遠く、離れていても
作者: 真宵   URL: http://meblo.jp/giyakuten0905/page-2.html 2   2013年12月21日(土) 13時25分02秒公開   ID:b6ZLsYN9SEY
数十年前.....


「本当に殺したんなら、そんなふうに泣いたりしないと思うんだ。それに...僕は知っている。誰も味方がいない辛さを。だから、君の味方になりたい。どうかな?」


..........逮捕され、裁判にかけられた時になるほどくんが言った言葉。


その言葉にどれだけ...助けられたか。



その後も、色々事件に巻き込まれて大変だった。



だけど、あたしはなるほどくんが居たから...ここまで頑張れた。


だけど............


八年前


あたしは成歩堂法律事務所に走った。


そこで見たのは


なるほどくんの涙だった............




「嘘だよね.....なるほどくん、捏造なんて。」



「真宵ちゃん.......ごめん。ごめんな。」



涙を流しながら謝るなるほどくん。



.......心が痛かった。



「....一体なにがあったの?」


あたしがそう言っても、涙を流すだけだった。




「なるほどくん....しっかりしなきゃ!」



「...........!?」


そう言ったあたしは、なるほどくんに抱きついた。



「詳しい事はわからない....けど、辛い気持ちは凄く分かるよ。.....一人で抱え込まないで。なるほどくん、なるほどくんは一人じゃないんだから!」



......必死に言葉を探した。あの時みたいに...少しでも笑ってくれたらいいと思いながら。


「真宵ちゃん、ありがとう。だけど....もう一人ぼっちかもしれない...もう誰も僕の事、信じてくれないよ。」




「なるほどくん.....あたしはなるほどくんの事、信じているよ。」


「え?」



抱きしめながらなるほどくんが聞く。




「.....なるほどくんはあたしの事、信じてくれたよね。ずっと。」


「うん....」



「あたしは...凄く嬉しかったよ。ずっと、信じてくれて。一人ぼっちじゃないと思えた。もう、なるほどくんはあたしのヒーローだったよ。だから、あたしは例え何があってもなるほどくんの事を信じる事にしたんだよ。」



きょとんとした顔であたしを見るなるほどくん。



「う、上手く言えないけど、あたしはなるほどくんが、捏造なんかしない!あんなヒーローがするわけ無い!って思ってるよ。例え何人も敵が居ても大声で言うよ。」



「......ありがとう、真宵ちゃん。」



.....なるほどくんは僅かに笑って、再び抱きしめた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして今。




ピルルルーピルルルー




「はい....綾里です。」



「....真宵ちゃん?」


「なるほどくん!どうしたの?」

「....相変わらず、元気だね。実はさ...今日会えない?」


「え、いいけど。」



「それじゃ夜、やきぶた屋で。」



そう話して、夜に会うことになった。






夜ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ぷはぁー!!!!!美味しかったね。なるほどくん!」


「ははは、そうだね。真宵ちゃん。」


やきぶた屋で食べた後、あたしとなるほどくんは所長室で話していた。



「それと、真宵ちゃん。」



「ん?なに?」



「ちょっとこれ、見てくれないかな。」



なるほどくんにそう言われ、見に行った。そこにあったのは、



「これ.....弁護士バッチ。」



「.....うん。取り戻したんだ。」



いつもの笑顔で答える。



「...また頑張ってみていいかな?」



「当たり前じゃん!!!!!おめでとう!!!!!なるほどくん!!!!!」



私は泣きながら抱きついた。



「おっ...ま、真宵ちゃん。ありがとう。」


「....ぅぅ。本当におめでとう!!!!!」


......またこんな感じでふたりで笑えた。


幸せだった。





「真宵ちゃん。また...いいかな?」


抱きしめていた手をおろし、真面目な顔をした。


「うん?」




「ありがとう....真宵ちゃんがいたからここまで頑張れたんだよ。」



「うん.......」




「それと.......」



何故かなるほどくんが照れ始めた。


「なに?」




「............好きだ。遠くにいてもずっと、僕の隣に居てくれないかな?」







突然過ぎてびっくりした。






だけど、心は決まっている。







.....長年思っていたな。









「....あたしも好きだよ。いつまでも隣に居るから。例え、遠く離れていても。」




END
■作者からのメッセージ
真宵です!
ナルマヨ書きました!......難しいですね。真宵ちゃん視点で頑張りましたが。それとなるほどくんいっぱい泣かせた.....
なんかごちゃごちゃだと思いますが、指摘、感想など、どしどしどうぞ!
それと、リクエスト募集しています。
宜しくお願いします!

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