風の都市 第1章
作者: クリスタル   2019年06月10日(月) 22時09分57秒公開   ID:Xr5M/VHTOMg
それは、一瞬の出来事だった。
時は20XX年、日本は2つの党派に分かれていた。
内閣総理大臣・佐藤修派の西側に生息する西党と内閣副大臣・豆苗魁派の東側に生息する東党がいた。その二つの党派は時には殺し合いになるほど争いがひどかった。
20XX年の春その悲劇が起こった。
桜が道路に落ちている。その桜の上を走る沢山の車。
民はその車を見て言う。
「あれは…西党で生産されてる車じゃ?」
その隣にいた妻が言う。
「何故…西党がこの東党の領土に入ってきたの?」
「さぁ…まさかまた西と東で戦争でもするんだろうか?」
「そんなことが起きたら…早く外国へ逃げよう。」
その車から佐藤修が出てくる。
その車の元へやって来る豆苗傀。
豆苗傀は佐藤修を睨みながら言う。
「おい、何の用だ?」
佐藤修は古臭そうな街並みを見て笑いながら言う。
「おい、西を見習ってはどうだ?」
「何だと?」
「このような街並みでは党派が分かれるのも当然だ。」
そんな佐藤修の元へ浩二がやって来る。
浩二が息を荒くして言う。
「副総理。大変です。」
浩二を見て言う。
「何の用だ?」
「東西門が封鎖されました。」
修は顔を変えて、豆苗傀を見て、胸ぐらを掴み、言う。
「何をする!」
豆苗傀は笑いながら言う。
「おい、私に隙を与えたのはお前だ。」
修は傀を見て言う。
「私に…なんて事を…私を東西門を封鎖しこの様な古臭い街に閉じ込めるとは!」
傀は自分の胸を掴む修の手を振り払い、言う。
「泳いで戻るがいい。別に閉じ込めてなどいない。」
修は拳を握り、傀を殴る。
「貴様!」
傀の護衛たちが修を取り押さえ、傀は修に言う。
「もうお前が、この東に来れることはないだろう。おい、お前たち!内閣総理大臣を投獄せよ!明日、憲法を改正する!」
兵士たちが、修と浩二を連れて行く。
傀の護衛は怪しみ、傀に言う。
「何故、総理が東へ来たのでしょうか。何か企みがあったのでは?」
傀は護衛を見て言う。
「いいや、それはあり得ない。」
会議室に傀が、やって来る。
傀は椅子に座り、言う。
「只今より憲法の改正を公布する事について話す。」
傀は資料を議員たちに渡す。
東の議員が言う。
「何故、西の議員たちも集めたのですか?」
傀は資料を開いて、言う
「これから分かる。」
東の議員は資料を読む。
その資料には''合併法''と書いてある。
東の議員は資料を不思議そうに見ている。
東の議員は傀に聞く。
「この…''合併法''とは…」
傀は言う。
「元々はこの様な法律もいらないはずだ。この国は''国''なのだから。普通は二つの党派に分けられていなかったはずだ!だが!この国はこのままでは…党派闘争は終わらないだろう。。そのため、西党と東党を合併する事にする!」
東党の議員は立ち上がり、言う。
「何ですと!西党にやられて来た事を覚えておられないのですか!」
傀は怒りを抑えて言う。
「この…憲法改正に逆らった場合…逮捕することとなる…」

第1章終
■作者からのメッセージ
この物語は党派争いを基に創作されたフィクションです。
党派争いが戦争を起こし、国の中での戦いが起きてしまう…
この物語を楽しく読んでいただけたら嬉しいです。

■一覧に戻る ■感想を見る ■削除・編集