弁護士の資格〜成歩堂龍一
作者: 被疑者A   2008年09月27日(土) 13時48分04秒公開   ID:85enLxz.bhE
  9月7日 司法試験会場
 僕は今日なぜオドロキ君を検事局に見学に行かせたか?
それは、僕がもう一度司法試験を受けるためだ。
できれば僕は彼やみぬきに試験を受けるところを見てほしくなかった。
何故僕が今回の司法試験を受けることになったかと言うと、今から数か月前土双六さんの事件があった後の話だ。

 ?月?日 成歩堂なんでも事務所
 プルルルルルル、ガシャ
「ハイ、成歩堂なんでも事務所ですが?」「ああ、成歩堂、私だ」
「御剣か、いったい何の用だ。」
「あまり時間がないのでな単刀直入に話そう。君はもう一度弁護士に戻る気はなか?」
「無理だよ。今更弁護士には戻れないよ、それに今はオドロキ君がいるだろう彼でいいじゃないか。」
「しかし成歩堂、君がいない七年の間に巌徒海慈や王都楼慎吾、美柳ちなみのような狡猾な犯罪をする者も増えている。」
「でも・・・僕に弁護士に戻る資格はあるのかな。」
「私は有ると思うぞ。」
「えっ。」
「私は君に戻る資格は充分だと思う。まあ戻る戻らないは君の勝手だからな。」
「ありがとう、御剣。」
「また会おう成歩堂。」
僕はこの御剣とのやり取りでやっと自信がついたそして僕は弁護士に戻る決心がついた。

  9月28日 成歩堂なんでも事務所
 「成歩堂さんお手紙が届いてます。1通めは日本弁護士連盟から、もう1通は御剣さんと言う人からですね。」それを聞くと僕はオドロキ君から手紙を受け取る。まず御剣からの手紙を見る、そこには御剣の字で法廷でまた会おうという内容が書いてあった。さて問題はもう一つのほうだ。司法試験の結果、これで僕が弁護士に戻れるかどうかが決まる。
正直、怖い。ここまでの恐怖は弁護士をやめて以来初めてだ。僕は慎重に封を開ける。僕は封を開けると思わず涙を流した。そして僕の胸に込み上げていた恐怖は喜びに変わった。そこまでの喜びを与えてくれたのわ封書の中の、合格、の二文字だった。しかしそれを見ていたオドロキ君は
「成歩堂さん、どうしたんですか、おなかでも痛いんですか。」
なんて聞いてくるし、理解してくれるまで何分もかかった。
でも、いざ事情が分かると
「じゃあ、祝賀会開きましょうビビルバーででも。」
となどと言っていた。
この事務所ももっと発展するな、などとおもいながら僕は合格の喜びをかみしめていた。

  9月28日検事局、首席検事室
「成歩堂は受かったのか。」
「はい、文句なしの合格だったそうッス。」
「そうか、ご苦労だったな糸鋸警部。」
「じゃあ、自分はそろそろおいとまするっす。」
「今日は成歩堂の祝賀会だそうだ、一緒に行くか?」
「もちろんご一緒させてもらうッス。首席検事殿。」

  同日 倉院の里・綾里低
 プルルルルル、ガシャ
「はい、綾里ですけど。あ、はみちゃん、今日は何?」
「真宵さまあぁ、聞いてください。なんとなるほどくんが弁護士資格を取り戻したそうです。」
「ええ、本当。」
「そこで今日祝賀会をやるそうです。」
「そうなの、でもあたし行く資格あるのかな。一回なるほどくんのこと疑っちゃたし。」
「いいと思いますよ。なるほどくん気にしてなかったし。」
「じゃあ行くってなるほどくんに伝えといて。」
「ハイ。」

