信じるということ
作者: サタ   2009年01月19日(月) 17時04分56秒公開   ID:/uHfxAJItPI
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だから私は世界を見ることにする。今まで法廷という世界しか見ていなかった私は他の世界にも目を向けることにする。
そして、君は弁護士を選んだ理由を苦しんでいる人を救いたいからだと言った。
私が検事という職業を選んだ理由は、犯罪者を滅ぼすという理由からだった。
だが検事という職業も君のように苦しんでいる人を救うことができるかもしれない。
だから、私も君みたいになれるようにこれからの道を進もうと思う。
そして、自分自身を見つめなおす為にも……。

すまない……成歩堂。次会うときは、君の相手にふさわしい男になってこよう。
すまない……糸鋸刑事。次会うときは、君の上司にふさわしくなってこよう。
すまない……真宵クン。次会うときは、素直に笑えるように……素直に“ありがとう”と言えるようになってこよう。
すまない……矢張。次会うときは、素直に笑いあえるようになってこよう。
すまない……茜クン。次会うときは君の将来の上司にふさわしいようになってこよう。
すいません。宝月首席検事。もしかしたら、あなたは心を痛めるかもしれない。でもこれは、
私の新しいスタートなんです。
だから、次会うときは……あなたが検事として復帰するときは、あなたの部下にふさわしいようになってきます。

ふと目頭が熱くなる。
眼から雫が零れ落ちた。
それは私が長い間忘れていた涙だった。
私は涙を拭って、再びこの地に帰ると信じ
検事局を後にした。

また、あの男と法廷で会うと信じながら。
■作者からのメッセージ
はじめまして!サタです。初投稿なので、大目に見ていただけると嬉しいです。
やっと完結しました。今度は成歩堂サイドで作ってみようと思います。

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