レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 プロローグ
作者: たこやきDJ   URL: http://gyakutensaibansaikoudesu.rakurakuhp.net   2010年06月27日(日) 20時19分32秒公開   ID:608sdV6F5Hw
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レイトン教授×逆転裁判 暗闇の時計塔 逆転旅行 

ガランガランガラン

「おめでとうございます!!特賞のロンドン旅行です!!」

ベルの音とともに、目の前には神々しく輝く一等の金の玉と、チケットが目の前に出された。

「え、うそ、やったー!!」

私の名前は綾里真宵(あやさと まよい)。霊媒師です。いま私は福引をやりに来ています。そしたらなんと特賞が当たっちゃったんです!!さっそくナルホド君に知らせないと!!

「やったー!!真宵ちゃん福引あてたんだな!!」

後ろから男の声が聞こえた気がしたけど気のせいだと思います。

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7月26日午前10時 成歩堂法律事務所

「なんだか胸騒ぎがする…何も起きなければいいが…」

僕の名前は成歩堂龍一(なるほどう りゅういち)、弁護士だ。自分で言うのもなんだがかなり凄腕の弁護士だ。今は事務所で弁護士として働いている。

静かな朝…このままずっと静かだったらよかったのだが…ドアを勢い良くあける音が聞こえた。

「ナルホド君!!すごい、すごいんだよ、すごいんだよ!!」

僕は突然出来事に驚いた…彼女の名前は綾里真宵、僕の助手で霊媒師だ。霊媒師とは死んだ人の魂を自分の体に乗り移らせる仕事である。かなり非現実だが僕が一番そのことは分かっている。

「ど、どうしたの真宵ちゃん。そんなに慌てふためいて、また犯罪に巻き込まれたの…」

彼女は何回も犯罪に巻き込まれている。本当に何回も…

「違うよナルホド君!!当たったんだよ!!6人分当たったんだよ!!」

真宵ちゃんは目をキラキラ輝かせて興奮しながら言った。

「なに、食あたりにでもあたったの…」

僕は軽くうんざりした様子を見せながらしゃべった。いきなり朝の静かな時間をめちゃくちゃにされたら誰だってうんざりすると思う。

「違うよ!!旅行があったたんだよ。ロンドンへの旅行が当たったんだよ!!六泊七日、駅前の福引で当たったんだよ!!」

僕は一瞬耳を疑った。こんな不景気時代にロンドン旅行が6人分も当たるなんて普通あり得ない。しかも六泊七日、都合がよすぎる!!…僕は喉まで出かかった言葉を止めていったん話を聞くことにした。

「えーと…要するに福引が当たったんだね。ロンドン旅行へ6人分。しかも六泊七日。」

僕は真宵ちゃんから教えてもらった情報をまとめて、真宵ちゃんに尋ね返してみた。

「うんすごいよね!!福引で一番後ろに並んだんだけどな、なんかついていたよ、たしかほら「残り物には服がある」って言うじゃん!!」

どうやら福引が当たってかなり興奮しているらしい。理性が無くなっている…それに服じゃなくて福だ。

「それで、誰を連れていくの?」

「まずナルホド君、わたし、御剣怜侍(みつるぎ れいじ)検事、狩魔冥(かるめ めい)検事、綾里春美(あやさと はるみ)はみちゃん、そして糸鋸圭介(いとのこぎり けいすけ)イトノコさん。」

