戻ってきた逆転G
作者: 弁護人   2013年08月18日(日) 17時38分59秒公開   ID:0IeeAx9U2zM
〜同日 某時刻 検事局上席検事執務室1202号室〜

入った瞬間、糸鋸刑事が、やって来て

『あんた、弁護士に戻ったんッスね。いやぁ、嬉しいッス。それは、そうと、御剣検事が、御剣検事がぁ…』

相変わらず落ち着きのない、刑事さんだな。

『あ、あんた今自分のことを、落ち着きのない刑事と思ったッスよね?』

だから、前から言ってるように、人の心を読まないで欲しいな。

『まぁ、それはそうと何でも聞いて欲しいッス。もう、捜査情報でも、何でもジャンジャンとたれ流すッスよ!』

えっ、それは良いのだろうか?

『え、良いんですか?』

『勿論ッス!』

『じゃあ、まず、あれ下さいよ。解剖記
録。』

久しぶりだなぁ解剖記録なんて。

『良いッスよ。これッスよ。』

証拠品追加・亜内検事の解剖記録
・午前5時から午前7時までの間に刃物のような物で、1回刺されて死亡。即死の可能性もあるが、死後数分間、生きていた可能性も、認める。

『糸鋸刑事、ちょっと聞きたいんですけど、この「数分間、生きていた可能性も、認める」って、何ですか?』

まるで、10年前の千尋さんの事件の解剖記録みたいだな。

『あぁ、あれッスか?あれは、実は、生々しい写真ッスけど、これを見て欲しいッス。亜内検事の遺体写真ッス。何か、気付くことないッスか?』

うーん、何だろう?あ、

『そこだ!』

僕は、亜内検事の襟首に突っ込みを、入れた。

『さすがッスね。そうッス。そこが、この文が、足された理由ッス。亜内検事が、なぜか襟首を掴んで死んでいたッス。手を退かしても、何もなかったッスけどね。』

何でだろう?

・証拠品追加・現場写真@
亜内検事の遺体の写真だ。亜内検事は、襟首を掴んで死んでいた。

『ところで、糸鋸刑事。今回の事件の、検事って誰何ですか?』

『あー、検事は御剣検事ッスよ。』

え、ついにこの刑事さんも、ボケが始まったか…。御剣は逮捕されてるのに、自らの有罪を立証する訳が、ないだろ。

『あんた、もしかして知らないッスか?御剣検事というのは、御剣冥検事のことッスよ。』

御剣冥?…あ、狩魔冥のことか!?

『そうッスよ。今から、2ヶ月前、御剣検事は、狩魔検事と結婚したッスよ。風の噂では、できちゃった婚とか。』

はぁー!?御剣が、できちゃった婚?

『糸鋸刑事、それは本当なんですか?御剣が、できちゃった婚って?』

『ほんとッスよ。でも、あまり言わない方がいいッス。狩…じゃない、御剣冥検事の
執務室は、となりで、今は、となりで、書類を、書いているッス。』

『ところで、凶器は何なんですか?』

『凶器は、このナイフッス。気の毒なことに、このナイフには、御剣検事の指紋しかなかったッス。それも、逆手の指紋だったッス。』

・証拠品追加・ナイフ
凶器のナイフだ。御剣の指紋が、逆手の状態で、付いていた。

なんてことだ。まるで、去年の僕じゃないか。

『糸鋸刑事、このナイフですけど、これが凶器で、間違いないんですね。』

何か、嫌な予感がしていた。

『ああ、そうッス。何せ、自分が目撃してしまったからッスね…。』

え、

『ええええええええー!!!!!!!!!何だって!?』

『あれっ、言ってなかったッスか…?自分と、マコ君が目撃してしまったッス…。あれは、午前8時ころだったッス。御剣検事に、ある事の資料を、届けに来ようとしたッス。検事局の受付をしていたマコくんと、一緒に行ったッス。そうしたら、御剣検事がナイフを握っていたッス。死体に刺していたところだったようッス。なので、署に連絡して、逮捕する方針でいくと、言われ自分が御剣検事を、亜内検事殺害の疑いで、緊急逮捕したッス。』

『何でこのことを、早く言わなかったんですか?』

『いやぁ、悪いッス…でも、自分も御剣検事のことで、頭が回らなかったッス。勘弁ッス。』

そろそろ、留置場に行くかな。

『分かりました。糸鋸刑事、そろそろ、僕らは、留置場に行きます。その前に、その事の資料って、何なんですか?』

正直、この時は、このようなことを、聞くなんて、夢にも思っていなかった。

『あぁ、あれッスね。あれは、あんたも知っていた方が、良いと思うッス。あんたも、関わっていたことッスから…。実は、巌徒局長の、死刑が遂に執行されたッス。そのことを、御剣検事に担当検事ということも、ありお伝えに、行ったッス。』

真宵ちゃんは、この事件を知らないので、

『ねえねえなるほどくん、その巌徒って誰?』

『巌徒海慈…。元、警察局の局長だった男だよ。10年前、そう真宵ちゃんが、倉院の里に戻った後に、起きた不思議な、事件の真犯人だよ。それは、違った意味で、狩魔豪と同じくらい恐ろしい奴だったよ…。』

ふと、茜ちゃんに、巴さん元気かな?って思った。

『ふーん。それも、やっぱりなるほどくんが、真犯人見つけたの?』

『ううん。あれは、御剣と一緒に見つけたんだよ、真実をね。でも、あの後御剣は、検事・御剣怜侍は死を選ぶって、残して消えた。それからは、真宵ちゃんが、知ってる通りだよ。』

『そうなんだ。』

よし、それじゃあ、そろそろ、留置場に今度こそ、行こう。

『それじゃあ、ありがとうございました、糸鋸刑事。今から、留置場に行ってきます。』

『分かったッス。あんた…いや、成歩堂弁護士、絶対に御剣検事を無罪にして下さいッス。』

『分かってますよ。勿論です。』

とだけ言った。
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