夕日のマジック
作者: いちご   2008年05月07日(水) 20時14分27秒公開   ID:8B/8AhXuxA.
2月25日 午後4時5分
県立ひのまるコロシアム ステージ

明日はいよいよあの牙琉達の大人気ロックバ

ンド「ガリューウエーブ」のコンサート。

7日間、連続で行われる。

今日は前日ということで、リーダーの響也は

ギターの音をチェックしている。

その警備を私、「宝月茜」が担当している。


(なんでこんなジャラジャラしている人の警

備なんてしなきゃいけないのよ〜!どうせ同

じ警備をするならヒラヒラしている人の方が

いいのにな〜・・・。)

と思いながら。

本当は断りたかったけど、警察局のお偉いさ

んからの命令だから断れなかった。

そんなことを考えながらイライラしていたら

響也の顔が自分の目の前にまで来ていた。

「えっ・・・なっ何ですか?」

少し赤面している私。

すると彼は私に1枚の封筒を渡してきた。

「え、何ですか?これ・・・?」

「いいから開けてみてよ。」

彼に言われて中を開けると、1枚の紙が出て

きた。

(ん?これってどっかで見た事が・・・あっ

やっぱり!!)

「それは明日から始まる僕達のコンサートの

チケットだよ。日にちは明日。」

このウザイほど派手なチケットは「ガリュー

ウエーブ」だ。

(しかもこれ・・・1列目じゃん!!)

ガリューウエーブは超人気なので、後ろの方

の席でも軽く8000円以上はする。

(そんなコンサートの1列目なんて・・・)

「あの、こんな高いもの頂けません!」

封筒ごとチケットを押し返すと、彼は苦笑い

しながら

「せかっく1列目の丁度真ん中なのに。」

と言った。

(え、え〜!?1列めの丁度真ん中なんて、

1番見やすい所じゃない!・・・だけどこう

いうウルサイのの興味ないんだよな〜。あ

っ!だったらオークションで高く売れば・・


・!!)

などと考えていると、彼は「全てお見通し」

という顔で

「どーせ、オークションで売り飛ばし!・

・・なんて考えてたんじゃないの??」

と問いかけてきた。

「なっ何で・・・じゃなくて、違っ・・・」

などとごまかすと、彼は笑顔で

「まあまあ、1回だけでもさ。・・・来てみ

てよ!」

と言った。

(・・・なっ何?この変な気持ちは・・・)

「それじゃ、僕は他の場所で準備をするから

・・・お先に失礼!!」

バタン・・・

時計を見ると「4時20分」。

窓から見えるのは美しい夕日。

(・・・さっきの顔が一瞬かっこ良くみえた

のはきっと・・・そう!夕日のせい!!夕日

マジックよ!!)

そんな自分に対してごまかす私。」

「・・・明日は丁度ヒマだし、1番前の丁度

真ん中が空いてたらかわいそうだから・・・

行こうかな!」

次の日のステージに立っている彼は、いつも

よりも輝いて見えた・・・。


       ☆END☆
■作者からのメッセージ
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