げーむじんファミコン発売20周年記念特別企画第3弾!
2003年ファミコン事情

ファミコンの発売から20周年を迎える今年、遂にファミコン本体の生産終了が決定した。
最後のファミコン新作ソフト「高橋名人の冒険島4」の発売からも既に9年以上の時間が経過。
しかし、しかしだ…。未だにファミコン本体は昨年1年間で6万台を出荷するなどその需要は根強い。
中古ゲームショップではかなりの中古ファミコンソフト(大半は裸だが…)が元気に販売されている。
そこで特別企画第3弾は、これまでゲームビジネスにスポットを当ててきたげーむじんらしく、
2003年のファミコン市場の実態(←かなり大袈裟だがw)に迫っていきたいと思う。

その前に、今回の企画を行うに当たって協力を頂いたゲームショップをご紹介しよう。

今回の企画に協力を頂いたゲームショップ紹介
とはいっても普段からげーむじんに来られている方ならおなじみのかねやんさんが運営する
ゲームショップB-buttonである。ちなみに大阪・阪神千船駅前にはリアル店舗もあります。
リアル・ネットショップ共にファミコン等レトロゲームの品揃えは抜群!近所のゲームショップ
では見つからなかったファミコンソフトもここで見つかるかも!?さらに1回の買い物で合計5,000
以上買い物をすれば送料無料なのも嬉しい!(北海道と沖縄除く)是非一度見に行ってみよう!

今回の取材では非常に無理なお願いを聞いて下さりまして、誠にありがとうございました。

それでは本題に入りましょう。まずは「売上マニア」な管理人らしいこのお題から!

中古ファミコンソフト売上TOP10!
やっぱり最初はこれでしょう!売上マニアなら当然気になる中古ファミコンソフト売上TOP10!
かつての大ヒットソフトが今でも人気があるのか、それとも時間が経って再評価された作品が
ランクインしているのか?それでは早速見てみましょう。
順位 ソフト名
1位 スーパーマリオブラザーズ
2位 くにおくんの時代劇だよ全員集合!
3位 スーパーマリオブラザーズ3
4位 熱血高校ドッジボール部
5位 熱血高校ドッジボール部 サッカー編
6位 マリオブラザーズ
7位 エキサイトバイク
8位 忍者じゃじゃ丸くん
9位 ダウンタウン熱血物語
10位 ドラゴンクエストIII そして伝説へ…
(集計期間2003年1月1日〜7月12日、B-Button&メディアパーク オンヴァ調べ)

 もちろんこれは1店舗の集計であり、全国規模で同じような傾向を示しているとは限らないことを
まずはご了解頂きたい。
 TOP10のラインアップを見てみると、目につくのはマリオシリーズとくにおくんシリーズの強さ。
マリオはファミコンを代表するシリーズで出荷本数も凄かったのだからこの結果は当然か。
 そう考えると、やはりくにおくんシリーズの人気の根強さがデータの上でも証明されたと言えるだろう。
個人的にはくにおくんシリーズの中でも私的評価が最も高い「時代劇」がシリーズTOPなのが嬉しい。
今年末には9位にランクインしている「ダウンタウン熱血物語」がGBAでリメイクされる話もあるので、
こちらも楽しみ。子供の頃ハマった「忍者じゃじゃ丸くん」も結構売れてるんだなぁ。これも嬉しい。
 また7位の「エキサイトバイク」に代表される任天堂初期ソフトも根強い人気があるとのこと。
特に「アイスクライマー」は数さえあれば確実にTOP10に食い込めたという。これらのソフトは
近年「どうぶつの森」シリーズに収録されたために、再び注目が集まっているのかもしれない。

それでは続きましてはやっぱりこれもレトロゲーマーなら気になるこのランキング!
中古ファミコンソフト買取価格TOP10!
レトロゲームの中には需要に対して供給量が少なかったためにプレミア化するという
ソフトが存在します。有名なものはいくつかありますが、現在はどうなっているのでしょうか?
TOP10入りしたソフトがあなたの家にあったら、それはかなりのお宝ものかもしれませんよ…
順位 ソフト名 発売日
1位 熱血すとりーとバスケット 1993.12.17
2位 サマーカーニバル92' 烈火 1992.7.17
3位 なかよしといっしょ 1993.12.10
4位 バブルボブル2 1993.3.5
5位 悪魔城ドラキュラ(ROM版) 1993.2.5
6位 赤川次郎の幽霊列車 1991.2.8
7位 ヒットラーの復活 1988.7.20
8位 ゼルダの伝説1 1994.2.19
9位 愛先生のO・SHI・E・TE わたしの星 1993.3.26
10位 AVパチスロ 1991.?.?
(7月13日現在。非売品は除く。買取価格は常に変動します。)

