レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [2] | |
作者:
たこやきDJ
URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net
2010年07月31日(土) 13時46分31秒公開
ID:kccVdmsyCdk
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これでこの法廷も終わるだろう…しかしそう簡単にはいかなかった。 「………………………………………………………………フッ、ちょっとよろしいでしょうか?」 証人は急に余裕を取り戻しながら言った。 「…何でしょうか?」 「この書類には確かに私の名前と被害者の名前が書いてます。そう、≪名前だけ≫。」 証人は≪名前だけ≫の部分を強調させて言った。 「はて…どういうことでしょうか…証人、説明しなさい。」 裁判長がにらみを聞かせて言った。到底、証人の睨みにはかなわなかったが… 「…この書類に書いてある名前、もしかして同姓同名なだけかもしれませんよ。」 証人が僕を見下すかのように言った。 「それに…仮に私が真犯人だとしたら…どうやって二人を会う場所と時間を知っていたのでしょうか?おそらくお二人は会う約束をしていたのでしょう、もしかしてあなたは被害者とアリスが会うということを知っていたということですか?」 今の言葉をまとめてみよう…まず仮に証人が真犯人ならどうやって二人を会わせたか…か…!!あの手紙… バンッ 「有程度さん。確かにこの書類に書いてある名前はあなたであるという証拠はありません。しかし、どうやって二人があんな時間に、あんな場所であったかをあなたが知ることができた証拠品はあります!!」 「あの…成歩堂君。あなたたちの言っている事の意味がよく分からないのですが…」 裁判長が申し訳なさそうに言った。 「(あんた本当に裁判長か!!)えーっとですね…分かりやすく言うと、まずこの証人が密輸組織にかかわっている可能性が出てきました。しかし、証人はそれを認めません。さらにもし証人が真犯人ならば二人が事件現場で会うということを知っていなければならない、だから僕がその証拠品を今出そうとした…ここまでいいですか?」 僕は裁判長に、そして読者にも分かりやすいように伝えた。 「ふむう…では成歩堂君。その証拠品を提出してください。」 …正直言ってここからは決定的な証拠は特にない。…ここからは証人がひるんだすきに一気に追い込む。これこそが僕の戦法!!究極ハッタリ戦法だ!! 「では、証拠品を提出します。」 くらえ!! (証拠品・手紙Α 手紙B) 「傍聴人席のみなさん、裁判長、証人、ついでに亜内検事、そして読者のみなさん。この手紙をよくよく見てください。」 そういうと僕は手紙を天へ高々とあげた。 「これは…手紙ですかね。ほとんど同じ内容の。」 「はい。実は…さっきの休憩時間にアリスさんに聞いたんです。なぜ被害者を殴ったのか。」 僕は胸を張って言った。証人はかなり冷や汗だらけになっている。最初の落ち着いた様子はどこかへ行ってしまったようだ… 「ほう…一体どういう…」 裁判長も食らいついてきた。ここから一気に攻めるぞ!! 「どうも…お互いこの手紙のことを全く知らなかったそうなんです。」 「な、なんですとぉぉぉぉぉぉ!!じゃ、口論の原因は…」 「この手紙…ということになりますね。」 裁判長は目を白黒させている。 「裁判長…ここで僕の推理を言ってよろしいでしょうか?」 僕は恐る恐る聞いた。 「…まぁよろしいでしょう。ただし、何の証拠もない言いがかりはダメですからね。」 裁判長は睨みを利かせて言ってきた。当然証人の睨みにはかなわないが。 「では、推理をする前に一言言っておきます。この推理は仮に証人が真犯人だとした場合です。」 僕がそう言った瞬間、証人は反応した。そして僕を睨みつけてきた。僕もにらみ返そうとしたがやめた。決心が鈍るかもしれない。 「では、まず証人…有程度溺屡は平平平平を殺そうとしました。動機は…仮にこの密輸組織の書類に書いてある名前が間違いなく証人と被害者だった場合、密輸組織なので何かのいざこざはあるでしょう。そこで証人は被害者を殺そうとしました。そこで証人は計画を立てました。