「トキファイト!」の感想 |
No.1 投稿者:牧陽介 評価:3点 投稿日:2007-10-18 23:49 ID:1SoFFYw/Frs |
『サ○エさん』や『ハ○テの如く』など既存の作品の名前を出すのは止めた方が良いです。これをやると、ギャグとはいえ内容が安っぽくなります。特に後者の作品を描写に使っているのは最悪の部類と言えるでしょう。描写は物書きとしての腕の見せ所、こういった方法を使っている時点でその見せ所を放棄していることになりますからね。 他の部分を見ても描写と設定が徹底的に甘いです。そもそも上流階級の人間の屋敷というものがイメージし切れていないんですよ。ホテルじゃあるまいし部屋番号が書いているというのは無理があります。部屋の前につく間に見たのはシャンデリアと赤い絨毯くらいですが、それしか説明されていない。この手の描写はしすぎると見難くなりますが、ここまで少ないというのも問題です。 ちなみに執事やメイドは本場イギリスでは養成学校もある専門職です。過去の歴史はともかくとして現在ではエリート、尊敬すべき職業でもあります。メイドといってメイド喫茶のそれを想像するのは日本くらいのものでしょう。学校としてのそれが成り立つのであらば、イギリスの養成学校のように、日本で言う専門学校のそれが最低レベルでしょう。(実際の養成学校は、そんな生易しいものではありませんが)そのあたりの勉強と理解が足りていませんね。ついでに言えば、新人メイドに部屋が与えられるのも不思議です。大抵は共同部屋、もっといえば主人になる人間への挨拶が常識なんですけどね。 それと文章の構成が甘いです。冒頭にあたる文章が☆☆☆を挟んで二つに分かれていますし、作者に関する記述は内容をしらけさせます。このあたりはユーモア云々の前に、他の物を書くにしても影響します。 文章自体は一人称ですから、内容や設定に比べても、そう酷いというものでもありません。粗雑な部分はあるものの、そう悪くは無い方だとは思います。 一人称であるから程度の自由はききますしね。それでもこれを短編だと考えても、少々単調気味ですね。それにもう少し統一感があった方がいいですね。最初の数行で飛ばしすぎているため、残りの文章がそれについてきていません。 ギャグを文章にするのは、かなりの高度な技術が必要になります。馬鹿がお笑い芸人になれないのと同じですね。「笑われる」のと「笑わせる」のは違いますし、彼らとて見事な芸を持っています。そもそも「笑い」ということ自体が、人間にしかない崇高なる感情とされていますしね。 この文章を見る限りでは、小説におけるギャグを少々履き違えているようにも思えます。「何が面白いのか」「どういうふうに面白いのか」「どんな面白さなのか」それこそお笑いのビデオを見ても笑えなくなるくらい突き詰めないと、少なくともオリジナルでは書けないと思います。(二次短編なら、それよりはまだマシ…だと思います。) 笑いを突き詰めなければならない上に、物書きとしての腕も遥かな高みになければならないですからね…その上で今後の方向性を考えた方がいいでしょう。 |
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