レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [2] | |
作者:
たこやきDJ
URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net
2010年07月31日(土) 13時46分31秒公開
ID:kccVdmsyCdk
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レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [2] 7月26日正午12時 飛行機内 『ただいま乱気流が発生しています。席にお座りください。繰り返し申し上げます。ただ…』 今僕たちは飛行機の中に居る。理由はもちろんロンドンのスコミリアへ行くためだ。御剣から事件の内容はいろいろ聞いたがまさか彼女が犯人だったとは思いもしなかった…人は見かけのよらない… 「あの〜、御剣さんは大丈夫なのでしょうか…」 御剣は今気絶している。理由はもちろん気流だ、なぜ気流で気絶するかというと子供のころの事件のせいだ……DL6号事件という事件だ、エレベーターの中で起こった残酷な事件、御剣の父親の命を奪った事件、御剣が気流が苦手な理由、それは揺れるからだ、御剣は揺れるモノや暗闇が苦手らしい… 「怜侍…情けないわよ!!…本当に…」 狩魔検事…少し心配しているらしい… 「御剣検事…大丈夫っすか?」 「御剣さん大丈夫なのでしょうか…」 「機内食まだなの〜、ナルホド君…」 真宵ちゃん…空気読もうよ… 『ただいま気流を抜けました。繰り返し申し上げます。ただいま…』 「ん…少し気絶していたのか…」 「怜侍…心配したのよ!!」 びしっばしっびしっばしっ 狩魔検事は少し涙目になりながらも鞭を一生懸命に振り回した。 「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」 また気絶してしまったようだ… 「それにしてもこんな鉄の塊が空を飛ぶなんてすごいッスね。」 相変わらず糸鋸刑事はこの飛行機に驚いている。 「糸鋸刑事は飛行機に乗ったことはないんですか?」 自分にあきれるよ。海外旅行に行ったことがないのに飛行機に乗れるはずがない… 「あるッスよ。」 「へ?でも海外旅行いったことないんですよね。」 「ないッスよ。」 「(…どういうことだ?…そうだ国内旅行なら海外に行かずに飛行機に乗れる。そうかそうか…)」 僕は満足感に浸っていた。後々なんでこんなことで満足感に浸っていたのか自分でもわからない。 「それにしてもエコノミーにしては豪華ですね。この飛行機。」 「確かにね…」 春美ちゃんの言うとおり、この飛行機は意外に豪華だ。あたり一面花の香りがしている。床には近未来的な感じがするじゅうたんが敷かれており壁には古いお城特有のキャンドルが並べられている。天井には日本特有の古風な模様が施されており壁には中国独特の掛け軸がかけられている。って… 「(この飛行機…統一感なさすぎないか?)」 僕は心の中でぼそりと突っ込んだ。それにしてもこの飛行機には客が余り乗っていない。僕たちと、絵描きの格好をした人と…帽子とサングラスをかけた3人組だ…怪しすぎる。………ん、真宵ちゃんがなにか言いたさそうだ。 「ナルホド君…機内食まだ〜。」 真宵ちゃん…天然を通り越しているよ… 「CAさーん、機内食まだですか〜。」 「ちょ、ちょっと真宵ちゃん。」 僕は一生懸命真宵ちゃんを止めた。だけどすでにCAは来てしまった… 「あの、お客様、どうかしましたか…。」 「機内食、まだですか?」 「あともう少しお待ちください…もう少しでできますので…」 彼女がCAらしい。後ろ髪が特徴的な美しい人だ。 「あ、あんたは…」 「少し前に会った気がするわ…」 「…イトノコ刑事、狩魔検事、彼女を知っているんですか?」 「ええ、彼女とは少し前の事件であったことがあるわ。確か名前は…」 「木乃路いちる(このみち いちる)です。狩魔さん、糸鋸さん、久しぶりです…」 どうやら2人は彼女を知っているらしい、最も御剣は気絶しているが… 「でもおかしいっすね…あんたはファーストクラス担当のはずだった気がするッス。」 「おひげの刑事さん!!女の子に対してあんたはないですよ!!はみちゃんスペシャル…食らいなさい!!」 ばしっずごっどがっばきっ 「ご、ごめんなさいっす〜…」 ばた 「あっ、イトノコ刑事、大丈夫ですか?」 