レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 [1]
作者: たこやきDJ   URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2010年06月27日(日) 20時18分59秒公開   ID:608sdV6F5Hw
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「さっきも言いましたが私は動揺していたのです。凶器のナイフを触ってしまってもおかしくありません。」

「そんな〜、御剣検事!!どうにかしてください。」

うまい感じに逃げたが彼女はかなり動揺している。…そろそろか。あのことについて聞いてみるか…

「…話してもらいたいことがあるのだが。」

「…なんですか?」

「凶器のナイフについて知っていることをすべて聞かせていただきたい。」

「これ以上ですか?」

「ウム。」

「そうですか。では…」

       証言開始

      凶器について

「凶器について知っていることですか?特にありませんけど…」
「まずこのナイフ、どこのものか分かっていないそうですね。」
「このナイフには私と被害者の指紋が付いていましたね。」
「私の指紋が付いていたのは普通ですからね。」
「そういえばこのナイフには妙なところがありましたよね。」

「ちょっと待った!!」

私はとりあえず異議を唱えた。

「い、いきなりなんですか!!」

彼女は驚いた表情を浮かべている。

「ナイフの妙な所とは一体何なのだ?」

「もちろん柄ですよ。」

「柄…?」

「なんで血が付いていないのでしょうか?普通人をさしたら帰り血で汚れるはずですが…」

「フッ!!そのことか。」

今更こんなことが問題になるとは思っていなかった…

「なんなのですか?その「もうそんなことは確認済みだ。」みたいな顔は?」

…少し人の心理が読めるようだ。

「もちろん。そのなぞはすでに解けている。とっくにな!!」

私は彼女をにらんだ。

「御剣さん!!目つきがすごいです!!」

「御剣検事!!春美君が泣き出してしまうッス!!もっと優しくするッス!!」

「わたくし…こんなことでは泣きません!!」

「はみちゃん。無理する必要はないよ!!」

「そ、そうですか…では、こわいですよぉぉぉぉぉぉ…うぇぇぇん…」

「怜侍!!小さい子には優しくするのがマナーよ!!」

ビシッバシッビシッバシッ

「グハッ!!」

「あなたの目つきのせいでひと騒動起こってしまったようですね。」

「(…以後気をつけるとしよう。)すまなかった春美君。」

私の目つきのせいで話がずれてしまった。以後気をつけなければならない。

「それより御剣さん。私の疑問に答えてください。」

「(よかった。話が元に戻った。)よかろう、答えてやろうではないか。証拠品でな!!」

「つきつけてやろう!!証拠品を!!」

       くらえ!!

 (証拠品・トイレットペーパーの切れ端)

「あああああああああああああああ…これは…」

「このトイレットペーパーの切れ端には血が付いている。おそらく被害者のものだろう。」

そろそろ潮時だ。この女の化けの皮がそろそろ剥がれてくるはずだ。

「ふふふふふふふふふふふ…」

「何がおかしいのだ?」

「御剣さん。尋問がまだなんですよ。ここは法廷と同じく神聖な神の事件現場。証言にはちゃんと尋問をする。これは神が定められたルールなのですよ。あなたも検事としてはそのくらい理解してもらわないと。」

「(…急に何なのだ。この女は…)」

「急にどうしちゃったの、この女の人。追い詰められちゃって頭がおかしくなった?」

「(誰だって考えることは同じか…)真宵君。とりあえずこの証人の言うことは正しい。尋問はちゃんとしなければ。」

「ああ、頭の中で太鼓がどんどんなっている。鈴がリンリンなっている。変な曲が聞こえてくる。もう、もう駄目だ…」

「弘子君!!」

「はっ!!…………………す、すみません。では…」

「(この証人…ものすごく追い詰められているな…一気にたたみかけるぞ!!」

       追究開始

「凶器について知っていることですか?特にありませんけど…」

       待った!!

「本当に何も知らないのだろうか?」

「いえ少しならば知っていますでございます。」

「(かなり動揺しているようだな。)ではそのことを話してくれ。」

「はい。」


「まずこのナイフ、どこのものか分かっていないそうですね。」

       待った!!

