逆転裁判小説集 禁断の逆転 後編
作者: 東条   2010年02月22日(月) 17時17分32秒公開   ID:Uk/VlOgR0.A
【PAGE 3/3】 [1] [2] [3]



現場写真
       机の上に血が沢山。
       現場は密室。
       鉄格子の窓が隣と繋がっている。
       机の上に麻薬が少々。
       鍵穴にガムが。

ピストル   被告人の部屋で発見された。

麻薬の袋   一度開封された、粉末で被告人の指紋が付着。

阿弥陀川資料 枝分かれが多く、流れの速い川、死体をここに捨てたと思われる。

麻薬     百日紅の間で発見された、粉末で部屋の主の指紋が付着。

麻薬密売スケジュール
       麻薬密売のスケジュールが丁寧に書かれている。

一之瀬廷の見取り図
       一之瀬廷の見取り図。

白骨死体
       身元不明の謎の死体、一之瀬廷の庭で発見。


禁断の逆転
               法廷3

「まず、鍵にガムが詰まって.....「けっ!そんな事どうでもいいんだよ!!さぁ〜さっさと恥をかいてもらおうか」

「証人、人の発言を遮らないでください、鍵にガムが詰まっていたこれを逆転してみるんです!
 鍵穴にガムが詰まっていると言う事は鍵が差し込めませんよね?
 なら、何故犯人がこんな事を犯人は鍵穴に鍵を差し込んでほしくなかったんですよ!
 それは何故か、ここまできたら誰だってわかります、殺害現場は隣の部屋のならずもの間で行われていたとしたら?」

「な、なぁぁにぃぃぃぃぃぃ!!!」

御剣も驚きが隠せないみたいだ。
しかし、御剣の事だ当然異議を申しだてるだろう。
大丈夫だ、まだ手品のタネは尽きていない。

「異議あり!あまりにも馬鹿げている!ガムが詰まっているからなんだというのだ大事なのは事実だ!どちらにしても禁断の間に死の痕跡があったのは事実!例え細工をしていたとしても入れなければ、細工もできぬ!」

僕は首を横に振り、自身満々と言った態度をした。

「いちいち、質問に答えていくよりも最初から筋立てて説明した方が速いでしょう!
 裁判長!この事件の真実について説明させてください!」

裁判長から許可を貰った。
法廷内の騒ぎも止まり、全員が僕に注目している。
これから、真相を明らかにして見せる!

「犯行はおそらくこの様に進められました。
 まず、ならずものの間で被害者を殺害し、椅子に座らせうつ伏せにしました鍵穴にガムを詰めました。
 ガスマシンはおそらく、ボタンを引くとガスが出る仕組みの物を使いそのボタンに糸を結びドアノブにも結ぶ事によりまるで子供の頃抜け替わる歯を抜こうとする手段を使いました。
 これで、準備は終わりです。
 後はラジカセを使い、禁断の間に誘導した。
 そして、名札を予め禁断の間とならずものの間の名札を入れ替えたこれで完全に全員を騙しました。
 ガムが入っていたため鍵は使えず僕がドアを壊した。
 そして、死体を発見したがガスマシントリックにより全員逃げ出してそして全員役割を決めて個別又は2〜3人で行動しました
 そして、中野さんはそこでガスマシンを川に捨てて、死の痕跡を完璧に消して死体を切断した!「何ですと〜死体を切断!」

裁判長の驚きの声で、僕の説明は途中で途切れてしまった
さっきから、ずっと喋っていたし疲れてたから助かったな。

「隣の部屋同士は、鉄格子の窓で繋がっています頭が入る事は実験済みです!
 頭を切断し他の体は川に捨てた!
 これで、椅子に座っているように見せかけうつ伏せにしておけば暗くて胴体がないことに90%は気がつかなくなるでしょう!
 そして、僕は興味本意で部屋に入った!
 名札も入れ替わり頭を捨てるまですべてが終わっている状態で入ったのでしかも部屋は暗かったので部屋の細かい違いには全く気がつきませんでした
 そして、死体に近づこうとしたその時こっそり付いて行った真犯人はそこでもっともらしい事を言い僕達を部屋から追い出した。
 後は死体を捨てて麻薬をばらまけばすべてが解決です!」

僕の説明を聞いた傍聴人は黙り込んでしまった。
だが、中野は証人席を叩き言い逃れをしようとした!