真宵ちゃん大丈夫じゃないと思うよ…春美ちゃん、恐るべし…それにおひげの刑事さんじゃなくて糸鋸刑事だ。 「う、うむ、今まで気絶していたのか………あなたは!!」 「覚えていましたか。」 僕は驚いた。御剣にこんな美人の知り合いがいたなんて… 「御剣!!彼女は一体誰なんだよ!!」 「ウム、彼女の名前は木乃路いちる。ある事件で出会っただけだ。いちる君。こちらが親友の成歩堂龍一。検事の狩魔冥。刑事の糸鋸圭介。霊媒師の綾里真宵。そのいとこの綾里春美だ。」 「そうなのですか。皆様よろしくお願いいたします。」 本当にきれいな人だな…ここに矢張が居なくてよかった…つくづくそう思った僕だった。 「ナルホド君。この飛行機のデザイン、誰が担当したのでしょうか…」 春美ちゃんが気になるかのように聞いてきた。確かに僕もそれは気になる。…いっそのこと聞いてみるか。 「へ〜…あなたがCAさんですか。それにしてもこの飛行機のデザイン。ずいぶん奇抜というか…悪趣味というか…個性的というか…デザインした人の気持ちがわからないというか…理解不能と言うか…正直意味が分かりません。」 そういうと一斉にみんなが僕のほうを振り向いてきた。たぶんみんなも同じことを考えていたに違いない。しかしそれと同時に「それは聞いちゃだめでしょー。」みたいな顔もしていた。 「…この飛行機のデザイン。私が担当しました…」 …やってしまった… 「成歩堂!!貴様言っていいことといってはいけないことの区別もつかんのか!!」 「成歩堂龍一!!ずぼらで間抜けでバカで最低な男ね!!」 「ナルホド君!!真宵様の前でなんて言うミスを犯したのですか!!」 「ナルホド君!!乙女の心がわからないの!!」 僕は一斉に攻められてしまった…皆同じこと考えていたくせに… 「みなさん。あまりこの方を責めないで上げてください。私もうすうすそう感じていたのですから…」 彼女はつらそうにしゃべりだした。 「私…仕事一筋で生きていたから…この飛行機のデザインが採用できた時は嬉かったです…だけど…どうもこの模様のおかげでお客が減ってしまったようで…明後日に模様が変えられるのです…」 いちるさんは声を絞り出すように喋った。 「いちるくん。君はそれ以上何も言わなくていい。人には人の個性がある。何も気にすることはない。」 御剣が少し気を使いながら言った。 「御剣さん…」 いちるさんと御剣。少しいいムードだ。ここに本当に矢張がいなくてよかった。もしもいたら… 「おい、御剣!!お前一体彼女のなんなんだよ!!」 そうそう、こういうリアクションを…って 「貴様、なぜこんなところに居る!!」 御剣は心底びっくりしたようでかなり動揺している。 「矢張、なんでお前がこんなところに居るんだよ!!」 僕もすかさず突っ込んだ。絵描きの格好をしていたのはこいつか!!…一体こんな所へ何の用なんだ… 「なんだよなんだよ!!俺だけおいてけぼりで勝手に旅行へ行っておいて!!俺なんかヒメコを追いかけてロンドンのスコミリアへ行くっていうのにみんなで勝手に旅行へ行きやがって!!大体俺は駅の福引をやりに行ってたんだ、それで真宵ちゃんが福引あてたから俺も誘ってくれるのかと楽しみにしていたのにおいていきやがって!!だいたいみんなギャァァァァァァ…」 「うるさい!!少しは黙りなさい!!」 カルマ検事がいつものポーズで矢張を鞭で叩いた…ちょっと待て… 「矢張、お前…どこへ行くんだ?」 「へっ、ロンドンのスコミリアだけど…」 矢張の一言でその場の空気は凍りついた。 「な。」 真宵ちゃんが。 「な。」 御剣が。 「なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 そして僕が、一斉に叫んだ。その横から春美ちゃんが何か喋りたさそうにこちらを見つめていた。 「あの〜、ナルホド君、真宵様、要するにこの殿方と一緒に旅行することになったのですか…?」 流石に春美ちゃんが聞いてはいけないことを聞いてきた。と、いうよりなぜそんな発想にたどり着いたのだろうか… 「え、そうなのか、御剣、成歩堂?」 え、いやいやいやいや… 「そんなはずがないであろう!!矢張!!春美君、この男は別の目的があってロンドンへ行くのだ、連れていく必要などない!!」 御剣が一生懸命に否定した。まぁそれには僕も賛成だが… 「そ、そんな〜…ギャフン!!」 矢張が文句を言いだそうとしたところで、すかさず狩魔検事の鞭が顔にヒットした。 「怜侍の言うとおり!!こんな男を連れていく必要などないわ!!」 狩魔検事が目を怒りの色に燃やして怒りの一言を放った。 