戻ってきた逆転C
作者: 弁護人   2013年08月18日(日) 17時27分12秒公開   ID:0IeeAx9U2zM
その思いから、久しぶりに御剣に、連絡をしてみた。実に8年ぶりだった。

『はい、検事局っす。』

あれ、この声は、マコちゃん?

『あ、もしもし弁護士だった成歩堂という者ですが…』

と言った瞬間に、

『あー、成歩堂さんっすか?須々木っす。どうしたっすか、検事局にご用があるなんて』

『あー、あのさ御剣いる?』

と言った瞬間マコちゃんは、

『御、御、御剣検事局長っすか!?検事局長は、今は執務室にいらっしゃるっす!』

って、ちょっと待って!御剣が、検事局長?

『マコちゃん御剣だよ、あの御剣が…』

と言った瞬間、まさかの、

『その御剣だが、なんの用だ!成歩堂!』

『わぁーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

『貴様、私に嫌がらせの電話をしにきたのか?用がなければ、切るが…』

『あー、待った!いやぁ、お前いつの間に検事局長になったんだ?』

まずは、こういう世間話から、始めないと、なんか…

『なんだ、そんなことを聞くために電話をしてきたのか?まぁ、良い。私が、検事局長となったのは、去年だ。そんなことは、どうでも良いだろう。君が、私に電話してきた本当の理由を、教えてくれないか?』

御剣は、気づいていた。僕が、電話してきたほんとの理由をきっと…。

『うん、ちょっと長い話なんだ。』

と言ったときに、

『どうやら、大切な話のようだな。どうだ、今からこっちに、来て話をしないか?』

え、良いのか僕が、検事局に、検事局長に会いに行って?そんな僕の気持ちを、察したのか、御剣が

『私が、今は検事局長であろうが、そんなものは、関係ない。君とは、18年間の付き合いではないか。まぁ、良い早く来たまえ。』

というわけで、話が、始めに戻る。

〜6月15日 検事局・検事局長室〜

『なぁ、御剣、お前は知ってるか?あの日、真宵ちゃんは、あんな僕の姿に呆れて、出て行ったんだぞ。その真宵ちゃんが、望んでいるだって!?それは、ほんとなのか?』

やはり、それが気になってしまった。

『何を言ってるのだ、成歩堂。真宵くんは、あの後、私にずっとあの日、君に言ったことを、後悔していたそうだ。証人として、春美くんが、いる。春美くんは、あの日から、真宵くんの様子が変わったと、ほぼ毎日のように、電話を私にしてくれている。今日も、そろそろ電話が、かかってくるかと…』

と、言った瞬間、御剣の携帯が鳴った。相変わらず着メロが、トノサマンの主題歌だった…。
『む、御剣だが。』

と、相変わらず無愛想な返事をしたら

『あ、綾里春美です。御剣検事さん、やっぱり真宵様の様子が、おかしいです。毎日、1人でおられるときは、ずっと、ブツブツ「ゴメンね、なるほどくん。ゴメンねなるほどくん。」と、おっしゃっています。特に、ここ数日は、ヒドイようです。』

『やはり、今もそうかぁ。うむ、実はな、春美くん、成歩堂が今横にいるのだよ。代わろうか?』

おい、御剣何、いきなり僕にふってるんだよ!って思ったけど、春美ちゃんかぁ…懐かしいような、少し怖いような…
あの頃は、たしか小学校の低学年くらいだったから…今は高校生!?良い年頃じゃないか!
そんなことを、考えているうちに

『なるほどくんですか?久しぶりです。春美です。なるほどくん、真宵様は、今もなるほどくんに、おっしゃったことを、後悔されているようです。なるほどくんは、大切なお方が、そんな気持ちなのに、まだ弁護士に戻ろうとは、思いませんか?答えて下さい、なるほどくん!』

弁護士に戻りたいよほんとは…だが、もう僕には…

『ほんとは、ほんとは…弁護士に戻りたいよ…。だけど、だけど、もう駄目だよ。こんな捏造弁護士が、戻るなんて、誰も許してくれる訳がない。』

うしろで、御剣が

『何を言っているのだ!さっきも言っただろ!』

と叫んでいたが、関係ない。

『何をおっしゃるのですか、なるほどくんは!真宵様は真宵様は、なるほどくんに、弁護士に戻ってほしいのですよ!』

その言葉は、嬉しい。でも、真宵ちゃんから、聞いていないから…。
と、思ったその時だった!

『なるほどくん?』

この声は、真宵ちゃん?

『そうだよ。真宵ちゃん。』

『ゴメンね、なるほどくん…ゴメンね、なるほどくん、ゴメンね、なるほどくん…。なるほどくんが捏造なんてするわけないし、しないって、信じてた。だから、余計にあの日なるほどくんが言った、「真宵ちゃん、ありがとう。
でも、もう良いんだ。僕は、もう認めたんだよ、自分の罪を…。」って、言葉が辛かったし、とても怖かった…。だから、私が知っているなるほどくんは、もういないと思ったから、事務所を出て行って、倉院の里に帰ったんだ。でも、そんなのって、私の身勝手な言い訳だよね…。ほんとに、ゴメンね、なるほどくん…。』

真宵ちゃん…
ずっと僕はそんな思いを、彼女にさせていたのか…。僕が、悪いのに…

『真宵ちゃん、謝らないと、いけないのは、僕の方だよ。真宵ちゃんに、ずっとそんな思いを、させていたのだから…。ねぇ、真宵ちゃん一つ聞きたいことが、あるんだけど、良いかな?』

そう、たった一つだけ聞きたいことがあった。

『うん、何?なるほどくん?』

すごく涙声だった。

『うん言うね。僕、弁護士に戻っても、良いかな?』

正直な僕の言葉だった。

『何言ってるの!御剣検事から、聞いたでしょ!私が、戻ってほしいと、思ったから、御剣検事に、頼んだんだよ。その時、偶然なるほどくんも、そう思ったんだよ。だから、早く司法試験を、受けて、弁護士に戻って、なるほどくん。私も、また事務所に戻ってくるから…』

嬉しかった。また、弁護士に戻ることを、願ってくれる人が一番大切な人で、その人から、その思いを聞けて…

『ありがとう。真宵ちゃん。また、電話するね。また、戻ってきてね。』

と、

『うん、しないと、みそラーメンを、1年間おごってもらうからね!』

久しぶりに、聞けた言葉に感謝しながら、

『それじゃあね。』
■作者からのメッセージ
なんか、ほんと複雑な絡みもあります(>_<)
まだまだ続きます。

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