「ナイフの出所。そんなことはどうとでもいえるだろう。」

「たとえばどんなことでしょうか?」

「どこかの店で買ってきたと言えばいいだけであろう。」

「…それもそうでございましょうね。」

「(わけがわからんな…)」


「このナイフには私と被害者の指紋が付いていましたね。」

       待った!!

「要するにどういうことだろうか?」

「ナイフには私の指紋と被害者の指紋しかついていない…ということです。」

「なるほど…今の証言大変貴重だ。証言に追加してくれたまえ。」

「はい。」


「ナイフには私の指紋と被害者の指紋意外には付いていないはずです。」

       異議あり!!

   (証拠品・綾里春美の証言書)

「この証言書を見ていただきたいのだが…」

「…脅迫?身に覚えがありませんけど…」

「見ていただきたいのはそっちのほうではない。その後の文だ。」

「…指紋…!!」

「その通り、この証言書によるとこのナイフには春美君の指紋が付いているはずなのだ。」

「…そんな…ナイフの指紋はちゃんと調べたのですか?」

「もちろんだ。君は調べたふりをしていたようだがな。」

「調べたふりなんかしていません!!本当に調べたんです!!」

「ほう、どうやったらあなたが指紋を調べられるのだ。」

「そういうあなたこそ!!ただの旅行者じゃないですか!!」

「フッ、とんでもない助っ人が現れたのだよ。茜君。」

彼女が来てくれなかったらこの事件は解決されていなかっただろうな…

「ジャジャーン!!流星の科学捜査官、宝月茜でーす。」

「…科学捜査官ですって…」

「その通り。ちゃんと指紋の検出はできている。疑問の余地はないと思うが?」

「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…」

「そういえばなぜあなたが指紋を検出できたのか。その答えを聞いていないのだが。」

「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…」

「笑っていないで答えてもらおうか。」

「ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ…」

「他の可能性も考えられる。もしあなたが本当に指紋を調査したのならどうやって指紋を取ったのか。それに仮にあなたが犯人ならば指紋を取る必要などない。どちらにしろ貴様は十分怪しいのだ!!」

「まだだ…」

「なに!!」

「確かに決定的な証拠も私の疑問もほとんどは解けました。一つを除いて…」

「…動機だろうか?」

「その通りでございます。もちろんあるはずないですよね。」

この証人。自分の言っていることが分かっているのだろうか?

「証人。私は言ったはずだ、私には証拠が余るほどある。貴様の化けの皮がはがれるのは時間の問題だと…」

「なんですか。その「私はそんなことすでに確認済みだ…」みたいな顔は。」

「御剣検事!!頑張るッス!!」

「御剣検事!!ファイト!!」

「怜侍、私の頑張りを無駄にしないことね。」

「御剣さん、悪魔でも科学的にですよ。」

やっと終わるか…

「見せてやろうじゃないか。貴様の大好きな証拠をな!!」

       くらえ!!

  (証拠品・密輸組織についての書類)

「…これって…」

「あなたはしっているだろうか。数日前に解決したある事件を…」

「!!……」

「数日前、ある密輸組織が壊滅した。」

「!!……」

「リーダーがいなくなってしまったことが原因だそうだ。」

「!!……」

「じつはその密輸組織がまだ存在していることが分かった。」

「!!……」

「さらにその密輸組織のメンバーがこの空港に一人潜んでいることが分かった。」

「!!……」

「(そろそろ相手もかなりまいっているようだ。一気にたたみかけるぞ!!)」

「そいつの本名はバーバラ・スコーグルスと呼ばれており…完璧弘子!!貴様の名前で働いている!!」

「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…頭で…頭で変な曲がなっている〜!!追い詰めて追い詰められたくて今日もあなたは旅をする〜」

この証人…精神が尋常じゃないな…

「ななななななな、なんで私がこの人を殺さなければいけないのでございますでありますからにして〜」

「それをたった今証明したばかりだ!!」

「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…」

「完璧弘子。いや、バーバラ・スコーグルス!!犯行を認めるんだな!!」

「(やっと…おわりか…)」

「くふ、くふふふふふふふふふあはははははははははははははははははははははははは…その通りですよ…私が殺したんですよ。なにか?」

「なにか?ではない!!貴様は人の命を何だと思っている!!」

「人の命?自分の命よりは価値が低い代物でしょうね!!」

「なんてことを言う!!貴様は…」

       待った!!

