逆転のクーデター〜成歩堂編
作者: 鍋氏   2009年10月11日(日) 22時08分51秒公開   ID:SraEIqNgCGs
     〜登場人物〜
  成歩堂 龍一(33)
弁護士 大山信輝殺人事件の被告人
  御剣 怜持(33)
検事正 大山信輝殺人事件の被告人
  糸鋸 圭介(39)
警視庁捜査一課三係係長
  芹 郷一(55)
警視庁捜査一課四係係長
  流 星太郎(59)
最高検察庁の次長検事・担当検事
  忘名 草太郎(31)
弁護士・成歩堂の法科大学院時代の友人・担当弁護士
  綾里 真宵(26)
民事弁護士・邪法教事件の原告側の弁護を担当  
  木我見 仁(43)
民事弁護士・邪法教側の弁護を担当
  高橋 個希雄(33)
若手実力派裁判官・大山信輝殺人事件の裁判官
  いつもの裁判長(??)
邪法教告訴裁判の裁判官
 1月28日 地方裁判所・第3被告人控室
「誰がこんな事態を想像したでしょうか!大山法務大臣殺害の容疑で現役の東京地検の検事正が捕まったのです。さらになんとこの法廷、特別措置として報道カメラの・・・」
「テレビまで来るのか、今日の法廷。」
そう僕が言うと
「こんな注目されてるのか、今日の法廷は」
と御剣
「ああ、そうみたいだね御剣」
そんなこんな言ってると後ろから
「お二人とも準備はいいですか?」
今回の担当弁護士・忘名草一(わすれな そういち)が話しかけてきた。
「ああ、なんとか大丈夫みたいだ。」
「私も、だが今回の担当検事はかなりの大物なのだろう?」
「ハイ、検事は流星太郎(ながれ せいたろう)。今の最高検察庁の次席検事ですね。」
「「最高検察庁の次席検事!?」」
「ハイ、何やら今回の事件にただなる興味を抱いてるようで自ら希望して出てきたようです。」
  同日 地方裁判所・民事控室
「ま、真宵さ、さんだ、大丈夫なんでしょうか・・・」
こんかいの依頼人である幹也美木久さんだ。
「大丈夫ですよ。あたしに任せてください。」
とはいっても相手は大物の宗教団体、一筋縄にいかないことは真宵には分かっていた。多分かなり苦戦する。でも真宵には自信があった、なぜなら真宵の師匠は伝説の民事弁護士と呼ばれた木戸倉栄一だったからだ。
木戸倉は真宵と出会う1か月前に肺癌が見つかり余命1年と言われていた。木戸倉はならば残りの命の全てを使って自分をも超える最高レベルの弁護士を育て上げようとしたのだ。
そう考えていた木戸倉の目に留まったのが、当時木戸倉の事務所に司法修習生としていた真宵であった。木戸倉は真宵に自分の弁護士人生で培ったテクニックをすべて真宵に授けた。そして真宵が初勝訴した翌日にこの世を去ったのだった。
木戸倉は真宵が今闘っているような宗教が大嫌いだった。そんな木戸倉の技を受け継いだ真宵にもその志は受け継がれた。
「ほんとうにだいじょうぶなんですか?」
「大丈夫です。私はこう言う宗教なんかが許せないんです。絶対に勝って見せますよ!」
真宵はそう強く被害者に言うと同時に自分の胸に”絶対に勝ってみせる”と誓った。
「先が思いやられる。」」
  同日 地方裁判所 第3法廷
「ただいまより、大山信輝法務大臣殺害事件の公判を始めます。弁護側、検察側、双方とも準備は大丈夫ですか?」
そう裁判長(いつも僕やオドロキ君の事件を担当している兄弟とは違い、若い感じの裁判長)が言うと検察側の流検事は落ち着いた様子で
「問題なし、だ」
と言ったのに対し成歩堂たちの弁護士である忘名弁護士は
「だだだ、大丈夫だと思います、多分。」
と言う状態で、滅茶苦茶緊張していた。それもそのはずだ、これだけの量のテレビカメラに囲まれ緊張しないという方がおかしい。
「では、検察側、事件の概要の説明をお願いします。」
  「では、皆の衆手元にある図面を見てもらおうか。
事件は1月の21日、1793年にルイ・カペーが処刑された日だな。」
「なぁ、御剣、ルイ・カペーって誰?」
そう成歩堂が言うと御剣は
「世界史で言うルイ16世のことだな。市民ルイ・カペーとして処刑された。」
「それとこの裁判、何の関係が・・・、うわ!!」
そうぼやいていた成歩堂のもとにボールペンが流検事のもとから飛んできた。
「黙れ!!!被告人!!!」
「ご、ごめんなさい・・・」
「よろしい、では続けよう。東京地検検事正室で起きた。ここにいる主犯格である被告人御剣怜持が放った凶弾が、法務大臣大山信輝の頭部を貫き、死に至らしめた。そして共犯の被告人である成歩堂龍一に連絡をし共謀して犯行の痕跡を消去した事件とみている。同期の点には関してはまだ不明であるがこの裁判によって明らかになるであろう。」
そう流検事が言うと裁判長が
「では、検察側、弁護側、双方の主張聞かせていただきましょう。」
そう言うとまず流検事は
「検察側としてこの案件に関しては責任能力に問題もなく、正当防衛の要素もないとして
完璧な有罪を主張する。」
そのあと、忘名は
「弁護側は今回の事件は冤罪であるとして無罪を主張します!」
とやっと緊張から解放されたようで強く言い放った。
     同日 地方裁判所
「これより邪法教民事告訴の裁判を始めます。被告側、原告側準備はよろしいですかな?」
「原告側、準備万端です!」
そうあたしが言うと原告側の木我見弁護士が
「被告側、何の問題もありません。」
と落ち着き払ったた感じで言う。
それが終わると裁判長が
「今日は隣の法廷が異常に注目されていますが、こっちはこっちで頑張りましょう・・・」
いつもの裁判長が少し残念そうに言う。
だがそれを全く気にしないで木我見さんが
「そうですね。気にしないようにしましょう。」と言う。
まあもちろん私も気にする気はないので、
「そうしましょう。」と言った。
「では第一証人を呼びましょう。」
そう裁判長が言って裁判が始まった
   同日 地方裁判所・第三法廷
「それではまず第一証人を呼ぶとするか。捜査を担当した刑事をここに。」
そう流検事が言うと奥からかなり若い感じの刑事が出てきた
「それでは証人、名前と職業を!」
そう裁判長が言う
そう言うと証人は
「藤田佐音彦だ。職業は警視庁捜査一課課長だ。」
捜査を率いたのが捜査一課長とはさすが政府の要人が殺されたと言うだけあり豪華である。
「それでは証言を開始してもらえますかな、証人。」
「了解した。」
      
