戻ってきた逆転10 |
作者:
弁護人
2013年06月07日(金) 22時17分14秒公開
ID:0IeeAx9U2zM
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ー同日 午前10時57分 地方裁判所 被告人第2控室ー 『御剣、お前を、次の証人にしたけど、大丈夫か?』 『勿論では、ないか。ただ、冥の様子が、気になる…。君は、気付いていないのか?』『あぁ、気付いていないけど…』その瞬間、御剣の顔が、ガラリと変わった。 『冥の息遣いが、おかしい。普段の冥の息遣いとは、明らかに違う!』えぇー、こいつそんなことまで、分かるのかよ⁈ 『まぁ、とにかくだ、私は私なりに証言をする。』 ー同日 午前11時7分 地方裁判所第2法廷ー 『それでは、再開しましょう。』 『では、被告人・御剣怜侍を、入廷させるわ。』 『証人、名前を。』 『御剣怜侍。地方検事局で、検事を、している。以前は、検事局長を、していた。』 『では、証人なぜあのナイフが、あなたの執務室にあったのか、説明していただきましょう。』 〜証言開始 ナイフについて〜 『私は、あのナイフを事件の前日に近くのホームセンターで、購入した。購入した時間が、私の昼休みだったので、購入してから、私の執務室に、置いた。そのまま、置き忘れてしまったのだろう。』 『なるほど、近くのホームセンターで購入して、そのまま置いていた…。それでは、弁護人尋問をお願いします。』 この証言には、矛盾はない。しかし、何かきっとある。 『分かりました。』 ー尋問開始ー 『私は、あのナイフを事件の前日に近くのホームセンターで購入した。』 『待った!それは、本当にあなたが、買って来たナイフですか!』 ーパシッ!ー 『何を、ふざけたことを言っているのかしら?先ほど、このナイフを買って来たのは、被告人だと証明したのは、貴方でしょ!』 あっ…。しまった! 『弁護人、8年ぶりに自ら墓穴を掘ったようですね。』 くそっ… 『すまないが、次を話しても良いだろうか?』 『どうぞ』 『購入した時間が、私の昼休みだったので、購入してから、私の執務室に、置いた。』 『待った!執務室のどこにナイフを置いていましたか?』 ーパシッ!ー 『異議あり!事件と全く関係ないわ!裁判長、却下しなさい!』 いや、これはきっと関係あるはずだ! 『弁護人、私には御剣冥検事の言うように、事件と全く関係ないように思うのですが、事件と関係があるのですか。』 うっ…。関係性を、証明する必要が出そうだぞ…。ここは、やっぱりお得意のハッタリを、かますしかないか。 『はい!関係は、大ありです。良いですか、もし被告人の置いていた場所が、我々の思っている場所とは全く違っていたら、どうでしょう?』 『ふーむ…。分かりました。被告人は、どこに置いていたかを、証言に加えて下さい。』 よし! 『承知した。私は、事件の前日、ナイフを買って私の執務室のチェスボードの上に置いていた。帰る前に、忘れぬようにと、思ってそこに置いた。結局、忘れてしまったがな…』 あっ! 『異議あり!!』 『どうしまし…』 ーパシッ!ー 『どうしたの!成步堂龍一!』 『良いですか?被告人は、ナイフをチェスボードの上に置いていたと言いました!被害者は、被告人の執務室で死んでいた。即ち、そこで殺害されたのは、間違いなく、凶器はすぐ目の前に、被告人の指紋だけが付着したナイフが、あった。これが、指すことはもうお分かりですよね?』 『あっ…』 御剣冥が、気づいたみたいだな。 『私には、さっぱり分からないのですが…。弁護人、説明をお願いします。』 おいおい、またあんたかよ、裁判長…。 『分かりました…。被害者は、被告人の執務室で、被告人が事件前日に買って来た被告人の、指紋が付着したナイフで殺害されました。それにより、被告人は逮捕されました。しかし、実際はこうだったのでは、ないでしょうか。 被告人と被害者に何らかの恨みを持つ人間が、被告人の執務室で被害者を殺害。その際、その人物は、被告人が買って来たナイフを使用することで、被告人に罪をなすりつけることに成功した。』 ーパシッ!ー 『ちょっと待って、成步堂龍一!それだと、その人物は…、怜、いえ被告人が、ナイフを買ったのを目撃した人物で、検事局に入ることの出来る人間ということになるわよ!』 ーガヤガヤガヤガヤー ーカンカンー 『静粛に、静粛に、静粛に!』 『弁護人、確かに今御剣冥検事が、言ったように、あなたが言うように、もし被告人ではない、誰かが真犯人として、いるならその人物は、検事局の職員ということになりますぞ!』 そうだ、僕はそう思っている。 『はい、僕は真犯人は、検事局の職員、もっとハッキリと言うなら検事の誰かが真犯人だと思います!』 ーパシッ!ー 『待って!成步堂龍一、あなたはそれを何か証拠で……証明出来るの………』 バタン 『御剣冥検事?』 !!御剣冥が、倒れたと思った瞬間に、御剣の奴が、 『冥!!!!!!裁判長、御剣冥検事の調子が、おかしい!即刻、閉廷と救急車の手配をお願いする!!!』 『わっ、分かりました!本法廷は一時閉廷します。係官、すぐに救急車の手配を!』 ー法廷は、大騒ぎになった。検事が倒れたなど前代未聞だ。裁判は、医者が御剣冥が復帰出来るのに、2日の入院を命じたことから、3日後に開かれることになった。御剣冥の体には、幸い何もなかったが、過労が原因とされているらしい。 ー10月16日 某時刻 留置場ー 『成歩堂、冥の、冥の様子はどうだった!』 こいつ、自分のことより、御剣冥のことが、先に出るなんて… 『あぁ、大丈夫だって。母子とも大丈夫。ただ、過労で2日入院が必要らしい。裁判は、3日後に開かれることになった。』 それを言うと、御剣が 『私は、自分が情けない…。こんな時でさえ、冥の側にいられないのだからな…』 『それは、お前のせいじゃないよ。ところで、御剣。お前は真犯人に心当たりは、ないか?』 それを言うと、 ーガラガラガッシャーンー …サイコロックだ…それも、これは6つ…。こいつには、心当たりがあるんだ。 『いや、私には心当たりはない』 『分かった。また、来るよ、御剣』 それを、言って一旦、帰ろうとすると御剣は、 『待ってくれ!冥に、冥に会ったら伝えてくれないか。君だけの、身体じゃないのだ。大切にして欲しい。と。』 正直、吹きそうになった。真宵ちゃんは、既に限界みたいだけど… 『そんなに、おかしいだろうか…』 『いや、おかしくないけど…。分かった。』 |
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