逆転裁判小説集 隠された逆転 前編
作者: 東条   2010年02月22日(月) 17時16分59秒公開   ID:Uk/VlOgR0.A
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江ノ川 次郎(27) 俳優、少し頼りなさそう、検察側の証人。


担当検事 狩魔 冥



証拠品リスト

弁護士バッジ 僕の身分を証明するバッジ。

勾玉     これで、嘘を暴ける。

サイン色紙  スタッフさんから貰った物、秋山さん、江ノ川さんのサインが書いてある。

秋山の証言書 今日から骨付きステーキが骨なしステーキに変わりその事実を自分は知らなかった。

被害者の解剖記録 死亡推定時刻12時00分〜1時00分
         左胸をナイフに刺され失血死

白いドレス  流沢さんのドレス、事件発生時も着ていた。




  隠された逆転
           法廷1

11月3日 9時46分 地方裁判所第8法廷

「これより、流沢 真衣の法廷を始めます」

「弁護側準備完了しています」

「覚悟することね、今日こそ貴方に勝って見せるわ」

向こうは相変わらず僕に勝とうしているみたいだ。
イトノコ刑事、西原さん、江ノ川さん一体どんな証言が待っているんだ.

「残念ね、成歩堂 龍一!
 検察側は、完璧な証拠、完璧な証人を持っているわ。
 被告人の有罪は目に見えている!それだけよ!」

冒頭弁論も終わり、最初の証人が入廷した。

「自分は糸鋸 圭介っス!自分は捜査一課の刑事っス!」

いよいよ証言が始まる。

証言開始!(被告人の逮捕理由と事件について)

「事件は12時頃行われたっス!
 殺害されたのは、西木場 一平有名な男優だったっス!
 彼の口から被告人の髪の毛が検出されたっス
 凶器にも被告人の指紋が付着していたっス
 よって、犯行は被告以外考えられないっス」

尋問開始!

「待った!ちょっと待ってください!
 昨日の話では、凶器は発見されてないといっていたじゃないですか!」

流沢さんの弁護を引き受けると言った時、彼に解剖記録と事件のあらましを話してもらったが、
その時は、凶器は発見されてないと言ったのだ。
一体何故?

「じつは、今日の朝謎の人物から『流沢 真衣が自分のロッカーに血まみれのナイフをしまう所を目撃した』と言う通報があり捜査したら出てきたっス」

一体何のためだ?
すると、その考えを遮るかのように。

「ぎゃあああああっス!」

物凄い勢いで鞭がイトノコ刑事に当たった。

「ヒゲ!また余計なことを話したのね!
 来月の給与査定楽しみにすることね!」

「うううう....色つきそーめんの夢が....っス」

気の毒なイトノコ刑事........。

「裁判長、髪の毛のデータとナイフのデータを新しく証拠品として提出するわ!」

「証拠品として受理しましょう」

このデータ早く法廷記録に加えておこう。

「序論は終わりよ!検察側は次の証言に移るわ!」

江ノ川さんと西原さん一体どちらが先に証人として出るんだろう。

「西原 大寿を入廷させなさい!」

西原さんか。

「西原 大寿だYO〜英都撮影所でスタッフをしているYO〜!
 MEの事はDJ西原と呼んで....YOおおおおおおおおお!!!!!!」

「余計な事は喋らない!」

狩魔検事相変わらず証人だろうと鞭を振るうな。
そんな事より、彼は一体何を目撃したんだ?

証言開始!(MEの見た事)
「MEはコテージと第1スタジオの間の道で音楽を聞いていたんだYO〜。
 すると、流沢ちゃんが僕の前を通ってふと腕を見ると。
 ナイフを持ってたんだYO〜。
 間違いなくコテージに向かっていったYO〜。」

まさか、犯行現場に行くところを目撃されていたのか。
ナイフ付で。
仕方ないな、こうなったら僕のやるべきことは一つだ。

「せいぜい、無駄な尋問をやることね、成歩堂龍一」

尋問開始!

「待った!その時の流沢さんの様子は.....イテッ!!!」

僕に身を裂くような衝撃が肩に直撃した。

「そんなもの事件とは無関係よ!」

「関係ないとは言い切れません、西原さん証言を!」

「だから、さっきから言ってるじゃないかYO〜!
 MEの事はDJ西原とよん...YOっおおおおおおお!!!」

狩魔検事の鞭は西原さんを再び襲う。
そして、彼は流沢さんの様子を話してくれた。

「薄青いドレスを着ながらそのドレスのようにブルーな感じで歩いてたYO〜」

ブルーな感じって。
えっ!ブルーだって!
まさか!