同僚なので仲間の性格をよく知っていた証人はその性格を利用して、さらに近くに工事現場があることを利用して、そしてアリスさんと似ていることを利用して、さらに二人に手紙を書いて廻り合わせるようにして、今回の殺人事件を計画しました。」 僕がそこまで言い終えると証人は顔の表情を見られないように顔を下に向けていた。裁判長も目を丸くして僕の話を聞いている。 「被害者…平平平平の性格はアリスさんに聞いた話によると…かなり悪かったそうです。つい殴ってしまいたくなるぐらい。」 僕がそういうと証人は長い髪を激しく揺らして動揺しているのが弁護席からでも分かった。 「口論をしているうちについついアリスさんは近くの工事現場にあったツルハシで被害者を殴りました。死なない程度に。そこでアリスさんは逃げ出します。ここまでは証人の計算通りでした。しかし、その後ハプニングがおこりました。」 「ほう…ハプニングとは一体何ですかな?」 「高ノ宮さんですよ。ここで休憩時間より早めに帰ってきた高ノ宮さんが偶然その場を見てしまったんです。」 僕の話を誰もかもが静かに聞いていた。 「その後証人はこっそりと近くに止めてあった被害者の車にツルハシを持って乗り込みました。鍵は気絶している被害者から取ったのでしょう。」 僕がそこまで言い終えると証人は全く動かなくなった。よほど追い詰められているのだろう… 「その後、目覚めた被害者が車に乗り込んできたところを殴りかかりました。そして被害者が死んだのを確認すると何食わぬ顔で現場を去ったのです。」 そこまえ言うと証人はまた冷や汗を流し始めた。 「しかしこのままでは高ノ宮さんが本当のことを言ってしまう。そこで証人はあるものを使ったのです。」 「ほう…あるものとは一体何でしょうか?」 裁判長はもう僕の想像通りに動いてくれた。正直こんなこと初めてだ。 「あるもの…それはもちろんこれです。」 くらえ!! (証拠品・脅迫状) 「もちろん、先程の尋問で問題になったこの脅迫状です。これで高ノ宮さんを脅しうその証言をさせようとしました。まぁ≪失敗≫に終わりましたけどね。」 「っ…!!」 僕が≪失敗≫という言葉を言った瞬間証人は少し反応した。一応、成功するはずだったのだろう… 「それに、証人が被告人と付き合っていたこと、もしかして殺人計画の一部だったのではないでしょうか?」 「!!」 僕がそう言った瞬間証人は激しく反応した。図星だったのだろう。 「ほう…それが成歩堂君の…推理ですか。」 「ええ。」 僕は自信満々に胸を張って言った。裁判長も目を丸くしている。 「べ、弁護人の推理はメチャクチャです!!何の根拠もないあてこすりです!!」 亜内検事は今まで何回そのセリフを言ったことだろうか… バンッ 「僕の推理がメチャクチャなら、なぜあんなに証人が動揺しているのですか!!」 証人はすでに冷静さを失っていた。顔に手を当て、滝のように流れ落ちる冷や汗を止めている。 「ぎゃはひぃぃぃぃぃぃフゥゥゥゥゥゥみぃぃィィぃぃィぃぃヨォォォォォォぉォぉ…」 「(数字か!!ひらがなカタカナをもっと統一させろ!!)」 僕は突っ込んだ。裁判長も、傍聴人も、そして真宵ちゃんですら黙っていた。…しばらく静かな時間が続いた。しかしその中でついに声を発したものがいた。 待った!! 「だ、誰ですか!!今声を出したのは!!成歩堂君ですか!!」 「え、いやいやいやいやいや…(なんでいっつも僕ばかり…)」 僕は声をあげた人物がいる方向へ向いた。そこには証人がいた。 「ちょっと待ってください。私にも言いたいことがあるのですが…」 証人は体制を整えてまた冷静に話かけてきた。 「ほう…なんでしょうか?」 「成歩堂龍一弁護士、あなたに少し言いたいことがあるのですが…」 「なんだ…私ではないのですか…」 裁判長…かなり落ち込んでいるぞ… 「…なんでしょう?」 「…まずあなたの全くのでたらめな推理、それは私が殺人現場に行った…ということが前提でしたよね?」 証人は顔に手を当てながら言った。でたらめという言葉が気になったがここは無視をしておく。 「…ええ。」 「では、もし私が事件現場に行っていなかったとしたら?あなたの推理はすべて崩れ去りますよね。」 証人が不気味なほどの笑顔で言った。 「…どういうことですか。」 「証言…言いたいことは証言で、ですよね?裁判長。」 「へっ、あっ、はい、では証言をよろしくお願いします。」 