      〜証言開始〜
「事件は東京地検検事正室で起こった。」
「被害者は1〜2メートルの距離から銃撃されたものだと思われる。」
「部屋の中には被害者と被告人以外いなかったものと考えられる。」
「以上のことより被告人が犯人だと推測される。」
      〜証言終了〜
「そういえば・・」
そう藤田刑事が言い始めた
「弁護側にこれを渡してなかったな。」
そして藤田刑事がこちらに向かって茶封筒を投げ付ける。その中身は解剖結果と現場検証の写真だった。結構証拠が増えたので忘れ名は一度整理することにした。
    〜証拠品リスト〜
   弁護士バッジ
僕の身分を証明してくれる大切なバッジ
   解剖記録
大山信輝の遺体の解剖結果
   現場検証の写真
現場検証時に撮られた写真
   凶器の拳銃
高畑官房長官の指紋が付着
   議員の指紋
成歩堂、御剣、糸鋸の三人が集めた指紋
   
「それでは弁護人には尋問を開始してもらいましょうか。」
そして最初の尋問が始まった。


      〜続く〜

■作者からのメッセージ
クーデター系が観覧数1500を超えました。ありがとうございます。書くのが下手で文章めちゃくちゃな自分ですが引き続きよろしくお願いします。あと感想もらえると嬉しいです。

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