「デタラメだ!俺はちゃんと警察に家の電話を見つけて電話したんだ!それをしていたら現場に細工なんてできない!」


「異議あり!残念ながら通りません!そんなの携帯で電話をすれば済む事です!
 なんなら、調べましょうか一昨日の警察にかかった電話会社の記録を!」

中野は黙り込んだが御剣が異議を申し出した。

「しかし、ならずものの間で殺人がおきたなど証明できぬ!」


「異議あり!禁断の間での出来事です2回目に僕が入った時扉には鍵がしまっていたんです!
 あの時は、ちょっとした疑問で忘れかけましたが!
 僕は2回扉を壊した事になる。
 もし、禁断の間で殺人が行われたのなら再度鍵がかかるはずがない!」

とりあえず、この犯行が行われた事は立証できた。
後は、真犯人貴方の罪を完璧に立証するだけだ!
中野 四郎が殺人を犯した証拠はない。
しかし、やつは精神的にかなり弱っている。
後はあの白骨の意味だ。
控え室で話したあの事

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「後、一度ここに来たから知ってるかもしれませんが明日以降事件の捜査はできませんよ!」

真宵ちゃんは、何で!とか色々言っている。
今日一日で無罪判決を勝ち取る今回もそうか思ったが、やっぱりな。

「父は捜査される事が嫌いなんです、殺人事件が起きた事も逮捕されたのが私だと言う事も報道は完全規制すると言ってるし、警察がここを捜査するなんてほとんど考えられない事なんですよ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この事があの最後のなぞの証拠品の謎を解くキーだ。
2つ目はここで行われてきた麻薬密売。
3つ目は中野四郎。
この事が全てを立証する。

「じ...ざゃあ、俺が犯人だって言うけつ定的な証拠はあ..あるのかよ....なぁ...ねぇよな」

完全に言葉までおかしくなったな。
そろそろ、限界だ。

「ここまで、きたのなら決定的な証拠を提出してもらおう!」

ここまできたら、奴が限界のうちにホットな証拠を突きつけてやる!

「良いでしょう!華麗に引導を叩きつけて見せます!

 くらえ!」


「わ〜〜!!!!!!
 何ですかこの不吉な代物は〜!
 弁護人どういうつもりですか...「あああああああああああああ!!!!そ..それは!!!」

思ったとおりの反応だ。
中野の反応に全員が不信感を抱いている。
完全に僕の考えは正しかった。

「皆さん、これは一之瀬廷で発見された白骨死体です!
 そして、これを検査に出せば驚くべき事がわかるはずです!
 何故なら、この白骨こそ!本物の中野 四郎なんですからね!!」

さらに騒ぎが大きくなる。
御剣も僕の少し強引な論に白目を剥き出しにして唇をぷるぷる震わせている。
裁判長も呆然としているようだ。

「ど....どういうことですかな、弁護人説明をお願いいたします」

「そこの、証人席にいる男は何年か前に中野 四郎を殺害しなりすましました!
 この、一之瀬邸は警察の捜査をかなり嫌っているようです
 現に、報道もさせず捜査も一日限りと言う事を言っているようですし!
 もし、ここで麻薬密売が行われたらどうなると思いますか?」