うん、想像通りのメンバーだった。

「だけどさ、スケジュールは大丈夫なの、みんな忙しいんじゃない。」

僕は思い出す。御剣や狩魔検事は今日もアメリカに居るはずだ。あいつらは凄腕の検事だからな。

「…はみちゃんや糸鋸刑事は大丈夫だと思うけど…御剣系維持と狩魔検事はどうなんだろう…ちょっと電話してみるね。」

そういうと真宵ちゃんは電話のほうへ向かって行った。

「本当に大丈夫なの?御剣はいいとして狩魔検事の場合休暇中を邪魔されると怒られるかもよ。」

狩魔検事は今長期休暇を取っており日本へ帰ってきてる。

「え、本当ですか!!ありがとうございます。」

真宵ちゃんは受話器を置くと僕のほうへ少し急ぎめに歩いてきた。

「ナルホド君!!二人ともオーケーだって。ほんとラッキーだね。」

本当に都合がいいな。そして僕は一番気になることを聞くことにした。

「でもさ…だれかロンドンの言葉がわかるの?基本的に言葉がわからないと旅行が難しいと思うよ。」

僕は一番気になっている疑問を真宵ちゃんにぶつけた。だけど帰ってきた言葉は意外なものだった…。

「ふっふっふ、ナルホド君がそういうと思ったよ。なんと翻訳イヤホンが付いてきたんだよ!!駅前の福引で!!」

そう言うと、真宵ちゃんは二ヒヒと笑っている。

「ほ、翻訳イヤホン。なにそれ翻訳イヤホン?(たぶん想像通りの効果だろう)」

「やだなぁナルホド君、普通名前からして分かるはずだよ…」

真宵ちゃんはほおを膨らませた。

「(………言われてしまった)」

「簡単にいえば翻訳機だよ。福引についてきたんだよ、耳につけるだけでイギリス語がわかるんだって、駅前の福引なのにすごいよね!!しかも翻訳スピーカーまで付いているの!!ナルホド君でもわかるよね。」

………明らかに怪しすぎる………ちょっとメモしておくか。

[深まる謎・怪しすぎる福引]
「ただの福引にしてはサービスがよすぎる。明らかに変過ぎる……」

「ほらナルホド君、メモなんかとってないで準備準備!!」

僕は真宵ちゃんにせかされながらもさっさと準備をした。一応勾玉も持っていくことにした。

「じゃ、みんなを迎えに行こうか。」

そしてやや強引に旅行へ出かけることになった。これでまた依頼が減っていく…そしてもっと貧乏になっていく…そんなことを思いながら僕は事務所の看板をひっくり返した(営業中)から(休業中)に…

「ナルホド君、なんで事務所なのに営業中と休業中なの…」

「…そんなこと気にしないでさっさと迎えに行こうよ!!」

僕は強引に真宵ちゃんを連れていった…
これから起こる旅行先の悪夢も知らずに…

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「紅茶とはいいものだな…」

私の名前はエルシャール・レイトン。考古学者だ。主に私は大学教授をして生活している。最近わたしは毎日を一人で送っている。もちろん弟子のルークが父親の仕事の都合でいなくなってしまったからだ。あれから…3ヶ月は立つだろうか…

ポトッ

「おや。」

手紙がポストに入る音がした。私はその手紙を丁寧に開けた。

「なるほど…クラークからの手紙だ。
(レイトン。最近お前と話すこともないな。息子のルークも会いたがっている。近々そちらへ遊びに行く。
クラーク・トライトン)

手紙は相変わらず手書きで書かれていた。内容は短かったがそこにはすばらしいことが書かれていた。

「ルークか…最近会っていないな。」

私はルークとの思い出を思い出した。初めてであった魔人の事件。ルークが成長したように感じた永遠の命の事件。不思議な町で謎を解いたあの街の事件。吸血鬼と呼ばれる男と対決した悪魔の箱の事件。ルークと別れることになった時間旅行の事件。数々の事件が走馬灯のように頭に浮かぶ…

「おや、そろそろアロマが訪ねてくる時間だな。」

今日はアロマとこの部屋で会う約束をしている。理由は分からないが私と話したいことがあるらしい。

コンコンコン

おや、…来たようだ。

キィー ガチャ

「アロマ…」

そこには、2か月前と変わらない、アロマの姿があった。

「先生…お元気でしたか。」

彼女の名前はアロマ。大きくまるい瞳をしている。彼女はもともと私の恩人の娘で、とある事件がきっかけで共に行動することになった。

「ごめんなさい。急に話をしたいなんて言っちゃって…」

アロマが申し訳なさそうに言った。

「いや気にする必要はないよ。ところで、急にどうしたのだね。話がしたいだなんて…」

「はい…実は…」

アロマはそう言うと一つの手紙を出してきた。

「手紙…かね。」

「はい。中身を呼んでくれませんか。」

私は手紙を開けて内容を読んでみた。

「………………これは!!」

そこには、私にさえ想像もつかないようなことが書かれていた。

「脅迫…ですよね。やっぱり、私どうしたらいいかわからなくて…」

彼女の言うとおり、彼女は脅迫されている。脅迫状の内容は…

「アロマ様へ、私はあなたの過去の過ちを知っています。この過ちを誰にも教えてほしくなかったら一人でこの地図に書いているスコミリアという街に来るんだ。もし警察に通報した場合お前の一番大切な人を殺す。」