「異議あり!」


つづく


隠された逆転
            法廷2

「今の証言は、この証拠品と思いっきり矛盾しています!」

僕は、あの証拠品のドレスを提出した。

「何ですか、そのドレスはまさか、弁護人貴方のものですか」

「いやいや....違いますよ!これは流沢さんが事件時に着ていたものです」

すると、どうやら一人が焦り出した。

「貴方、まさか.....」

「その通り!このドレスはどう見たって白いです!
 DJ西原さん!どういうことでしょうね?」

「よ、よよよよよよよよYOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!」

法廷も行き成りの展開にざわざわしてきた。

「異議あり!白いドレスだろうが薄青いドレスだろうが、
 事件とは無関係よ!
 彼が見た光景に変わりはないわ!」

すると、僕が首を横に振って見せた。

「残念ですね!大きく変わるんですよ!
 証人貴方は顔を見たのですか、流沢さんの顔を」

すると、しばらく考え出して。

「そう言えば、ドレスとナイフだけに集中しすぎて後姿しか見てないYO!」

「後姿しか見ていないのであれば!貴方が見た被告人は別人だった可能性がある!」

よし!これで状況は変わった......。
いや、まだだ狩魔検事が笑っているぞ。

「馬鹿の馬鹿による馬鹿のための馬鹿騒ぎ!
 所詮はそんな所ね、成歩堂 龍一!
 もう、この証人は用済みよ!
 次の証人を召喚するわ!江ノ川 次郎を入廷させなさい!」

「え..江ノ川 次郎です、俳優やっています....」

何時もより声が小さめだな。
相変わらず頼りなさそうだ。
説得力があるのだろうか。

「なるほどくんそれより、あの人何を目撃したんだろう」

それも気になるな。
一体どんな証言が待っているんだ。

証言開始!(殺害の瞬間)

「僕、コテージの窓を、み、見たんです....
 流沢さんと、西木場さんが向かい合ってました...
 そして、流沢さんはナイフを被害者にズブリと....
 顔も見ました、流沢さんじゃないかなぁ.....」

予想通り説得力がなさすぎる。
すると、江ノ川さんに鞭が直撃した。

「じゃないかなぁ...じゃないでしょう!
 顔も見たなら自信を持ちなさい」

「でも...え〜と....その...痛い!!」

また、鞭が直撃した。
可愛そうに.....
とにかく、尋問するしかないな。

尋問開始!

「待った!ナイフをズブリと、もう少し詳しくお願いできますか!」

「思い出すのが....怖いです....痛い!」

やはり、検事の鞭が証人に直撃した。

「さっさと思い出す!」

すると、少し考えてこう言った。

「左胸をナイフで.........」

左胸か、矛盾はないな。

「これで分かったかしら、被告人以外間違いなく犯行不可能よ」

「異議あり!彼女には動機がありません!」

しかし、この異議も簡単に説明されてしまいそうだった。

「簡単よ!彼女は被害者に無理矢理セクハラ写真を撮られてたそうよ!
 最近は苛めで自殺があるんだから、相手を殺したって不思議じゃないわ!」

なるほど、被害者の事を聞いた時の変な感じこういう事だったのか。」
駄目だ、もう攻撃の材料がないな。
分からない、どうする、どうすれば。

「待った!」

行き成り叫び声があがった。
真宵ちゃんを見ても知らないといわれ。
狩魔検事を見ても鞭で叩かれてしまった。
だれが、声を出したんだ。

「今奇声を発した方は!」

「ぼ、ぼくですけど」

何だって、江ノ川さんがあんな大きな声を。

「僕、ずっと迷ってました.....でも今言ってしまいます。
 彼女には双子の姉がいるんです」

「な.....なんだって〜〜〜〜!!!!!」

思わず驚きで白目を見せた。
法廷は静まらない。
やっと静かになった。

「今の言葉聞きましたよね!
 つまり、2人の見た人物は双子の姉だった可能性があるのです!」

「そ....そんなばかなぁ〜!」

「その可能性がある以上審理は明日まで引き伸ばさなければいけないはずです!」

裁判長の木槌の音が鳴る。
そして、裁判長が事件について話した。

「審理に疑問を残すのはどんな事があっても避けたいですし
 次の審理は明日とします」

「そ...そんなぁ〜〜!」

ふぅ〜何とか時間稼ぎができた。
明日までに双子の姉の情報を集めないとな。



つづく
■作者からのメッセージ
御剣です。
今回は英都撮影所で事件が起きるものを書いてみました。
今回も長編です。
後、このお話を最大限に楽しむために逆転のトノサマンをもう一回プレイしておくと
後々役立ちます

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