いじめ考察 |
作者:
xxx
2007年10月16日(火) 22時36分26秒公開
ID:dLTeIg5E..A
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隣の席の○×に挨拶する。 「う、うん。○○君おはよう」 ○×は俺の隣の席のヤツで、根暗なヤツだ。 朝の挨拶にもびくびくしている。 そんな中、 『○×をクラス全員で無視しよう』 そんな話が○×がいない時に話された。 みんな面白がって賛成している。 「なあ○○、お前、隣だからって変な気起こすなよ」 言われるまでも無い。 変な気は起こさないさ。 だって、そんな事に参加する気も無いんだから。 「は? そんな事に参加しない? 何いい子ぶってんの?」 もういい年なんだからそんな事やめろよ。 第一、お前が気に食わないだけだろ。 だったらお前が関わらなければいいだけじゃないか。 「もういいよ。お前ももう口きかねー」 これである。 まったくもってめんどくさい。 数日がすぎ、クラスの異変を○×も感づいた。 当然か。 「ね、ねえ……○○くん。クラスの皆が無視してるような気がするんだけど……」 そうだよ。お前が気に食わないらしい。 返事なんか期待していなかったのか、○×はびっくりしている。 「え? ○○君は僕のこと無視しないの?」 理由も無く人を無視したりなんかしない。 俺が○×と話しているのを見て、提案者である□△が舌打ちする。 「……そ、そうなんだ。ごめんね、○○君も外される様なことになっちゃって」 当然俺が何かギスギスした関係になっているのに気付いてはいたか。 だが、自分が嫌いなことをやっていないだけだ。 お前は関係ない。 次の日、○×に挨拶した。 「……………」 ああ、なるほど。 俺の呟きに○×は震えた。 要は簡単なことだ。 一人参加しない俺に矛先が向いただけなのだ。 ウザイ奴が○×から俺に代わっただけのこと。 数日後、○×から電話が来た。 「ごめんね、僕、○○君を無視すれば僕の事許してやるって言われて、僕、僕……」 うん、知ってる。 「ゴメンね、ゴメンね……」 なぜ謝る。 「……え? だって、僕○○君を裏切った……」 お前は人間として当然の行為をしただけじゃないか。 利己的で自分中心な人間の心に従ったんだ。 ただ俺がズレていたってだけ。 「でも……○○君は、僕のいじめに参加しなかったのに……」 だからどうした。 恨み言でも言って欲しいのか? そうすればお前の気が晴れるのか? お前は『人間』として当然の行為をしただけだ。 その後で俺が気になって悩むような良心だったら、んなもん棄てろ。 単に俺は、他人とは違っていたんだろ。 ただ、俺が無視しなかったのも、利己的でジコチューである人の心の副産物であることには、間違いない。 誰か、理由も無く省かれることが嫌だったから参加しなかった。 ほら、自分の気持ちが嫌になるのが嫌でさんかしなかったんだ。 だって俺だって人間だ。 方向が違ったんだ。 他の奴らがあっちに行ったのに、俺はこっちに行っちゃっただけ。 ほら、言ったろ? 俺がズレていただけだってな。 |
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