものかどうかは…」 異議あり！！ 「…遂に…墓穴を掘りましたね。」 「ど、どういうことだ…」 真犯人はしどろもどろになりながら言った。 「たった今…あなたは、指紋が私たちのものか…と。」 「そ、それがどうかしたのか！！」 真犯人はさらにしどろもどろになりながら言った。 「わたし達…これで、もうあなたの主張は通らなくなりましたよ。『達』と付けた時点でね。」 僕は少しふてぶてしく笑いながら言った。決してピンチなわけじゃない。 「…し、しまった…」 真犯人は頭を抱え込んだ。 カンッ 「真犯人！！あなた、ほかに共犯者がいたのですね！！」 裁判長は声を荒くさせていった。 「…フフフフフ、やっぱ…全てばれてしまいましたか…そうです。私には共犯者がいます。」 遂に真犯人は白状した。 「まぁ…一人でやろうと、三人でやろうと、そこまで大差はありませんでしたけどね。」 真犯人は妙に余裕を見せて言った。正直、真犯人がここまで余裕を見せていることはめったにない。 「なんと…三人でやったのですか。」 裁判長も目を大きく見開いている。 「そうですよ。しかし…誰が共犯者かまでは分からないでしょうね。」 ⇒To Be Continued... |
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