「怜侍落ち着きなさい!!」

「ム…すまない。少し興奮していたようだ。」

「…少し言いすぎた様ね。密輸組織のメンバーとして…失格だわ。」

完璧弘子…いや、バーバラ・スコーグルスはあきらめたかのように顔を下に向けた。

「…それにあなたが密輸組織ならば指紋検出だって簡単にできるわ。」

「…。」

「しかし…2つ解けない謎がある。」

「!?…いったいなんでしょう。」

「なぜあなたは自分にとって不利な証拠を隠滅しなかったのだろうか?」

「…そんなの簡単なことです。」

「?…」

「私にも密輸組織のメンバーとしてのプライドがあります。日本の警察と正々堂々と勝負したかっただけです。」

「…そうか。では2つ目だ。なぜ春美君の指紋をあなたは拭いたのだろうか?」

私が解けなかった謎を彼女に問い詰めてみた。

「…さっきも言った通り、私にもプライドがあります。正々堂々と…それが私の座右の銘ですから…」

彼女はポツリとつぶやいた。

「…そうか。」

私が納得した様子を見せていると彼女がまたポツリとつぶやいた。

「わたしは…殺人の罪で起訴されるのね…」

「残念だが君はもう一つ罪を犯している。」

彼女は分かっていたかのようにこちらを向いてきた。

「御剣さんには何でも分かってしまいますのね。…さすが日本一の検事さんです。」

「(日本一か…)では証拠品で示すとしようか、あなたが犯したもう一つの罪とは…」

       くらえ!!

   (証拠品・綾里春美の証言書)

「もちろん脅迫罪だ。君にも密輸組織のプライドがあるのだろう?罪を認めたらどうだね。」

彼女はしばらく下を向いていたがふっきれたかのように…

「はい。」

とはっきり言った。

「私そろそろ行ったほうがいいのでしょうね…」

現場から立ち去ろうとした彼女を私はすかさず呼びとめた。

       待った!!

「…何でしょうか?私はもう認めるものは認めましたよ。」

「…組織について教えてくれないだろうか?」

私は聞きたかったことを聞いた。

「…申し訳ありません。私にもプライドがあるので…」

「そうか…」

やはりそう簡単に彼女は密輸組織のことを教えてくれなかった。

「納得した?もうこの子は好きにしていいわよ。」

「では、春美君は開放してもらいたい。よろしいな?」

「いいわよ、べつに。」

「はみちゃん!!」

「真宵様!!」

春美君…やっと檻から解放されたようだ。被告人という名のね。

「あれ、ここはどこだ…」

「(やっと起きたようだな)」

「何があったんだ…御剣、どういうことだ?」

「(この男は…)理由は後で詳しく話そう。そんなことより時間がない、早く飛行機に乗らなければ!!」

「御剣検事殿、警察が来たっす。後のことは任せて早く飛行機に乗るっす!!」

「(それが一番だろうな…)」

「真宵様、早く行きましょう!!」

       待った!!

空港に声が響き渡った。

「待ってください!!御剣さん!!」

「あ、茜君!!どうしたのだね。」

「…行っちゃうんですね。」

「ああ、もう少しで飛行機が出てしまうからな。」

「御剣さん!!お願いがあります。」

「ム、なんだろうか?」

「これ…私だと思って持っていてくれませんか。」

(証拠品・指紋検出用の粉)
「これがあれば指紋を検出できる。茜君から貰ったもの。」

(証拠品・ルミノール試薬)
「これがあれば血痕があった場所が分かる。茜君から貰ったもの。」

「…しかし、これは茜君の大切なものではないのか?」

「はい。ものすごく大事です。だけど…だからこそ持って行ってもらいたいんです。」

「…分かった。」

「またね。茜ちゃん!!」

「また会えるといいッスね。」

「あなたのおかげで事件が早く解決したわ。感謝する。」

ほかのみんなも茜君との別れを惜しんでいるようだ…

「はい!!みなさんさようなら!!」

⇒To Be Continued...

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