必要
作者: 夜嵐水龍   2007年09月26日(水) 16時24分26秒公開   ID:KrlCNg0WCLc
「必要」

私は………
いつまで独り?

誰もいないこの世界で
誰も信じられない私は
生き続けていた

他人は知らない
他人なんて要らない
だってそうでしょ
他人なんて
ただの足手纏い
他人なんて……
ただの邪魔者

そう信じて
生きてきたんだ
ううん
そう信じないと
生きていけなかったんだ

裏切られるから
殺されるから
そんな思いは
もうしたくないから
だから私は独りがいい

それって本当?

いつの日からか
そう思うことが続いた
だけど私はその思いを
ずっとずっと
自分自身で
消し続けていたんだ

それを抉じ開けてくれたのが
貴方だった
貴方は「絶対裏切らない」
と言ってくれた

なぜか私はその言葉を
信じることが出来たんだ
他人を信じることを忘れた私が
また人を信じることが出来たんだ

昔こんなことを聞いたことがある
「生まれてきて独りなんてことはない
 絶対に誰か必要としてくれる
 仲間がいる
 だからそれまで死んじゃいけない
 何年経つかは分からない
 だけど必ず居るから
 それまでずっと生きていなさい」
私はこの言葉を
頭のどこかで憶えていた
だから死ななかったのかもしれない

その時は嘘だって思ってたけど
今は本当だって分かるよ

ありがとう
こんな私を必要としてくれて
こんな私に手を伸ばしてくれて
こんな私の手を離さないでいてくれて
本当に
本当に
ありがとう………
■作者からのメッセージ
初めまして。夜嵐水龍と申します。
授業中に書いた作品です。(悪)
感想がいただけたら、幸いです。

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