「あ!!あああああああ......まさか!」

御剣はもう分かったみたいだな。
もう、勝負は見えてきたみたいだ。

「そこの男は最高の麻薬密売のゆりかごを手に入れることができるんです!
 麻薬密売の証拠と言ったら、麻薬を押収するか現場を取り押さえるかぐらいしかないですしね!
 ところが、ここで手違いがおきた!
 刑事が取引をしてきたのです!
 そして、証人は刑事を殺害を計画した
 その時、貴方は阿弥陀川の存在に気づいた!
 あの、死体が土から掘り返される事を恐れ貴方は最近庭を掘っていたが、どこに埋めたか忘れてしまった!
 そして、偶然に偶然が重なり真宵ちゃんが見つけてしまった!
 この、白骨を見てまだ言い逃れをしますか証人!」

傍聴席がかなりざわざわしてきた。
傍聴人も味方についたみたいだ
(最低だ!犯罪行為のために人を犠牲にするなんて!)
(あいつ、捜査にあたった刑事まで黙らせたんだぜ!信じられるかよ!)
(自分が良ければそれでいいのかしら!)
まぁ、あの刑事はただ麻薬密売をしに来ただけだったんだけどな。
中野...いや一人の男は顔をあげずずっと黙っている
すると、ようやく叫び出した

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉおおおおぉぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」

ドサッ!
精神的に追い詰められ気絶した。
そして、15分後裁判長の木槌の音が鳴った。

「どうやら、我々は真相に辿り着いたようですね、その〜名前はえ〜っと」

「流星 丸次は犯行を全面的に認めているそうだ、緊急逮捕をした」

ようやく、無罪判決まできたみたいだ。
ふぅ〜この法廷もスリルだらけだったな。

「それでは、一之瀬 美羽貴方に対する判決を言い渡します 無 罪 !」

「本日はこれにて閉廷いたします」

10月19日 3時26分 地方裁判所第9控え室

「有難うございます!妹を助けてくれて!」

「息子に娘まで助けてくれるとは、どうお礼していいのか分かりません」

「本当に有難うございます!成歩堂さん!」

一之瀬家3人にお礼を言われ少し浮かれ気分だった。
僕はただただ、いえいえと言い返すだけだった。

「まだまだ、新米ですよなるほど君は!」

真宵ちゃんが誉められている所で余計な事を言ってしまった。
ちょっとぐらい、良い気分にさせてほしいのに。
僕達はしばらく話して帰っていった

10月21日 午後4時23分 成歩堂法律事務所

ふ〜すごい事件だったな。
ようやく、ファイルができた。
それにしても、調べてみると驚きだったあの事実は。
すると、真宵ちゃんが話し掛けて来た。

「なるほど君、麻薬って怖いね!本当に....」

「そうだね、彼の話によると一度友達に勧められたものが殺人までいってしまうなんてと言ってたよ!」

「たった、1袋の麻薬が殺人まで人を駆り立てちゃうなんて恐ろしいよね」

恐ろしいことはこれだけじゃなかったのかもしれない。

「他にも恐ろしいことがあるんだよ、真宵ちゃんがいない間に起きた健太郎君が逮捕された事件があっただろうあの事件は殺害現場は禁断の間なんだ!」

真宵ちゃんは口を開けて驚いていた。
僕も最初はめちゃくちゃ驚いたからな。

「本当にあの部屋は呪いがあるのかもしれないね!」

その時事務所の扉が開いた
ナツミさんだ。

「おお〜ナルホド〜調子はどうや!」

そう言えば、ナツミさんはサイコロックを持っていたな。
勾玉も戻ったし最後にこの謎を解こうかな

「なんや、この雰囲気は」

「くらえ!」

力いっぱい叫び、鎖がナツミさんを包んだ。


おわり
■作者からのメッセージ
どうも、御剣です。
前編を読んでない方は後編を見る前に読む事をお勧めします!
次回の作品の発表はは遅いか早いかはわかりませんが、もうネタはほぼ完璧にできております。
それでは、この麻薬密売を巡るお話と密室殺人をお楽しみください

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集