   同日 成歩堂なんでも事務所
 「じゃあいこっかオドロキ君」
「はい、行きましょう成歩堂さん。」
そうして僕たちはビビルバーに向かった。


 9月28日 ビビルバー、メインフロア
 「カンパーイ。」
最初に店に来た僕、御剣、御剣(元狩魔)冥
オドロキ君の四人は早速アルコールが入り、いろいろと盛り上がり始めた。すると、
「お邪魔しまーす。」
とみぬきと同年齢ぐらいの女の子が入ってきた。するとその子が、
「成歩堂さん久しぶりです。」
といった。だが僕にはその子が最初誰だか分らなかった。でも僕はその子の次のことばで誰か思い出すことができた。
「あれ?成歩堂さん、私のこと忘れちゃったんですか?じゃあこう呼べば分かりますかね、なるほどくん。」
「も、もしかして春美ちゃん?」
「はい、そうですよなるほどくん。」
「ずいぶん雰囲気が変ったね。でも、何で倉院の里から町のほうに出てきたの?」
「真宵様は最初何でなるほどくんの事務所を出てきて倉院の里に戻ってきてしまったか教えてくれなかったの。なので・・・」
「僕を探しにきたのか?」
「はい、でもただ闇雲に探しまわっても見つからないと思い、なるほどくんのあるお話もとに探そうと思ったのです。」
「僕の話?」
「なるほどくんは御剣検事さんを探して弁護士になったそうですね?」
「そうだけど、まさか。」
「そう、私は同じことをしたのです、私が検事になることでなるほどくんは法廷で絶対私に合わなければなりませんからね。そこで御剣様と冥様に検事の教育を頼んだんです。」
「でも僕はその頃はもう弁護士ではなかったんだけど。」
そこで御剣が口をはさむ。
「ああ、だから私も一度は断った。でも、春美君が、私は本当になるほどくんが弁護士を完全に止められるとは思いません、と言い検事になることを願ったのだ。」
「春美ちゃん・・・」
僕は彼女がどれだけ僕にたいしてどれだけの心配を抱いてくれていたかが痛いほどわかった。その時だった御剣に一本の電話がかかってきたのわ。
プルルルル、ガシャ
「「御剣局長大変ッス。」」
「全く取り乱してどうした、糸鋸警部。」
「「局長こそそんな落ち着いてる場合じゃないッス。」」
「一体、何だ。」
「「あ、あ、綾里真宵が逮捕されたス。それも殺人容疑で。」」
「な、何だって。」
「「と、兎に角すぐ拘置所に来るッス」」
電話が終わると御剣は僕に、
「成歩堂すぐに拘置所に行くぞ」
と言った。僕は
「なんでだ御剣?」
御剣は焦りながら、  
「真宵君が逮捕された。」
僕は全く事態が掴めないまま拘置所に向かった。

      同日 拘置所・面会室
「なるほどくうぅぅぅん。」
「だ、大丈夫真宵ちゃん。」
「うん、大丈夫私ももう、大人、だしね。さらにここに入るの3回目だし。なるほどくんが助けてくれるし。」
「よかった。落ち着いてくれてて、安心したよ。それにしても久しぶりだね。」
「そうだね〜あ、じゃ今回も私の弁護よろしく。」
まあここまでいつも通りだからいいか、そう思いながら僕は拘置所を去った。

     同日 検事局前
「成歩堂、真宵君の担当検事が決まったぞ。」
「で、いったい誰なんだ、その担当検事と言うのは誰なんだ。」
「ああ、法ヶ掟という副検事局長だ。」
「副検事局長が出てくるのか。」
「ああ、そうだ若干25歳という年齢ながら
副検事局長の座に就いている。いわゆる超エリートだ。」
うわ、凄、25って言ったら僕まだ無名の弁護士だよ。
「それでは、成歩堂よろしく頼む。私はあまり法ヶ君に会いたくないからな。」
「ちょ、ちょっと待って御剣。」
御剣は車を飛ばして走り去ってしまった。よっぽど法ヶ君と仲悪いんだな〜かなり仕事押し付けてるな〜さてそんなことよりもう2時か、一回事務所に帰るか。
  9月29日成歩堂なんでも事務所
「ふう〜それじゃ調査に行こうかオドロキ君。」
「え、もうですかだってまだ午前8時ですよ成歩堂さん。」
「じゃあオドロキ君は検事局や警察局にいってイトノコ警部や御剣のとこにいって捜査状況を聞いてきてね。じゃ、よろしく。」

    9月29日 地方警察署
 俺が警察署に着くとちょうど茜さんがいた。
「あら、あなた成歩堂さんとこの子じゃない。今日はどうしたの?」
「いや、昨日起きた殺人事件の捜査状況を聞いてこいって成歩堂さんに言われましてね。」 
「そうじゃあちょうどいいわ。あなたこれ副検事局長室に届けてきて。検事用と弁護士用の2つあるからよろしくお願いね。」
「ちょっ、ちょっと茜さんはどうするんですか?」
「あ、私、これから牙琉検事とデートだから後よろしく。」
俺はがんばってひきとめたが、茜さんは走り去ってしまった。ふと今思えば俺の周りで付き合ってる恋人がいないのって俺だけだよな。成歩堂さんは真宵さんといい感じだし、御剣検事は結婚してるし、茜さんは牙琉検事と付き合ってるし、みぬきちゃんはマキ・トバーユの刑務所に足蹴なく通ってるし本当に俺だけ男女交際っていうものがないな〜どうしよう?思い切って春美ちゃんにでも告ってみようかな〜などと思いながら副検事局長室に向かった。

     同日 副検事局長室
「あの、失礼します」
返事がない。仕方ないここは
「あの、失礼しまーす。」
と、言って部屋に入ると春美ちゃんがいた。俺がいることに気づくとヘッドフォンを外した。そして
「あ、オドロキさんいらしゃったんですか。」
「ああ、今来たんだけどね、法ヶさんは何処ですか?」ときくと、だまってソファーを指差した。そこには毛布にくるまった黒い物体がよくたわっていた。俺は恐る恐る毛布をめくってみた。そこにはかなり汚れた白衣を着た法ヶ副検事局長らしき人がいた。
「この通り法ヶさんはとてもじゃないが起きそうじゃありませんなので起きるまで私と話しましょう。」と言われたので俺はちょっとここに残ることにした。
■作者からのメッセージ
やっと推理物になってきましたまだ本題には入っていませんがよろしくお願いします。

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