名探偵コナン×逆転裁判 創世者の日記 序章 | |
作者:
真実の追求者
2011年10月03日(月) 03時28分56秒公開
ID:B3lXHCgMg/Y
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成歩堂の説明に、少年探偵団はチンプンカンプン、と顔に書いたような表情をしていた。それでも、コナンと哀は理解していたが。 しかし、本当に霊媒なんて存在するのだろうか。そんな事をコナンは考えていた。あまりにも非科学的で、信じ難い話だからだ。 (百聞は一見に敷かず…だな。) そんな事を思っていたコナンは実際にやってもらおうと切り出すことにした。 「ねぇ、せっかくだから実際にやってみせてよ!」 「コ、コナン君!」 突然のコナンの頼みに、蘭は咎めたが、それでもコナンは引き下がらない。 「いいじゃん、どんな風に霊媒やってるのか僕、知りたいよ!」 コナンの理由に、元太たちも、恐いもの見たさで納得する。 「そうだな、オレも知りたいぞ!」 「僕も興味があります!」 「歩美、見てみたーい!」 三人の子供の無邪気な頼みに、真宵もノリノリになっていった。 「お、君たち興味があるか! よーし、それじゃあ早速」 真宵が霊媒をしようとした瞬間、 「待った!」 成歩堂が止めに入った。 「えー、どうしたのなるほど君、急に止めちゃって!?」 いきなり成歩堂に止められたせいで、真宵の機嫌は一気に悪くなった。しかし、成歩堂としても止めなければならない理由はある。まずはそちらを説明しなければと、成歩堂が口を開いた。 「真宵ちゃん、誰を霊媒するの?」 成歩堂は神妙な表情で聞く。真宵はそんな成歩堂の態度に怯みながらも、直ぐに怯みをなくし、答える。 「え、お姉ちゃんだけど?」 「……」 真宵の答えに、成歩堂は黙るしかなかった。 「すみません、誰か男物のコートとかありますか? ありましたら、貸してほしいんですが…。」 成歩堂の呼びかけに、御剣たちは、ああなるほど、と納得した。一方、小五郎たち男性陣は戸惑いながらも、小五郎が貸すことにした。 「まあ、私のでよろしければ。」 そう言いながら、小五郎はコートを成歩堂に渡した。 「すみません、毛利さん。」 「あれ、私の自己紹介済ませましたっけ?」 成歩堂の発言に、小五郎は疑問を覚えた。 「ああ、それはまた後で説明します。」 一方の成歩堂は、今ははぐらかすことにした。 「じゃあ真宵ちゃん、これを着てくれる?」 そう言って成歩堂は、小五郎のコートを真宵に渡した。 「えー、何で?」 「千尋さんを霊媒するんなら、ちゃんとこういうの着なきゃダメだよ。ここには子供が五人もいるんだからさ。」 成歩堂の説得により、真宵は渋々小五郎のコートを着ることにした。 「よーし、それじゃあいくよ!」 真宵の掛け声に、コナン一行はドキドキしていた。 「あら、久しぶりね。なるほど君。」 ふと、気がつくと、真宵の声とは全く違う人がそこにいた。コナン達はポカン、と真宵が霊媒した女性を見ていた。 「お久しぶりです、千尋さん。」 成歩堂の一言により、コナン達はさらに頭を混乱させた。 今ここにいるのは真宵であり真宵ではない。まさかこれがーー? 「ねぇ? お姉さんって、死んじゃってるの?」 そんな事を言ってはまた蘭に怒られる、と阿笠は思ったが、女性はあっさりと答えた。 「ええ、そうよ。私の名前は綾里千尋。よろしくね。」 大人の色気に、思わずコナン達はタジタジになってしまった。ただ一人を除いて。 「はいー、よろしくお願いします! 私、毛利小五郎という者でして、探偵をやっております。」 女たらしの小五郎は、一瞬にして色目を使い出したのであった。そのすぐ後に蘭の睨みが室内に轟くのだが。その睨みに、一同は思わず怯んでしまった。あの狩魔冥でさえも。 「すみません、父がご迷惑をかけてしまって…。」 娘らしきロングヘアーの女性はペコペコと謝った。 「娘さんですか?」 「はい、毛利蘭です。よろしくお願いします。」 「何か、やってるんですか?」 「空手をやってます。関東大会で優勝しました。」 それであの睨みか、と成歩堂たちは納得したが、恐らくそれだけではない。 「こちらが、母です。」 「毛利小五郎の妻の、英理です。仕事上、妃英理を名乗らせてます。」 そういって英理は頭を下げた。 「ウチで預かってる、コナン君です。」 「江戸川コナンです! よろしくお願いします!」 コナンが自分の名前を名乗ったその時だった。 成歩堂と御剣しか見えない紅い錠と鎖がコナンの手前にガシャーンと音を立てながらピンと張った。 (え? どういうことだ?) (成歩堂…。何故あの少年が名乗っただけでさいころ錠が見えたのだ?) (さ、さあ?) 御剣にさいころ錠が言い間違いであることを突っ込むのも忘れて成歩堂は呆然とした。 序章…完。 第一話「逆転前奏曲」(仮)へ………… |
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