…これはもう脅迫と呼ぶにふさわしいものだ…

[深まる謎・脅迫状の謎]
「アロマに送られてきた謎の脅迫状。一体誰が何のために送ってきたのだろうか…」

「ところでアロマ、君の過去の過ちとは何なのだね?」

「…」

アロマは黙ってしまった。

コンコンコン

戸をたたく音がした。少し小さめの。

「先生、今日は私のほかにも誰か招待したのですか?」

「いや、そんな記憶はないが…」

私たちがそう話している間に扉はもう半分は開いていた。そしてある人物が入ってきた。

「先生!!久しぶりです!!それにアロマさんまで!!」

入ってきた人物。それは紛れもなく…

「ルークじゃないですか!!」

そう、ルークだった。

「先生、手紙届いていますよね。」

…近々か…

「ああ、届いていたよ。」

「そうですか。よかった…僕手紙を出すのをすっかリ忘れていちゃって…昨日大急ぎで出してきたんです。」

…おそらく手紙が遅く来た理由はそれだろう…

「ルーク、久しぶりだね。」

「先生こそ!!何も変わっていませんね!!」

ルークと何気ない会話をしているとルークが来ている服のポケットからメモが落ちてきた。

「おや、これは…」

「それですか。お父さんが先生に渡しておくように頼まれたものです。

そこには急いで書いたような字で手紙が書いてあった。

『レイトン。いまごろルークがそっちのほうへ言っていると思う。ルークはお前に会うのを楽しみにしていた。どこにでも連れて行ってくれても構わない。私たちのことは心配しなくてもいい。ゆっくり二人で過ごしてくれ。』

話をまとめるとルークとどんな冒険に出てもいいということか…

「そういえば先生、ポストにこんな手紙が入っていましたよ。」

私はルークから一通の手紙を受け取った。

「どれどれ…
(拝見エルシャール・レイトン様
こんにちは、突然で申し訳ないのですが助けてください。今僕たちの住んでいる街は奇妙な噂が立っています。町はずれにある時計塔にはいると急に倒れてもがき苦しみ、そして悪夢を見ながら死んでいく…という噂が立っています。このうわさを確かめに行った人々も町へは帰ってはきませんでした…そんなときにロンドンタイムズであなたの名前を伺い、手紙を出しました。お願いします。僕たちの町を助けてください。僕たちの町の名前は、ロンドンのスコミリアというところです。
サルピリウズ・スコーグルスより)
…か。」

「先生、なんて書いてあったんですか。」

アロマが訪ねてきた。その手紙に書いてある街の名前を言うとアロマはかなり驚いていた。そして私はルークに顔を向けるとこう言った。

「……どうやら今回も、不思議な事件に出くわしたようだよ…」

私は二人に手紙を見せた。

「先生!!また先生と冒険に出られるんですね!!」

ルークはものすごく興奮した様子で言った。…そんなにうれしいのか…

「だけどルーク、両親に許可は取ってあるの?」

アロマが首をかしげながら言った。

「あ、そうか…」

ルークはしょぼんとしながら言った。

「その必要はないよアロマ。」

私はアロマにさっきのメモを見せた。

「…これなら心配はありませんね。」

とりあえずひと段落ついた。

「先生、どうやってスコミリアまで行きますか?」

「モレントリー急行で行こうか。あれなら6時間もすればつくだろう。」

「6時間ですか…結構遠いんですね。」

ルークは少し苦笑いをしながら言った。

「ルーク、旅には時間がつきものだよ。」

手紙の内容を伝えさっそく私たちは、荷物をまとめ駅へと向かった……………駅へ向かう途中のルークの表情、今までで一番輝いていた。まさかまたルークとこんなことができるとは思ってもいなかった…

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ここは電車の中、僕たち空港へ向かうために今電車に乗っている。

「自分、外国へ行くのは初めてッス。」

「真宵様、今日は誘っていただきありがとうございました。」

「成歩堂、真宵君、感謝する。」

「イギリスね、仕事で何回も行ったことがあるわ。」

相変わらずのメンバーがそろっている。僕はそのやり取りを見ているとなんだか嬉しくなった。

「それにしてもみんな、よくスケジュールが空いていたね。」

「私は学校の夏休みでした!!」

「自分は休暇だったッス!!」

「私は…」

「どうした御剣?」

「いや、あまりにもおかしくてな。急に局長が休暇を取ってくれたのだ。毎年この季節は仕事で忙しくて休暇など貰えるはずがないのだが…」

それはたしかに変だな…

「私も怜侍と同じ理由よ。急に局長が休暇を取ってくれたわ。アメリカの検事局で長期休暇を取ってくれたのは初めてだわ。」

…少しおかしいだろ。春美ちゃんやイトノコ刑事はともかく忙しいはずの御剣と狩魔検事まで…それに狩魔検事は休暇を取ったんじゃなくって休暇を取ってもらえた…

⇒To Be Continued...

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