 …売上TOP10とは逆に見事にマイナーソフトがズラリと並びました。普通のゲームファンが知ってるのは
「ゼルダの伝説」と「悪魔城ドラキュラ」くらいでしょう。その2作も高値なのは後に発売されたROM版です。
 1位の「熱血すとりーとバスケット」は売上TOP10で大量ランクインしたくにおくんシリーズのファミコン
最終作。B-buttonでは7月14日現在17,800円で売られています。発売時期は1993年の年末。
スーファミ全盛期で既にプレステやサターンの登場も囁かれていた時期。ファミコン末期ということで
出荷本数がそれまでのシリーズに比べて格段に少なかったのだろう。TOP10の発売日を見てもらえば
分かるが、ほとんどが90年代(スーファミ発売以降)の作品だ。やはりハード末期は出荷本数が少なく
なるためにプレミア化する可能性が高いのだろう。プレミア作品を探すなら90年代作品を当たってみる
のがよさそうだ。(かつての伝説のプレミア作品「メタルスレイダーグローリー」も1991年発売である。)
 ランクインしたマイナーソフトについて解説していくと、2位の「サマーカーニバル92' 烈火」は
ナクザット発売のシューティング。一部のファンではFC最高のシューティングとして伝説化しているとか。
 3位の「なかよしといっしょ」は少女漫画雑誌「なかよし」のキャラが勢ぞろいするゲームらしい。
「ファミコンジャンプ」なかよし版と言えば分かりやすいか。この頃セーラームーン人気でなかよしの
部数もピークを迎えていた頃だっただけにジャンプと同じで調子に乗って作っちゃったっぽいゲーム。
 10位の「AVパチスロ」はファミコンでありながら18禁ゲームです!…ファミコンに18禁があったとは!
…と思ったら任天堂非公認ソフトじゃないですか!こんなソフトまで買取してるとはさすがかねやんさん。
しかし確かに非公認なんである意味貴重なソフトですな。一体どこで売っていたのやら。やっぱアキバ?

 ちなみに7月15日現在B-buttonでは通信買取は行っていないので悪しからず。

現在のファミコン市場は誰が支えているのか?
さて、最後のお題は「現在のファミコン市場は誰が支えているのか?」というものですが
ぶっちゃけいうと一体どんな人たちがファミコン関連商品を売り買いしているのかな?
というものです。果たして今の子供たちがファミコンで遊ぶということはあるのか?
というのが個人的に一番気になっていたところなのですが、これに関してはかねやんさん
のお答えをそのまま抜粋してお送りいたします。

「うちの場合は近所に大きな専門学校がありますので、そこの学生を含めた20代前半の男性が
8割以上占めていると思われます。小・中学生が購入した記憶は・・・ないですねぇ。
逆に60歳以上の年配の方がたまに購入されます。女性の方も購入しますが、彼氏や旦那に頼まれて、
といったケースが多いように見受けられます。30代以上の方も案外少ないです。」

・・・とのこと。やはりというか予想通りというか、現在のファミコン市場を支えているのは
子供の頃にファミコンにハマった経験を持つ20代前半(管理人と同じくらい)の
「ファミコン・ジェネレーション」といって良さそうです。ノスタルジーが購入動機の多くを
占めていそうで、今から初めてファミコンに触れるという人はあまりというかほとんどいなさそうです。
私的には今の子供たちにこそ是非ファミコンを体験して欲しいんだけど…やっぱプレステとかGBA
とかから入った子供たちにとってはただショボいだけなのかもしれませんね。
しかし「星のカービィ 夢の泉デラックス」や「スーパーマリオアドバンス」シリーズといった
かつてのファミコンの名作をリメイクしたソフトは今の子供たちにも受け入れられています。
そう、例えファミコン本体が生産中止になってもそこから生まれた作品たちは形を変えつつも
時代を超えて、世代を超えて受け継がれていく…私はそれを切に望んでいます。

というわけで、2003年ファミコン事情、いかがだったでしょうか。まぁタイトルらしい壮大さは
皆無でしたが、現在のファミコンがどうなっているのかを、ちょっとでも垣間見ることが
出来たのであれば幸いでございます。最後にもう一度この企画に協力いただいたB-button様に
厚く御礼を申し上げまして、特別企画第3弾の方を終了させていただきます。ありがとうございました。

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