「冥ちゃん、冥ちゃんのムチムチ大冒険の時に誓ったあの約束は、ギャッヒャ〜!!」 矢張が何か言おうとしたところですかさず狩魔検事の鞭が顔にヒットした。 「そんな約束などした覚えはない!!」 ビシィィイ 狩魔検事は目を怒りの表情にして矢張を鞭でたたいた。 「御剣様…このお方は一体誰なのですか?」 いちるさんが恐る恐る御剣に聞いた。 「ああ、こんな男などいちる君が知る必要はない。」 それは僕も同感だ。 「そんな扱いはねぇだろう御剣!!大体ギャアァァァ!!」 また矢張が文句を言おうとしたところで狩魔検事の鞭が矢張の顔にヒットした。 「うるさい!!少しは黙りなさい!!」 やれやれ、当分は続きそうだな… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 7月26日午後12時10分 モレントリー急行 「先生、お昼はどうしますか?」 ここはモレントリー急行の食堂室、アレコレ1時間は電車に揺られている。 「私は…紅茶とサンドイッチにでもしておこうか…」 モレントリー急行の食堂のメニューはかなり豊富だ。一応お酒もあるが、英国紳士としては、昼から飲むわけにはいかない。 「じゃあ僕もそれにします。」 「それじゃあ私もそれにします。」 …連鎖とはこういうことなのだろうか… 「じゃあ…すいませーん!!紅茶とサンドイッチ3人分ください。」 ルークは少し声を張り上げて言った。 「先生、僕が最初に先生に出した謎、覚えていますか?」 そういえばあの事件からもう何年もたっているな… 「ああ、もちろん覚えているさ。」 「先生、あの謎…久しぶりに解いてみませんか?」 あの謎…手紙の謎か。 「ルーク、同じ謎を出すのはどうかと思うよ。英国紳士としてはね。」 「ふっふっふ、先生、僕が同じ謎を出すと思いますか?」 ルークが何か言いたさそうにこっちを見つめている。 「ルーク、何が言いたいのだい?」 「先生、今回の謎、一筋縄ではいきませんよ…」 ルークは希望で染められた目をしている。ルークももう私の弟子になって何年もたつ、ある程度の謎を出してくれるのだろうか… 謎1 手紙の謎 この手紙に隠されたメッセージ。 先生にはわかりますか。 「たいへんなことになった まじんがあばれています 町民は、ショックを受け 皆、馬車に乗って行って 皆、どこかへいっていく もうこのまちはおわりだ 所詮絶対無理だったのさ もう、どうにもならない」 「ルーク…この手紙、少し無理がある…」 人はなかなか成長しない。そう実感した。 「やっぱりすぐわかっちゃいましたか…さすが先生です。」 ルークは目をそらしながら恥ずかしそうに言った。 「あの、先生、ルーク、私にはこの手紙の意味がわかりません…」 「アロマ、この謎は君に解いてもらおうか。」 「え、あ、はい。」 アロマはいきなり話しかけられ驚いている。 「アロマ、この謎はとても単純なものだよ。この不自然な点や漢字、文章、この不自然な文を作っている原因、これさえわかればこの謎は簡単に解ける。」 「えーっと…ふつうに読んでも意味がわかりませんね…」 アロマは頭をかしげながら言った。 「アロマさん、行の最初の部分を縦に読んでみてください。」 ルークも少し遠まわしにヒントを教えている。女の子にいいところでも見せてあげたいのだろうか… 「えーっと、たま町皆皆も所も…意味がわかりません……あっ!!」 アロマはひらめいたかのように喜びの声をあげた。 「アロマ、気づいたようだね。」 「はい、行の最後の部分を読むと「たすけてください」になります!!」 アロマはうれしそうに言った。 「アロマさん。やりますね。」 ルークは少し悔しそうにつぶやいた。 「アロマにも分かったようだね。」 アロマは喜びに満ちた表情でこちらを向いた。喜んでいる様子がとても分かる。 ガラッ 引き戸の開く音とともにサンドイッチの入った皿がやってきた。 「先生、サンドイッチが来ましたよ。」 おや、昼食がきたようだ…後5時間もすればスコミリアにはつくだろう… ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 7月26日午後12時15分 飛行機内 やっと話がついた、結局矢張は僕たちとは別行動をとることにした。 「ちょっと待てよ!!何勝手な説明を読者に言ってん、ギャフン!!」 矢張の悲痛な声が聞こえた。 「その通りなのよ!!」 ⇒To Be Continued... |
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