裁判長は急に話をふってこられたのでかなりたじたじしている。正直、亜内検事と一緒に空気化してきた気がする… 「…では、言いますよ。成歩堂龍一弁護士。」 …さっきので最後の証言!!…になってくれる気がしたんだけどな…この証言で最後にしたいなぁ… 証言開始 謝罪・本当のこと 「先程まで私がしていた証言…実はすべて嘘です。」 「罪になるということは知っていました。しかし…」 「どうしても嘘をつかなければいけなかったのです。」 「理由…それは黙秘します。証人には黙秘権があるのですから。」 「要するに、私がストラップを探しに事件現場に言ったという証言もうそになります。」 「イコール、私は真犯人ではありません!!家で一人さびしく眠っていたのですから…」 「これで納得していただけましたか?納得していただけると幸いです…」 「これでもまだ私を疑うのなら証拠品で私を納得させてください。」 「(な、なんなんだこの証言は!!今まで僕が証明したことがすべて無駄になるじゃないか!!)」 僕は焦った。まさかこんな証言が飛び出してくるとは思っていなかったからだ。 「ちょ、ちょっと待つのです!!あなたは今まで嘘の証言をしていたのですか!!」 裁判長も少しビビっていた。亜内検事も急な出来事におろおろと冷や汗を流している。 「…ええ、私はうその証言をしたことを認めます。そして罪を犯したことも。殺人罪として裁かれるよりは明らかにましですからね…」 証人は口元に笑みを見せながら言った。 「ムムム…そうですか。証人もある程度のことは知っているのですね。」 「ええ、まぁ名前が名前なだけに…」 今更だが証人の名前は有程度溺屡、あるていどできる。………毎回だが僕の依頼人や事件の証人は個性的な人間が多いな。 「…成歩堂君。もちろん尋問しますよね。」 裁判長がこちらを見ながら言ってきた。裁判長も僕の扱っている事件担当の裁判長を3年間も続けているだけあるな、ちゃんと僕の言いたいことが分かっている。 「ええ、もちろんしますとも。」 「無駄な努力で終わらなければいいのですけどね。」 今まで空気と化していた亜内検事が急に自分のペースを取り戻して僕にいつものように話しかけてきた。というより無駄な努力で終わっているのはいつも亜内検事だったような… 「終わらせませんよ。この尋問ですべてをはっきりさせてみます!!」 僕は言い放った。真宵ちゃんもやる気満々のようでこぶしを強く握りしめている。 「いっちょやっちゃうよ。ナルホド君!!」 これで…これで本当に最後の尋問になってくれたらありがたいな… 尋問開始 「先程まで私がしていた証言…実はすべて嘘です。」 待った!! 「う、嘘ですって!!それじゃあ今までの証言は…」 「すべて嘘です。」 証人は自信満々に言った。しかしそんなはずがない。今までの証言がもし嘘だったら証人が事件現場に計画的に言ったということが証明されなくなってしまう。おそらくここまで追い詰められるとは思ってはいなかったのだろう。急に考えた感じがプンプンする。 「しかし…証言を偽ることは立派な犯罪ですよ。」 「分かっています。もちろん…」 「罪になるということは知っていました。しかし…」 待った!! 「…よく知っていましたね。そんなこと。」 僕は手を腰に当てながら言った。 「知ってちゃ悪かったでしょうか?法律について学んではいけないのですか?」 「え、いや、そういうわけじゃあ…」 いつの間にか僕が追い詰められている。 「とりあえず、罪になることを知っていながらうその証言をした理由は…」 しかも僕たちを置いてけぼりでさっさと話している… 「理由…それは黙秘します。証人には黙秘権があるのですから。」 待った!! 「も、黙秘ですか。」 黙秘…そんな言葉使う証人なんて最近いないぞ… 「ええ、証人には証言を黙秘する権利がありますからね。」 証人は少し二ヤケタ顔で言った。 「ナルホド君。なんで理由を黙秘する必要があるんだろう?」 真宵ちゃんが指先をほっぺたに当てて少し空を見ながら言った。 「…そんなの決まっているじゃないか。理由なんてないからだよ…今までの証言がすべて嘘だという証言…これももちろん嘘だろうね。」 「お、ナルホド君。やっといつもの調子がでてきたね。」 ⇒To Be Continued... |
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